モ800
もはっぴゃく
名岐鉄道デボ800形→名古屋鉄道モ800形(初代)
1935年に当時の「名岐鉄道」が導入した、モ800形・モ830形・ク2310形からなる「800系」のうちの1形式。ツリカケ駆動の「AL車」グループに属した。7300系への機器提供(モ806・807号車の2両を7307編成へ流用)、モ3500形からの車両編入などによる変動がありながらも、1996年まで運用していた。
引退後はモ805号車+ク2313号車の編成が豊田市の鞍ヶ池公園(豊田線を最初に走ったことが理由)、およびモ811号車(モ802号車を両運転台化して改番)が豊川市の日本車両で静態保存されている。
名古屋鉄道モ800形(2代)→豊橋鉄道・福井鉄道モ800形
2000年7月に営業運転を開始した路面電車車両。
非冷房車であったモ600(2代)を淘汰する目的で製造された単車のボギー車。置き換え対象であったモ600はステップ付きでバリアフリーにそぐわない車両であり、また他社では超低床の路面電車車両導入の動きが活発であった事から、本系列は車体中央部を低床構造とする部分低床車になった。
あわせて3両が投入されたが、モ600とは違い2両以上の連結運転は想定されていないため連結器は非搭載。
2005年の600V線区廃線に伴い、名鉄の車両としては除籍。その後モ801号車は豊橋鉄道へ、モ802・803号車は福井鉄道への譲渡・改造が行われて営業入りした。
豊橋鉄道
豊橋鉄道へは801の1両が移籍。600V線区廃線から1ヶ月も経たないうちに豊橋入りし、赤岩口の工場で降車ボタンを設置する改造を行い、2005年8月から運用をスタート。名鉄時代のカラーリングほぼそのままで運用していたが、2011年5月から愛知県警のラッピング広告電車となり、制服パトカーを模した白と黒のラッピングが施された。
入線から10年以上、R11の急カーブのある井原より分岐する運動公園前支線へは車体構造から乗り入れ不可となっていたが、2018年に台車側受けの拡大、車高嵩上げ、台車カバー取り外しなどの改造を行って運動公園前支線への乗り入れを開始した。
2021年、801号が10年近く行っていたパトカーラッピングを解除。同年7月からは金属リサイクル業者の紅久のラッピング広告車となった。
2019年に福井鉄道で除籍された802・803が入線。802号は2019年10月から運用を開始。車体塗装は福井時代のものからブラックサンダーの全面広告となった。(入れ替わりで運用を外れたモ3200形3201号からの引き継ぎ)
803号は2020年4月より運用を開始。車体塗装は連続テレビ小説「エール」の全面広告となり、ドラマ放送期間終了後は豊橋けいりんの全面広告へと切り替えられた(入れ替わりで運用を外れたモ3200形3202号からの引き継ぎ)