概要
「指輪の君」ヴァジュイール。
氷と炎のリージョン「ムスペルニブル」に宮殿を構える上級妖魔。
妖魔の君の1人にして、妖魔の中では実力も最上級。
自分を楽しませてくれる挑戦者を心待ちにしている。
登場場面
多くの主人公では、時術を求める者として訪問することになり、実力が伴っていれば時術への道が開ける。
用が無くても多少の無礼は気にしないが、彼のことを知らないなどと答えようものなら逆鱗に触れてしまい、遠くのリージョン(クーロンの自然洞窟)に飛ばされてしまうので要注意。
もっとも、行き先でパーティ育成したりアイテムを取りに行く為にこれを利用するプレイヤーは後を絶たない(通称「ヴァジュルーラ」)。
特殊なのがクーン編。
クーンの目的である指輪収集に関わることになる。指輪の1つを彼が持っており、それを獲得する為に数々のミニゲームにチャレンジしなくてはならない。
しかも、そのミニゲーム各種が、他の指輪を持っていないと挑戦すらできない構造になっている。また、一部かなり難しい戦闘を要求されるものまである。
戦闘場面では背景に彼の様子が映し出されており、一部始終を見ている模様。誰だマグマスライム30体なんて用意したのは!
全てのミニゲームをクリアすると、最後に彼との直接戦闘になる。しかし彼自身は「氷炎の結界」によってあらゆる攻撃を遮断する。
こんな相手をどうやって倒すのか?
答えは「倒す必要はない」。
彼の要求する勝利条件とは、様々な連携を見たいというもの。
連携履歴にない連携を新しく披露することが、評価を得る為の条件になる。
一見すると難しそうだが、ちょっとでも違っていればセーフ。
たとえば「跳弾×5」が登録済みでも、「跳弾×4」が登録されてなければそちらは通用する。また、DSCや全弾発射ならば、これらは連携でありながら履歴に登録自体されないので、何回でも通じたりする。
単に多連携であればいいので、連携は非常に繋がりやすいがダメージ0のため実戦ではほぼ使い道がない「ハイドビハインド」を全員分用意して「ハイドビハインド×4+何か」で最後の技を入れ替えつつ連発するだけでクリア出来たりもする。
なお、この連携戦闘は彼にとっては余興にすぎないということか、妖魔の君らしく玉座から立ち上がることはない。
ターンが進むと「歯ごたえが足りぬかな」のセリフとともに軽く攻撃を仕掛けてくるが、この際も座ったままである。椅子ごと空中浮遊し、グライダースパイクで突撃してくる様は必見。
実質、彼との戦いが終わればあとはラストバトルまで一直線。クーン編では、このヴァジュイール宮殿が実質的なラストダンジョンと言って良いだろう。
なお、クーン編では連携が上手くいくとそれを祝福して花火が打ち上がることや、それ以外の編では彼をわざと怒らせてワープさせてもらうのが非常に便利なことから、ファンからは「花火の君」「ワープの君」などという愛称でも親しまれている。
また開発段階のアセルス編では逃亡後に彼の元に辿り着くルートも存在したのだが、製品版では残念ながら没になっている。
その為のルートが「オルロワージュの寵姫『紅』(他の登場寵姫の命名法則からすると恐らく「くれ」「ない」なので90番目か71番目の寵姫、流石に9071番目でないだろう)が司る焼却炉に飛び込み、ファシナトゥールを脱出する」。
妖魔である為、一度は灰になっても肉体は再構築されるが、着衣は全て燃え尽きて裸になってしまい、ヴァジュイールの館を目指す事となる(裸状態のドット絵がアセルス、白薔薇姫ともに存在する)、その際にヴァジュイールから貰うのが例のピンクのドレス。この辺りが没になった理由だろうか。
「裏解体新書」の小説「ヒューズのクレイジー捜査日誌」では、指環を求めるクーン達が5連携技をうまく出せず悩んでいた所を、ヒューズのアドバイスによって「ハイドハイドハイドハイドサミング」にて試練を見事突破。
クーンに目潰しされて血の涙を流しながらも大喜びし、酒をラッパ飲みしながら指輪を渡すという素晴らしいキャラ崩壊を見せた。
インペリアルサガ
闇ルートで登場し、ムスペルニブルが極寒だったことから、反動で火山の山頂に住居を構えている。闇の最終皇帝の計画で、彼の空間転移能力が必要になったため、ヒューズ率いるIRPOメンバーなどが彼の元を訪れる。
期間限定イベントでも2016年夏に登場。これと関係した物語になっており、ヒューズたちの活躍で彼の準備が整い、空間転移の協力をしようとしたところだが、テストの為に多くの美女たちを集め、やはり「美しい戦い」で楽しませるようほぼ一方的に挑戦状を叩きつける。つまりこのイベントのボスになっている。
原作の結界も本作の仕様に合うよう実装されていて、さすがにあらゆる攻撃が通じない極端なものではないが、6属性のうち3属性を遮断してしまう結界を毎ターン使ってくる。
通常本作のイベントクエストは、属性によって有利不利がハッキリ分かれているのが通例だが、彼の場合はこの結界により「リスクを避けたければ多種多様な属性を用意したほうがよい」という特殊性がある。偏った属性の場合、そのターンの結界に引っかからなければその分多くのメンバーが攻撃に参加できるが、運が悪いと数ターン手出しできないなんてこともある。
連携要素もアレンジして再現されており、5連携を見事決めることが出来れば、HPを0にしてなくても戦闘に勝利することができる。
エクリプス
火山帯の大陸「クレマール亜大陸」の近くにある小島に居を構えているが、その影響で島は濃霧に覆われてしまい、「焔霧島」という別名がついているなど、独自の価値観を持つ上級妖魔らしい一面は相変わらず。
そして、オルロワージュが本作の舞台において自分の存在のありように懊悩した末に自らを石化した際、妖魔の頂点の1人がこのありさまでは妖魔全体に悪影響が及ぶと考えたヴァジュイールはこれを解除しようと動いたのが、本作での彼の活動の始まり。
だがすんなりと解除することはできず、妖魔の君同士の力が衝突した影響で、ヴァジュイールはかつて所持していた「神秘の指輪」が自分の体内に顕現してしまい、指輪の力にのまれて暴走してしまう。これが彼と戦うシナリオイベントとなる。
「愉楽の試練」という特殊効果を全員に与え、普通に攻撃するとダメージが50%削られるが、連携を絡めればダメージが380%上乗せされるという極端なバフ+デバフをもたらしてくる。
お供にマグマスライムミニを3体従えており、これを倒して連携成功率のメーターを上げ、ヴァジュイール本体相手に連携を狙うのが定石。
それとは別に、強敵イベントでも彼は再び登場し、巨大かつ頑丈なマギアスライム2体を従える。このスライムはヴァジュイールを庇いつつ攻撃をしてくるうえ、ヴァジュイールが毎ターン蘇生処置を行う鉄壁の布陣。一定ターンが経過すると蘇生を停止するので、そこから攻めに転じると倒せるようになっている。
ちなみに同時実装されたクローディア&ラベールの浴衣バージョンは、上記の旧作イベントで招待されたメンバーでもあったりする。旧作の世界に浴衣を置いてきたはずなのに、同じデザインの新品が届いたことで、ヴァジュイールからの再挑戦状ではないのかと気が気で無いらしい。