黒耀の騎士
こくようのきし
概要
本作の黒幕の一人である竜帝の傘下に属する、黒い甲冑で身を包んだ謎の騎士。紅蓮の魔導師と同じく、竜帝の完全復活のためにマナの剣を手にするため各地で暗躍する。
主人公たちが精霊探しのために風の王国ローラントを訪れた際、彼らが精霊ジンのいる風の回廊に入る前に一足早くジンと接触、彼の力を吸い取って魔獣ツェンカーを召喚し姿を消した。
魔法王国アルテナの氷壁の洞窟入り口で再登場。再び現れた主人公たちに竜帝の復活を示唆する言葉を投げかける(このとき、主人公にデュランがいると「竜帝はおれの父(黄金の騎士ロキ)が我が身を犠牲にして倒したはずだ」と反論され、「おまえ…デュランか?」と少し動揺した反応をみせる)。
その後は主人公たちを足止めするため、3体のマシンゴーレムSをけしかけ、再び姿を消した。
主人公がデュラン・アンジェラではない場合、マナの聖域で聖剣を手にした主人公たちの前に、紅蓮の魔導師の亡骸と共に姿を現す。曰く、フェアリーを誘拐した別の勢力によって竜帝は暗殺され、紅蓮の魔導師も赤子の手をひねるように倒されてしまい、最早自身らによる世界の掌握は成し得ないことを明かされる。同時に、彼自身も竜帝の魔力でその身を成していたため間もなく消滅する運命にあることを告げ、魔導師の亡骸とともに姿を消すことになる。
…なお、このときもデュランに対してだけ「私は、おまえの…」と何かを言いかけながら去っていく。
正体
その正体は、かつてフォルセナで“黄金の騎士”と謳われたデュランの父・ロキである。
12年前、ドラゴンたちを率いて世界の掌握を目論んだ竜帝を討伐するため、フォルセナの王子リチャード(現在の英雄王)との二人でドラゴンズホールへと攻め込んだロキは、竜帝と相討ちになる形で奈落に堕ち、壮絶な最期を遂げた。しかし、偶然にもドラゴンズホールへと流れ着いた紅蓮の魔導師が、横死した竜帝の魂と契約したことにより竜帝は復活。マナストーンに封印された神獣の力を得ようと考えた竜帝は、紅蓮の魔導師と同じく忠実な下僕として、ロキの遺体を洗脳した上で蘇らせ、自身に忠実な黒耀の騎士へと生まれ変わらせた。
デュラン・アンジェラ主人公のルートでは、紅蓮の魔導師と共にフェアリーを誘拐し、アルテナにて聖剣を渡すように要求する。いざ紅蓮の魔導師が聖剣を手にすると、彼は剣に宿る聖なる力による抵抗を受けてしまうが、黒耀の騎士は直様強力な闇の魔力により聖剣を暗黒剣へと変異させ、そのままマナの剣を持ち去ってしまう。
その後はドラゴンズホール入り口にて主人公たちを待ち伏せ、竜帝のもとへ向かおうとする彼らと直接対決に及ぶ。デュランがいる場合は、ここでとうとう自身が父であることを明かし、同じく竜帝の傘下に加わるように勧めるも拒絶され、そのまま父子で刃を交えることになる。
リメイク版では追加セリフとして、アンジェラ主人公デュラン不在の条件で、彼女との戦闘中会話が存在する。彼女の面影にとある人物を重ねているようだが…?
ちなみにSFC版ではこの条件下では戦闘BGMが流れず、戦闘終了後も無言で消滅するというあまりにもあっけない決着になる。
敗北後はそのまま倒れ込み霧のように消滅。
デュランは(操られていたとはいえ)自らの手で父を討ってしまったことから泣き崩れるが、直様洗脳が解かれたロキの魂が彼の前に現れる。ロキは、立派な剣士として成長した息子に解放してくれた感謝の言葉と剣士としての矜持を説き、そしてその場にいない娘(デュランの妹)ウェンディのことを託して、穏やかな顔で姿を消した。
上記の通りSFC版ではアンジェラ主人公でデュランがいない場合雑魚モンスター同様に消滅して正体についても知るべくもない。
性能
フォルセナ一と称された剣の腕は伊達ではなく、戦闘ではデュランの使用する必殺技(主に闇クラスのもの)を使用する。
SFC版ではアーマーナイト系モンスターと同様にゆっくりとした移動だったが、リメイク版では紅蓮の魔導師にも似た残像を残す素早い移動で立ち回り、必殺技もデュランのものと名前こそ同じだが、威力も攻撃範囲もかなり強化されている。
なおSFC版では必殺技をLv2以上の必殺技/中級以上の魔法へのカウンターとして使用する(この他にHPが閾値を切っても使う)ためこれを使用せずにタコ殴りにする事でかなり楽に勝てる。
また戦闘以外では、イベントシーンでの精霊の力の吸収、テレポーテーション、マナの剣の暗黒剣化など様々な魔術も使用している。
リメイク版のネタバレ
パーティーにデュランがいる場合、エンディング後の追加エピソードで一時的に実体を得た黄金の騎士ロキと一騎討ちを繰り広げる。黒曜の騎士だった時とは比べ物にならない実力を披露する。閃光剣など技名はデュランと同じだが、モーションはすべてロキ固有のもの。