「追いつける・・追いつくんだ・・絶対にもう一度・・追いつかなきゃいけねぇんだよォ!!」
概要
CV:浜田賢二
搭乗車種:ランサーエボリューションⅦ
車体色:ダンデライオンイエロー
ナンバー:相模330 け 25-645
プロジェクトD戦における神奈川県遠征最初の対戦相手・『チーム246』のヒルクライマーとして登場する。坂本(頭文字D)やスマイリー酒井同様、下の名前は不明。高橋啓介とバトルを繰り広げた。
性格は若いこともあって血の気が多い。箱根を拠点とする走り屋チーム『サイドワインダー』が提案した四段構え作戦で、自分たちが最初と聞いたときは「オレ達が勝っちゃあいけねえみたいだ」と舌打ちしたり、バトル中も啓介の走りに毒づきまくっていた。
劇中の活躍
以下ネタバレ注意
チーム内の投票で、31人中26人の得票によりヒルクライムの代表として選出。4WDのランエボに有利なコースですぐに負ける可能性は低いことと、相手をじっくり見極めたいということで一本目は後追いを選んだ。
中盤までは予定通り、啓介の走りを余裕の心持ちでじっくり見ることができた。
観察の中で小早川は啓介のFDの出来の良さを認めるものの、ドライバーやプロジェクトDというチームに対して徐々に嫌悪感を隠さなくなり、ややイライラ気味に啓介のクルージングに付き合っていった。
「あまりにクルマなりなところが気にくわねぇ」
「速いことは確かに速いが つまんねぇぜ高橋啓介・・!!」
「いかにも仕事してますって感じがとにかく鼻につくんだ」
勾配の緩くなる中盤以降、小早川の警戒心はピークに達するが、どこまで走っても啓介は仕掛けなかった。しかし視界が悪く狭い、まさかここでは仕掛けないだろうという区間で小早川が警戒心を緩めたその瞬間に啓介はスパート。
これは高橋涼介の作戦であった。長期戦に持ち込まれるとジリ貧に陥るため、啓介のFDはかなりピーキーで集中力を必要とされるが、その分速く走れるセッティングとなっていた。これで終了直前の勾配の緩い高速セクションでタイヤを一気に使い切り、小早川を振り切るつもりだった。
小早川は啓介の奇襲に対して出遅れただけでなく、それまでのイライラで集中力を欠いていた。加えて涼介の特訓と強大なライバルたちに揉まれ、タイヤマネージメントとスピードのレベルがプロ級に達していた啓介、そしてセッティングが煮詰まっていたFDには全く追いつけず、7秒もの大差で敗れた。
バトル後のモノローグで、小早川は「心理戦で負けていた」と述懐している。また直後の啓介vs皆川英雄の観戦時には、エキゾーストノートの響き方だけで啓介が左足ブレーキに熟練していることに気づき、「到底自分の手に負える相手では無かった」とその実力差を認めていた。
なお『サイドワインダー』の参謀・久保英次は、「インプ・ランエボは舗装路では無敵ではないが、その遣い手には公道なら最速という過信がある」として、小早川が一本目で負けることを予想し、見事的中させていた。