ヤックル
やっくる
ジブリに登場する架空の動物。
概要
カモシカの類つまり牛の仲間だが、アカシカに近い体躯。人を乗せられるパワーを持つという点では、ヘラジカやオオツノジカや等の大型の偶蹄類にも似ているかもしれない。「カモシカのような足」という誉め言葉に関しては、実際のカモシカよりもあてはまる (カモシカの足は太くて短め)。
モデルとなった動物はエランドであり、行動はシャモア、模様はリーチュエ、巨大な角はアイベックス、オリックス、サオラ、セーブルアンテロープ、ブルーバック等にも似ている。マーコール等には派手さでは劣るが、かなり立派。これらを使って頭突きを行うかもしれない。
同映画の設定に拠ると「今は絶滅した、アカシシと呼ばれるオオカモシカ」らしい。出てくる動物・ヤックル等は、宮崎駿さんの絵物語「シュナの旅」(徳間書店)が原点。その「シュナの旅」と、その原話である『犬になった王子 チベットの民話』が元となっている。「ヤックルは実在しない生き物を描くほうが楽だという思いが自分の中のどこかにあったので、作りました」と語っている。宮崎駿監督が描いた絵物語「シュナの旅」や宮崎吾朗監督の「ゲド戦記」にも登場するなど、宮崎駿監督関連の作品に複数回登場している。
現に、物語中盤辺りでジコ坊が蝦夷の一族の様相を古い文献から引用した際に「アカシシに跨がり、石の矢尻を使う勇壮なる蝦夷の一族有り」と述べ、エボシにアシタカの事を聞く際、「アカシシに乗った不思議な少年」と発言している。対するエボシは「見慣れぬシシ」としていた。
人間が乗用に使役出来る位大きく、頑丈でタフな動物である。馬よりも遥かに軽やかに走り、特に山岳地帯や丘陵では馬の追従を振り切る(馬に乗っていた侍たちが重装備だったこともあるだろうが)。