概要
知多郡武豊町にある名鉄河和線の富貴駅から知多郡南知多町の内海駅までを結ぶ路線。全長13.9km。鉄道要覧という書籍上では起点は富貴駅とされているが、列車運行、旅客案内、列車番号の設定上は内海駅を起点としている。(内海から富貴へ向かうのが下り、富貴から内海へ向かうのが上り)全線にわたって複線化が可能なように用地が確保されている。
知多半島の山間部を通過するためトンネルが多く存在し、名鉄では最多の7箇所がこの路線内にある。沿線には南知多ビーチランドや海水浴場などの行楽地が多く存在する他、日本福祉大学のキャンパスや住宅地も見られる。
元々知多新線は沿線の宅地開発と一体で建設されたため内陸に作られているのだが、沿線が市街化調整区域になってしまったことが原因で宅地開発に失敗。観光開発に切り替えるも線路が内陸にあることが災いして行楽施設にはバス連絡が必要になり、さらに南知多観光そのものが衰退してしまったことで需要は低迷している。一応日本福祉大学の学生輸送という通学需要がないわけではないが、これも2027年に東海市に移転する予定のため、今後の大幅な需要の増加は見込めない状況にある。
2023年3月18日ダイヤ変更で減便。その結果不要となった上野間と野間の交換設備が撤去され、交換設備は別曽池信号場と知多奥田のみとなっている。知多新線はピストン運行するには路線が長く、列車の間隔が開いてしまうため、日中は知多奥田で交換をするダイヤになっている。
駅一覧
※全列車が知多新線内を各駅に停車する。
駅番号 | 駅名 | 備考 |
---|---|---|
KC17 | 富貴 | 太田川・名古屋/河和方面との接続駅 |
(別曽池信号場) | 複線化用地を使って建設された信号場 | |
KC20 | 上野間 | 第1期開業はこの駅まで |
KC21 | 美浜緑苑 | 元から単式ホーム、杉本美術館(閉館)最寄り |
KC22 | 知多奥田 | 第2期開業はこの駅まで。交換可能な唯一の途中駅 |
KC23 | 野間 | 第3期開業はこの駅まで |
この区間に「小野浦駅」として建設予定だった遺構が放置状態 | ||
KC24 | 内海 | 宮崎県にも同名の駅がある |
全駅が線外にある知多半田駅管理の無人駅である(知多奥田のみ平日日中は営業)。
運用
最大編成は河和線などと同じく8両だが、途中駅のホームは6両までしか対応していないため、8両編成では後ろ2両のドアが開かない(ドアカット)。
9時以降は基本的に線内折返しワンマン普通毎時2本のみとなる。
当該時間帯で毎時1本ずつ運行されていた内海発着の特急及び急行は河和発着に変更。
夜間滞泊も兼ねた運用で内海発着の一部特別車特急は2往復残るが、名古屋方面は早朝、内海行は深夜のみ運転。急行や快速急行についてもほぼ同様の運行形態。
以下は系統分離前のダイヤについて記述。
特急
平日の日中に運行されていた特急列車は全車一般車(全車自由席)、それ以外の時間帯や土休日は一部特別車(一部座席指定)で運行される。全車一般車の場合は6500系や3500系等々の4連が基本で、検査等の都合で1800系や3100系等々の2連を2本繋げた運用もあった。2019年まではSR・車を中心に使用していた。2000系「ミュースカイ」は営業列車での入線実績はない。
特急以外
急行(平日朝の上り1本は快速急行)と普通が毎時1本ずつ設定されていた。急行は新鵜沼発着が多く、普通列車は早朝夜間を除き原則として河和線・常滑線を経由し名鉄名古屋本線の金山駅発着。車種は特急形以外。