「生き残るのは私よ…!」
プロフィール
概要
通称ママ、マム・イザベラ。
表情を崩さない。不屈の精神を持ったいつも子供の幸せを願う母。
子供たちの脳を食糧とする鬼の冷酷な手下として人間農園(プラント)を管理する飼育監(ママ)。
ママとしては非常に優秀で、彼女のプラントの食料児は上物として扱われている。
ある日、表向きでは「里親が見つかった」というコニーを、異形の鬼に出荷している様子をエマとノーマンに見られるという失態をおかすが、イザベラは現管理体制を維持したまま出荷を続けることを望み、上層部にこの事実を報告せずにいる。
作中では、2015年までは外の世界で人間によって本が出版されていたことが確認されるが、クローネによると、それより前に生まれたイザベラもこの農園で過ごしているとのこと。
フルスコアの1人であるレイを他の子供たちの監視として使っている。
ママになるための訓練で培ってきた頭脳と身体能力は本物で、ノーマンの頭脳戦に渡りあい、エマの脚を骨折させた。
幼少期、プラントで過ごしていた時にハウスの真相に気づき、壁に昇り脱獄しようとしたが、崖になっていることを知り、諦めた。
また、同じプラントで過ごしていたレスリーに好意をもっていた様子が窺え、イザベラがママになると決めたのも、レスリーが殺されていたことへの悔しさと、何も変えられないのであれば、せめて食べられない人間として生きようと思ったからである。
⚠️ネタバレ注意!
レイ………《その歌》どこで………
イザベラはレイの実の母親。
レイが胎児の頃に歌っていたレスリーの歌を、幼児期健忘が起こらなかったために歌を覚えていたレイがイザベラの前で歌ってみせたことから、イザベラ自身もレイが自分の息子であることを知ることになる。
脱獄(ネタバレ注意)
焦げ臭いにおいに気づき、においの元へ駆けつけるとそこにはレイの名前を泣き叫ぶエマがいた。
フルスコアであるレイが焼身自殺を図ったと思い込んだイザベラは、エマに他の子供たちを避難させ、エマにも逃げるように呼びかけるが、エマは忽然と姿を消していた。
発信器を頼りにエマの位置を探ると、そこには切開された片耳だけが残されていた。
イザベラはフルスコアの3人に注意しすぎるあまり、他の子供たちへの注意を怠ってしまった。
そのため他の子供たちが着実に脱獄の準備を進めていたことに気が付かなかったのだ。
しかし、逆に残りのフルスコアが生きていることを確信したイザベラは、他の子供たち含め全員を逃がさないことを決意する。
燃えた…全て燃えた…でも…フフフ…
まだ生きてる!エマも…レイも…逃がさないわ
私の可愛い子供たち!!
ママ…
誰かに呼ばれ振り返るとそこに居たのは…………逃げたはずのフィルだった。
エマ達は悩んだ末、出荷まで2年の猶予がある4歳以下の子供たちをハウスに置いていくことを決めたのだ。
外に避難した4歳以下の子供たちを落ち着かせたイザベラは、上層部に子供たちの脱走を報告する。
しかし、見張り達は子供たちを発見することができない。
事前に橋がひとつしかないということを知っていた子供たちは鬼の裏をかいてあえて橋のない第3プラントの塀から脱出していた。
その事に気がついたイザベラは急ぎ塀へ向かったが、辿り着いた時点でほとんどの子供たちが崖の向こう側に逃げており、残りはエマだけとなっていた。
息を切らせるイザベラにエマはこう言い放った。
さようなら、ママ
行かないでエマ…私の可愛い子供たち…
イザベラの制止を振り切り、エマは崖の向こう側へと渡ってしまう。
森の中に消え去ったエマ達を呆然と見守ったイザベラは、ふと過去のことを思い出した。
同じプラントで過ごしたレスリーに思いを寄せていたこと。レスリーが出荷され鬼の食糧となったこと。エマ達と同様に脱走を試みたが、崖の存在を知り諦めたこと。そして、「生き残るために」ママになる道を選んだこと。
子供たちの脱走という失態をおかしたイザベラには、「生き残る」道はもう無いのかもしれない。
そのことを察したイザベラは、脱走に使用されたロープを回収し、
行ってらっしゃい、気をつけてね
と、エマ達の幸福を祈った。
この時のイザベラの表情は飼育監(ママ)ではなく、我が子たちを心から愛する母親(ママ)の表情そのものだった。
この後、イザベラは上層部より今回の脱走について言及されるが、「全て自分の責任である」とした。
その後の消息は不明。グレイス=フィールドに残った子供達は別のプラントに分散して移されており、行方はおろか生死すら読者にも明かされていない。
ただ、フィルによると「エマ達が脱獄した後は一度も会っていない」とのこと。
スピンオフ「お約束のネバーランド」でのイザベラ
子供達に対して名前をろくに覚えなかったり「出荷するぞ!」と怒鳴るなど、「母親」としての勤めがなってない。また、ナイラの捜索の際に時計型の発信器をうっかりばらしてしまったりスパイであるレイのうっかり発言に気付かないなど少々バカである。
終盤では同期の「ゆっこ」に彼氏が出来た事を妬んだり、ハウスが燃えて頭がパーマになったりなど散々な想いをしている。
関連イラスト
- 幼少期
2年後、彼女はグランマ(大母様)の地位に就いていた。
彼女はあまりにも優秀だったがため、その全責任を半ば強制で前大母様に押し付け出荷されており、ピーター・ラートリーとの約定でいずれ本当の自由にする代わりに大母様になる事を承諾した。