曖昧さ回避
- 1994年から1997年まで名古屋鉄道で運転されていた特別ラッピング車両→本稿で解説
- 1970年から2008年まで国鉄大阪鉄道管理局→JR西日本の東海道・山陽本線と阪和線の 新快速(阪和線は1978年に廃止、東海道・山陽本線新快速は1980年に117系に置き換え)車両に付いた愛称→ブルーライナー(国鉄)
概要
1994年、名古屋鉄道は創業100周年を迎えた。これを記念して、1000系パノラマSuperの4両全車指定席車(現:特別車)の編成1本(1007F)に特別なラッピングを施した。期間は1994年7月26日から1997年10月11日までの3年間。また、94年8月から600V線区を走るモ770形の772Fにも1007Fと同じラッピングが施され、こちらはブルーライナー・ミニとして運行された。ミュースカイよりも先に、名鉄に青い電車は存在していたのである。
デザイン
内装そのものは通常と同じだが、外装は大幅に変更されている。当時すでに名鉄といえば名鉄スカーレットだったが、ブルーライナーは文字通り青い塗装でひと際目を引くカラーリングだった。
一般応募の中から稲沢市に住む小学生のデザインが採用され、猿や犬山市にある施設(明治村・リトルワールド・日本モンキーパーク)が描かれた「山のカルチャーゾーン」と、イルカやラッコなど海の生き物(南知多ビーチランドや内海フォレストパークをイメージ)の描かれた「海のカルチャーゾーン」が車体両側面にカラフルに描かれた。
また名鉄特急の代名詞であるミュージックホーンも名鉄のイメージソングである『しなやかな風』(作曲はつのだ☆ひろ)のサビ部分をアレンジした物に変更された(1007Fのみで772Fには非搭載)。1007Fは更に前面に付けられている「パノラマSuper」の表示を「Blue Liner」に変更された。
運行区間
基本的には両カルチャーゾーンへのアクセス路線でもある犬山線と知多新線を結ぶ特急に使用。まれに名古屋本線での運用もあったほか、早朝には広見線での運用もあった。
600V線用のモ770は新岐阜駅前と揖斐線の黒野駅を結ぶ急行に使用された。
3年間の運行終了後…
1007Fは、1997年10月11日に「さよならブルーライナー」のイベントを以てブルーライナーとしての役目を終え、通常のパノラマSuper塗装へ戻された後に2009年2月2日付で廃車となった。機器は5008Fへと流用されている。
772Fもイベント終了後に元の塗装に戻され、更にモ780に準じた塗装へ変更。2005年の600V線区全廃まで名鉄で活躍し、現在は福井鉄道へ譲渡された。
余談
運行が開始された1994年にそれまでのパノラマSuperに代わってプラレールのラインナップに入っていたことがある。パノラマSuperと比べ前面部にシールが追加されより実車に近いディティールになった。実車の運行終了後の2001年まで販売が継続され、以後の名鉄特急は長らく地域限定復刻版かプラレール博限定商品のみとなっていた。
1970年代の国鉄大阪鉄道管理局でも、東海道・山陽本線153系と阪和線の新快速にも白を基調に青い帯を纏った専用車両が運用され、ブルーライナーと呼ばれていた。
東海道・山陽本線は117系シテイライナーに置き換わり、阪和線の新快速は1978年に廃止されるも、カラー自体は2008年まで残った。
関西本線の快速にも白を基調に朱色の帯を纏った車両が運用され、レッドライナーあるいは春日塗りと呼ばれた。同様に福知山線快速は緑色の帯だったが、こちらはグリーンライナーとは呼ばれず福知山線快速色と呼ばれていた。
詳細はブルーライナー(国鉄)を参照。
2024年にはミュースカイの2003Fが名鉄創業130年記念イベントの一環で青と白の配色を入れ替え、真っ青になった。こちらもミュージックホーンの曲が「しなやかな風」に変更されており、青主体の配色もありブルーライナーを想起させる。
関連タグ
ミュースカイ
KEIKYU BLUESKY TRAIN:同じ青の特別塗装繋がりで此方は今でも現役である。
マリンジャンボ…名鉄が主要株主の航空会社で同時期に飛んでいた青い飛行機。