超低温は「静止の世界」だ……
低温世界で動ける物質はなにもなくなる
全てを止められる!
曖昧さ回避
曖昧さ回避ページ → ホワイトアルバム
Leafが制作・発売したゲーム → WHITEALBUM
概要
【破壊力 - A / スピード - C / 持続力 - A / 射程 - C(10m:能力射程) / 精密動作性 - E / 成長性 - E】
『ジョジョの奇妙な冒険』の登場人物、ギアッチョが使用するスタンド。
本体がスーツの様に身に纏うとても珍しいタイプ。デザインはネコミミ風のスピードスケートスーツに見える。
極低温を操り、周囲にあるものを冷却し凍らせる。その超低温は生命を生み出すスタンドゴールド・エクスペリエンスですら生命を産み出せない程の極寒地獄を作り上げる。スーツは強力なパワーで固定されており防御力も非常に高く、ピストルの弾丸程度では軽く凹ませるぐらいしか出来ず、スタンドの拳をラッシュで食らってもビクともしないほど頑丈。更に凍結させた路面を靴底に形成したブレードでスピードスケートのように滑走・高速追撃も出来る。
唯一の弱点はうなじの辺りにある空気を取り入れるための穴。
しかし、冷却能力を最大限に発揮すれば周囲の空気すら凍らせる(つまり窒素の融点である-210℃を下回れる程の冷却能力を持つ)ため、凍らせた空気を酸素ボンベのように取り込んでスーツ内で解凍すれば穴を塞いでも呼吸が可能。これにより穴を塞いだ状態で戦闘ができ、弱点を突くのも困難となる。
もう1つ弱点を挙げれば周囲を超低温にしている都合上、無差別に液体を凍らせる弊害で、バイザーの透明部分に汚水や血液などが付着すると、色のある液体が凍ってこびりつき視界が遮断される点である。
『ジェントリー・ウィープス(静かに泣く)』
ホワイト・アルバムの奥の手。凍結させた空気の塊を周囲に無数に浮かべ、透明の防御壁とする。これにより標的が放った弾丸などを標的自身に跳ね返すのも可能。ただしスタンドパワーの消費が激しい諸刃の剣であり、長くは維持できない技である。
ホワイト・アルバムの精密動作性はEであるが狙いは的確であり、この能力発動時は持続力と入れ替わりに高いコントロール能力(あるいはオートでの自動攻撃)を誇る。
余談
スタンド能力について
同じ氷結系スタンドである第3部のDIOの館の番鳥ペット・ショップの「ホルス神」とはよく引き合いに出されるが、ホルス神の方は「水分を凍らせて氷を作り、それを操るスタンド」らしく、ホワイト・アルバムとは異なる能力である。
「車に追いつける機動力」「銃弾を一切通さず、車に轢かれても無事なほどの防御力」「近距離における凍結の絶対的な攻撃力」とほとんど欠点が見当たらない、ジョジョ全作品の中でもストレートに最強クラスの能力であろう。「単純な能力ほど応用が利き強力」の好例である。イエローテンパランスやオアシスと並んで「身に纏うスタンドは強い」との共通認識も作り上げた。
尚、スーツに相当な攻撃を受けても本体にダメージが還元された様子が無い点から、氷をスーツ状に固めていてそれっぽく見えるが、スタンド像自体は無いタイプの可能性がある。
まともな肉弾戦ではスタープラチナですら危うい可能性がある。
対極に位置するマジシャンズレッドとの対決も気になるところ。よく「数千度以上にまで上がり温度の上限が無い炎熱の方が、-273.15℃までという下限のある絶対零度より強い」という意見があるが、30℃のお湯と-30℃の外気温が互角ではないように、単純な算数の足し引きではなく熱エネルギーを発生させるかさせまいかの分子運動の主導権の奪い合いになるので、結局はスタンドパワーの精神面での真っ向勝負になる。分子の振動が停止すれば、たとえ何万度の熱だろうが存在できない理論になる。
そもそも絶対零度の-273.15℃というのは水の凝固点を0℃とした摂氏基準による表記であり、ケルビンで表せば文字通りの0となり温度というのは一本道である。そのため冷気と熱気のバトルを、マイナス(摂氏0未満)とプラスの数値で競わせるというのがおかしな話なのである。
変な言い方にはなるが、また別の言い方をすれば摂氏1000℃から摂氏-100℃まで冷やすことができればその能力は温度を1100℃下げた(冷やした)ことになるため絶対零度の-273.15℃という数字は能力の強弱を推し量る上ではあまり当てにならない。
非常に高い防御力とカウンターを持つ故に、メタリカのような内部から攻撃可能なスタンド、もしくはクリームやザ・ハンドのような防御不可能な攻撃手段を持つスタンドでないと、ホワイト・アルバムの攻略は難しい。
生命が産み出せなくなる程の低温を考慮すると、殺人ウイルスや殺人カビの能力を持つパープル・ヘイズやグリーン・ディのウイルスやカビをも、超低温での死滅も可能なのかも知れない。
更には攻撃範囲も広く、首の空気穴を除いて全身が強力な防御状態にある実状から、メイド・イン・ヘブンに対抗出来るスタンドの候補に挙げるファンもいる。
出典:コミックス55巻/SPW財団 新ジョジョ研究部署(本部)→スタンド大解析
PS2ゲーム版「黄金の旋風」では能力の描写が異なっており、体当たりを繰り返して車を少しずつ凍結させたり、地面を蛇のように這う氷塊で攻撃したりするなどホルス神に近い能力になった。また、体当たりで車をボコボコにしていくなどすさまじいパワーも見せている。
ジェントリー・ウィープスの補足
劇中では弾丸を跳弾・反射させていたが、科学的に絶対零度に近しい環境下では運動エネルギー自体が消失しているため、前述の表現は極めて難しいらしい。
名前の由来
名前の由来はビートルズのアルバム『The Beatles』。バンド名と同じという紛らわしい名前のため、真っ白なジャケットから「ホワイトアルバム」の通称で呼ばれた。
ジェントリー・ウィープスの由来は、同アルバムに収録された楽曲『While My Guitar Gently Weeps』から。
TVアニメ版での追加描写
暗殺チーム全員が仲間の粛清された姿を目の当たりにした時、動揺したギアッチョからこのスタンド能力が漏れ出てしまっているという演出がなされた。