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概要編集

1966年に初登場。車体が老朽化していたHL車から機器を流用し、完全新造の車体と組み合わせた車体更新車で、モ3780+ク2780の2両編成10本がつくられた。


HL車の車体更新車である3700シリーズの集大成とも言える本形式は

  • HL車でありながら全金属製・準張殻構造を採用
  • HL車でありながら冷房完備
  • 勿論座席は転換クロスシート

というデラックス車両に仕上がった。ミュージックホーンも設置できるよう準備してあったが、こちらは最後まで設置されなかった。


なおあくまでも車体更新車のために足回りは旧式のHL方式であり、冷房設置などに伴う重量増加で全く同じ走行機器を採用している3700系・3730系・3770系よりも走行性能は悪い。


ライトパープル一色塗りの車体で落成したが、塗料の耐候性の問題や風景に車両が溶け込んで視認性が落ちて大変危険なことから、すぐにストロークリームに赤帯の塗装へと変更され、晩年は名鉄スカーレットとなった。


運用編集

本線在籍時代は三河線直通の特急かえで号を筆頭に支線直通の優等列車へ優先投入された。


しかし元々のモーター出力の低さ(75kW:対するAL車は112kW)と冷房搭載などに伴う重量増加、弱め界磁制御非搭載などからAL車と比較して性能が著しく低く、駅間距離が短く運転速度の低い瀬戸線へ転用されることになった。


瀬戸線へは3783、3787、3788の3編成以外の7編成が昇圧当日より瀬戸線での運用を開始。運用開始当初は瀬戸線唯一の冷房車ということで急行運用に投入されている(のちに、瀬戸線初の新性能車両6600系も冷房化された)。なお瀬戸線では2両編成を2本つないで4両編成を組んだ際に編成間の通り抜けが出来るように貫通幌を先頭部に設置している。

1985年から翌年にかけて座席を転換クロスシートからオールロングシートへと改造し、種車由来の雑多な台車を履いていたク2780の台車を幾度かの振替の末に3880系由来のKS33E鋳鋼組立形釣り合い梁式台車へ統一している。


6750系の投入で3730系、3770系が全廃された後も冷房車ということで廃車は免れていたが、6000系の本線からの転入で1996年までに全廃、これにより、名鉄1500V線区からHL車が消滅した。

名鉄からHL車そのものが消滅するのは2005年の岐阜市内揖斐美濃町田神各線の廃線時である。


余談だが、名鉄の1500V線区におけるHL車で、冷房車は本系列が最初で最後になった。


関連編集

名鉄4000系···瀬戸線ではその後、尾張旭検車区に塗装設備が設置されないことになったため、ステンレス車で統一する方針に転換。6750系や6600系はおろか、本線から来た6000系すら、この4000系で置き換えられた。

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