概要
主人公達「遊撃隊」の一行が移動拠点として使用している装甲車のナビゲーションAI。
装甲車そのものを指す場合もある。
いつから「遊撃隊」と行動を共にしているかは不明だが、旧メンバーの時代、少なくともキョウカが転移して間もないころには既にいたことから、かなり昔から行動を共にしていたと思われる。
第10話にて、この「遊撃隊」専用のAIないし装甲車として造られたことが判明した。
以下、ナビゲーションAIとしての側面と装甲車としての側面とに分けて記述する。
ナビゲーションAIとしてのネイト
性能はそれなりに高い模様だが、マニュアル操作が必要な場面が度々あったり、必要なことであっても聞かれなければ答えないなど性格にナビゲーションAIとしては割と重大な問題があり、その関係でユイとは度々喧嘩をしている。
だが、明確に人命にかかわる事象についてははっきりと自分の意見を主張する等、完全に無能というわけではない。
こうしたことからも分かる通り、人工知能の割にやたら人間臭い物言いが多く、ミメシス相手にカーチェイスを仕掛ける際には軽口を叩く余裕を見せたり、自分が新品に買い替えられるのを防ぐ為か、貴重なコアクリスタルを捨てさせようとしたこともあった(ただし、後者については遊撃隊一行の危険を防ぐことが主目的の発言で、理由についても明言している)。
その他に、手持ち無沙汰になった遊撃隊一行にデータ収集完了までの時間での観光を勧めるなど一応ある程度気は利く(ただ、この際は直後の強烈なブラックジョークで一行をげんなりさせた)。
ナビゲーション機能・自動操縦機能がメインの役割ではあるものの、飽くまで行動原理は人命保護であり、その為には自身の欠点を利用して仲間に嘘をつくといった芸当もする。
第7話では「SWITCH」移送作戦にはスズノの存在が不可欠と判断したことにより、彼女の離脱を阻止するために一芝居打ったりもした(結果としてプログラムを初期化するというお仕置きを受けかけたが)。
後に、作中で見せたやたらポンコツ臭い言動は、阿蘇作戦の実行役となる遊撃隊メンバーにプレッシャーを掛けないために、極秘での上層部とのやり取りや他の防衛組織との連絡遮断にリソースの大部分を割いていたため情報伝達に支障をきたしていたせいという事実が判明したのだが、11話での素の性格がうかがえる数々の言動を見る限り、若干疑わしいところがある(自分なら逃げている的な発言を複数回している上に、挙句の果てには自身の本体を装甲車から射出して真っ先に逃げた)。
変声機能が付いており、場合によっては女声モードで会話することも可能、この際は口調が優しげなものになる。
第4話では、初対面であるオタクロスが信用するに値する人物である事を遊撃隊メンバーに力説する、前述の女声モードを使って正体を隠したうえでオタクロスと会話する(この際、オタクロスの人柄を熟知しているかのような言動をしている)など普段とは異なった様子を見せている。
装甲車としてのネイト
「遊撃隊」メンバーの移動車両。上記のナビゲーションAIを備え、基本は自動運転。また、水上走行機能も備えた水陸両用車両である。
また、メンバーが生活するための設備(洗い場など)も備えられ、彼女らの主要な生活空間でもある。
ただ、その居心地に関しての、メンバーからの評判は芳しくない。例えば、乗り心地は度外視のため、動いている時に本などを読むと乗り物酔いしてしまう。
また、生活空間としても、シャワールームはなく、体を洗うには、温泉など外部の施設に頼るほかない(もちろん、立ち寄った先に運良くあればの話。むろん、そのようなことは滅多にない)。そのためか、ただでさえミメシスと戦い、よく汗をかくメンバーたちからは体臭が漂い、その臭いが染み付いている(キョウカ曰く、「男子運動部の部室の臭い」)。
(車なので当然ではあるが)水もタンクに貯蓄する方式のため、外部からの供給に頼らざるを得ず、これを怠ると水が切れ、生活に支障をきたす。
寝所もベッドがなく、寝袋を床にしいて寝ざるを得ない。その寝る場所も良し悪しがあり、場所は、毎日じゃんけんで決める。
後部には、LBXユニットを装着するためのボックスが6台付けられている。
小型の格納庫もあり、ミメシスを倒して集めた、コアクリスタルが溜め込まれていた。
移動拠点を兼ねた軍用車両なので当然ながら偵察用のドローンが搭載されているのだが、第5話までは前述のネイトの性格に加え、遊撃隊一行は高速移動が可能なミハルに偵察を任せる事が当たり前だったため、メンバーの誰も気づいていなかった。
また、実はミサイルや爆雷を搭載しており、装甲娘程ではないが多少戦えることが分かった。
しかし、第11話でのミメシスとの戦闘で動力のコアクリスタルを陽動用に切り離してしまったことから、最後はAI本体と遊撃隊の面々を脱出させて乗り捨てられた。
最期
想定以上の負荷をかけた事で制御機構が破損した「ドック」の制御機構の代用としての役を自ら申し出、その一部となる。
その後、遊撃隊一行との死亡フラグを連発するというやり取りの後、ドックを最大出力で稼働させた際に回路が焼き切れて機能を停止した。