概要
名古屋鉄道が岐阜市内線、揖斐線(600V線区)向けに導入した電車。非冷房の旧型車であったモ510とモ520を置き換えるため、1987年に2車体連接4編成の計8両が新製された。
スカーレット1色だったが、後に塗色変更。モ772号車+モ773号車の編成は1994年から97年までブルーライナーミニとして運行された。
本来投入予定であった谷汲線への直通運転は結局最後まで行われなかった。これは谷汲線の電力は揖斐線からの受電に頼っており、変電所から遠くなる末端区間での架線電圧が不足し、高性能車の運用には適さなかったためとされる(現に、揖斐線の架線電圧は600Vだが、谷汲線末端では300~400Vまで落ちていた)。
2005年の600V線区廃線に伴い、名鉄の車両としては除籍。その後福井鉄道への譲渡・改造が行われて2006年より営業入りしている。譲渡時に弱め界磁率の変更やパンタグラフのシングルアーム化および1基化などの工事が行われた。
えちぜん鉄道三国芦原線への直通運転に際し、乗り入れ対応車両として追加の改造が行われているが、収容力不足のため現在は同線への定期運用は持っていない。