概要
ゲームアプリ『少女☆歌劇レヴュースタァライト -Re LIVE-』(スタリラ)における、音無いちえと夢大路文のカップリングタグ。
明るいムードメーカーのいちえは文にちょくちょくイタズラをしているが、世話焼き体質の文はいちえとケンカはするものの、そのようないちえを捨ててはおけない性格のようだ。
期間限定イベントでも、料理の経験がないいちえに、文が料理の特訓をする場面がある。
イベントストーリーのいちふみ
二人の絡むイベントストーリー自体は多くあるのだが、その中でも特に関係性が描かれているものとして二つだけ挙げることにする。
まごころのホワイトデーレシピ
バレンタインに美味しいチョコを作ってくれた珠緒へのお返しをするため、ホワイトデーにお返しのディナーを作るいちえと文の話。
第四話において、一緒に料理を作ることになったななに部屋を褒められた文が「そ、そういうのはいいから。早く作るわよ」と述べたのに「こういう態度を取るときの文は、かなり喜んでまーす♪」と文のことを深く知っている言動を見せている。
また、最終話ではいちえの「アイドルをやってた時の友達に借りた」白い天使の衣装を着て「五光の絆」という曲を二人で踊った。(余談だが、復刻時に実装された「☆4天使の祝福 夢大路文」においてのスキンカスタムが「☆3天使の歌声 音無いちえ」の色合いに似せたものとなっている)
再演・あやかし見廻り浪漫譚
校内発表会でも好評を博した「あやかし見廻り浪漫譚」の再演の内容を主に描いた話。ここでは触れないが、「☆4旋風の刹那 音無いちえ」の絆ストーリーにも濃密な二人の絡みがある。
再演時も引き続き「隊長」と「陰陽師」という役柄を二人は務めている。ただ初演と比較して大きく変わった事としては、固有の名前が付いた事(言及がないかったけで初演から名前はあったかもしれない)といちえの眼帯の事だろうか。
まず前者の話だが、いちえは「土御門刹那」、文は「蘆屋九十九」という名前を持つようになった。「蘆屋」という苗字からも察せられるが、見廻り隊五人の名前にも元ネタがある。ここでは二人についてだけ軽く触れさせてもらう。(興味がない方はスクロール推奨)
「蘆屋九十九」から述べていくが、これは明らかに九十九の祖……元ネタは「蘆屋道満」である。実際、睡蓮(ゆゆ子)が「九十九さんはかの大陰陽師、蘆屋道満を祖先に持つ一族の末裔ですからね~。」(再演・あやかし見廻り浪漫譚 第一話)と述べていることからも確実だと考えられる。
次に「土御門刹那」について述べていく。前提だが、蘆屋のように本編で家名について触れられてはいなかった。ひとまず「陰陽師」で調べてみると、「忠行・保憲の高弟の安倍晴明 (あべのせいめい) の流れは天文道を主とし、室町中期以後は土御門 (つちみかど) 家という。」(日本大百科全書(ニッポニカ))に記述があった。
実際、安倍晴明については睡蓮(ゆゆ子)が「ふむ。呪術・法力に長け、式神十二神将を使役していたという大陰陽師、安倍晴明の子孫ですか……」(再演・あやかし見廻り浪漫譚 第四話)と述べている。土御門家がこの世界においてどのような立ち位置を取っているのは不明だ。だが大陰陽師を祖として持つのなら、少なくとも「隊長」である刹那に合った家名だと考えられる。
話を戻すが、この物語における九十九と刹那の関係性を表す発言として次のようなものがある。
「大丈夫よ。刹那が二代目の隊長なんだから。それに、私があんたの目になるって決めたんだから」(再演・あやかし見廻り浪漫譚 第四話)
この発言のバックグラウンドにあるものは、前述したいちえの眼帯と深く結びついている。
まだあやかし見廻り隊が初代だった頃、九尾の狐に身体を乗っ取られた初代隊長が仲間を斬ってまわった。ついに残りは刹那と九十九だけになった時、怯えて印を上手く結べなかった九十九に代わって刹那が九尾の狐の相手をすることになった。だが、それが原因で刹那は片目を失ってしまう。そのことに対して九十九は自分自身をとても憎んでおり、心に「闇」を抱いていた。
その「闇」が第五話へと繋がっていくわけだが、ここまでの経緯を踏まえて九十九の台詞を解釈し直すと発言に言葉としての重みがより生まれてくる。
第五話の九十九と刹那のやり取りはカップリング贔屓を無しにしても熱い展開なので、ぜひ自分の目で物語の最後まで見届けてほしい。