概要
【破壊力:C / スピード:C / 射程距離:C / 持続力:A / 精密動作性:C / 成長性:C】
スタンド名の由来はアメリカのヘヴィメタルバンドMETALLICAから。
射程は5~10mで、典型的な近距離パワータイプよりは射程が長い程度。
磁力で相手の血液中の鉄分を刃物等に作り変えることで、体内から攻撃することができる。また、リゾット自身は鉄分を身にまとうことにより、景色と同化する=透明化することも可能で、この状態のリゾットにドッピオほど接近出来た者は1人もいないとされる。
切断したリゾット自身の体をくっつけることもできる。
この能力の恐ろしい点はターゲットの体内の鉄分を減らすことにある。 つまり早く鉄分を補給しないと、血液中の赤血球が酸素を運ばなくなり酸素欠乏症になってしまうのだ。
さらには敵の体内から攻撃可能という特性から、高いカウンター能力を持つイエローテンパランスや高い防御力を持つホワイト・アルバムのようなスタンドの最大の天敵である。
おまけに上述どおりスタンドが体内に潜在しているためにスタンド使いにありがちな「スタンドのビジョンがスタンド使いに視認されることで自身がスタンド使いであることがバレてしまう」という欠点も存在せず、対スタンド使いに対しても能力発動時でも自分がスタンド使いであることを悟られず優勢な立場に立つことが出来る。
まさに任務の失敗は一度もないのも頷ける、暗殺に適した能力であるといえよう。
とはいえ、しばしばこの戦法には、カミソリやハサミを敵の体内で作ったり鉄欠乏性貧血にさせてジワジワといたぶるような回りくどいことをするよりも、脳や心臓のような重要な臓器の血管内の複数箇所に金属片を生成して一瞬で血流を停止させ、重度の脳梗塞や冠動脈閉塞に至らしめるなどの手段で殺した方が手っ取り早いのではないのか?というツッコミがされる。
心臓など肉体の深部に鉄を生成出来ない理由についてだが、上掲した、メタリカのスタンド能力評価における「精密動作性」はC(=人間並み)なので、複雑な操作が出来ないためというのが推察出来る。
スタンド説明に鉄分を操作するとはあるため勘違いするが、作中での会話から分かる通り、この能力の種はリゾットの体内にいるメタリカから発する磁力でコントロールしているだけというもの。要はリゾットの身体から磁力を発して、その方向に鉄分を引っ張り出すという単純な技である。
磁力を扱って鉄分を操作するだけなので、そもそも心臓まで磁力の干渉が届かないという可能性もある(恐らく、体外や皮膚1枚隔てる程度であれば形を作る操作が出来る)。
イメージだけ先行してるのか、序盤はボスの情報を得るために痛ぶってるだけと勘違いしている読者が何故かいるが、リゾットは初手のカミソリ攻撃からドッピオを殺そうとしている。そもそも、最初から最後までボスの情報を引き出そうとしてるシーンなんて存在しない。作中、リゾットは「興味深い」とは言ってるが、「死んでもらうッ!」、「次で確実にやる」と寧ろ殺す気満々の台詞しか言っていない(というよりスタンド使いと分かった時点で殺そうとしている)。このことからも、殺害したくても即死させる手段はないと分かる。とはいえ、カミソリ、針、ハサミの、3回の生成で「出来上がる」(呼吸が荒くなり足に力が入らない状態になる)ので、言うほど時間はかけず追い詰めている。
初見殺しではあるが、いくつか弱点があり、ドッピオにそこを突かれる。
①リゾットの体内にいるスタンドから磁力を発生させるため、リゾットの肉体からしか磁力は出ない(体内中にスタンドがいるので欠損した身体から磁力を発生させることは出来る)。
②射程が5~10mなので、ある程度間合いを詰める必要がある。
③敵の鉄分を体外に抜く方法は、磁力で鉄分だけを引っ張り出すだけという単純な方法であるので、鉄を引っ張る方向を辿ればリゾットがいる。
- 手前にカエルを置く→手前に置いたカエルの鉄分が先に体外に引っ張られる(カミソリとなる)→その方向から磁力が強くなってる→つまり、その方向からリゾットが近づいている。
- 鉄で出来たメスの引っ張られる方向にリゾットがいる。(作中では切断された足から、この能力を使うことで位置を偽装したが)
補足
磁力をコントロールする能力は他に、3部に登場したバステト女神があるが、そちらは人間自体を磁石に変えてしまうのに対し、こちらは体内の鉄分を磁力で操作してしまう。能力は同系統でも、攻撃タイプ的には正反対である。