「言ったはずだぜ 俺はお前らに賭けるってな‼」
概要
CV:伊藤健太郎
入れ墨を持つ脱獄囚の一人。「明治の脱獄王」と呼ばれた脱走の天才。
生まれつき関節が柔らかいため、その体質を活かして数々の監獄からの脱獄を成功させている。本人もどんな所からだろうと抜け出せる自負があるが、あまりにも脱獄を繰り返したせいで最初に逮捕・収監された罪よりも脱獄の罪による刑期のほうが重くなってしまっており、全国の警察関係者に顔を覚えられてしまっている。
「オイお前白石だろッ」
装備
常にブカブカの半纏を着ており、装備は飴ちゃんだけという冬の北海道をナメた出で立ちをしている。
が、不意に拘束されても抜け出せるように、歯茎の隙間、喉の奥、半纏の綿の中など至るところに道具を忍ばせている。劇中でもカミソリ、銃弾、釘、マッチなどを取り出しており、文字通り一筋縄ではいかない用意周到な一面をうかがい知れる。
性格
飲む(酒)、打つ(博打)、買う(女)の三拍子そろった遊び人。持ち前のドジやすぐ調子に乗る悪癖からピンチに陥ることも多いが、明るく前向きな性格でそれを感じさせない。
網走監獄の囚人と言えど罪状は強盗や野菜泥棒をした程度であり、戦争帰りの元兵隊や屈強な現役軍人、自然に生きるアイヌたちの中では一二を争うひ弱。サバイバルや戦闘行為の際にはいつも足を引っ張ってしまう。仲間からも役立たずだの脱糞王だの散々な言われようである。
一方で、実は意外と律儀で情に厚いところを見せる場面が多く、杉本たちと組むと決めて以降は一貫して杉本の味方として振舞っており、キロランケの死に際しては涙を流したりしている。
また、全国を津々浦々歩き回った経験からか対人能力は杉元一味の中でも随一。料理の際に近所の民家から調味料や酒をもらって来たり、女郎屋(風俗店)で情報を集めてきたりするのは白石の数少ない活躍の場である。樺太で杉本と別れてアシㇼパと行動を共にすることになった際にも、杉本が死んだのではないかと言う状況で、アシㇼパのカウンセリングを行うなど、主にムードメーカー、精神的な支柱として活躍することも多い。
女好きで女郎屋の常連であり、遊女とたびたび懇意にしているようだが、服役している期間が長かったため、素人童貞である。
作中での活躍
一度は杉元達に捕らえられたが、杉元と取引することによって見逃してもらった。
生死の苦境を一緒に乗り越えた事から、敵対関係ながら妙な連帯感があり、後に本格的に杉元達と行動を共にするようになる。
動物と相性が悪いのか、色んな動物に頭をかじられている。
杉本たちと行動を共にして初期の頃には、密かに土方歳三と通じている事を杉元に隠し、そのことを内心後ろ暗く思っていた。
しかし、実際には土方に渡した入れ墨の情報は偽物や嘘ばかりであり、そのことから杉本から信頼を勝ち取る。
網走刑務所での決戦後、アシㇼパと共に尾形とキロランケに拉致され、杉元たちに先んじて樺太へと渡る。言動の不明確な尾形とキロランケを警戒しつつ、二人がアシㇼパに悪影響を及ぼさないよう身を案じて立ち回っている。
ただし無暗に女遊びに出かけないよう、キロランケから首から木の枝をぶら下げられている辺り、作者からの扱いそのものは安定している。
一方で、作中全体を通して、杉本とアシㇼパの二人からは強く信頼されるようになっており、アシㇼパがロシアから帰国した際には、ロシアで刺青人皮の暗号の解き方について分かったことを杉本以外では唯一教えられており、杉本からも約束を守った男として一目置かれている。
余談
ちょくちょくイラストが使い回されたり、顔のアイコンが陰部を隠すのに使われたりと、作中屈指のいじられキャラになっている。
モデル
ゴールデンカムイでは実在する人物がモデルとなったキャラクターが多く登場するが、彼のモデルとなったのは「昭和の脱獄王」と呼ばれた白鳥由栄(しらとりよしえ)と思われる。
関連タグ
トーマ・リヒャルト・シュバルツ…中の人つながり。女好きだが前向きな性格も似ている。