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プラレス3四郎

ぷられすさんしろう

原作:牛次郎、作画:神矢みのるによる日本の漫画作品。またはそれを原作とするテレビアニメ。
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概要編集

原作:牛次郎、作画:神矢みのるによる日本の漫画作品。『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)で1982年34(8月6日)号から1985年21(5月3日)号まで連載された。

1983年から1984年にかけてテレビアニメ化された。


動力と電子回路を内蔵し人間並かそれ以上の可動性を持つ1/6スケール標準の人型プラモデル“プラレスラー”を、コンピューターで遠隔操作して格闘させるロボット競技「プラレス」(プラモデル+プロレス)がテーマ。

プラモデルプロレスパソコン(当時はマイコンと呼称)、ラジコンロボットといった少年男子の代表的ホビーを融合させた作品。


原作者は牛次郎であるが、かなりのアイディアを当時10代だった長男が提供したといわれている。

作品は連載終了時まで人気は持続しつつもなかば打ち切りのような形で終幕となった。

(余談ながら、原作者牛次郎は長男が当時いじめに遭っており、その対応に追われたことを自著「苛虐教室」にて告白している。)


3年足らずの連載期間ながら、当時他に類を見ない先進的なアイディアと、神矢みのるによる美麗で印象的なキャラクターは多くのファンを生み、アニメ化によって漫画読者以外にも認知が広まったこともあり、30年の歳月を超えて今なおコラボがなされているほど根強い人気を誇っている。

また、同原作作画コンビは類似設定の相撲板ともいえる「FM戦士SUMOキッズ」、及び正統続編の「プラレスラーVAN」も発表している。


なお、つい間違われがちであるがタイトルの「さんしろう」は「三四郎」ではなく「四郎」が正しい表記である。

また、Pixiv百科事典では「プラレス3四郎」と数字の3は半角で記事が作成されているが、Pixivでは数字の3が全角のタグが存在する。みつけた時は半角の3のタグを追加してあげよう。


ストーリー編集

中堅玩具メーカー、ナカマプラモによる開発を皮切りに、一大ブームとなっていく「プラレス」の世界で、主人公・素形3四郎は彼の作った柔王丸と、仲間たちとともに、数々の強敵と戦い抜いていく。

その中で、プラレス技術の軍事利用、闇の組織や黒幕、宇宙開発などの伏線が散りばめられたが、物語後半部でやや迷走した末、なかば未完の形での終幕となった。


主要登場キャラクター編集

柔王丸のオーナーにして主人公。実家は柔術道場であるが本人に武術の才能は殆ど無い。前向きで直情的で大胆な性格でありながら、繊細な技術と知識で柔王丸の開発、プログラミング、強化もこなした。「7」と書かれたサンバイザーがトレードマーク。

桜姫のオーナー。3四郎の実家の柔術道場の師範代で石灯籠も破壊する武術の業前を持つ。性格もやや強気で3四郎の姉的立場ながら3四郎に次第に惹かれていく。本作のヒロイン。

リキオー(アニメ版ではイカロスウィング)のオーナー。理知的で真面目な美少年で、3四郎をサポートする。

タコボーイのオーナー。3四郎の悪友で本作のコミカル担当。オールバックの髪形に、サングラスをかけている。底抜けに明るいお調子者で、同時に図々しく、毎朝素形家に赴き今日子が(3四郎に)作った朝食を口にしている。また、今日子曰く「(おごられたら)皿まで食べる」との事。

情報通であり、劇中後半にて『御前』と関わりがあると思しき五洋プラモ社に関する情報を、3四郎たちに語っていた。

:3四郎の妹。まだ小学生低学年の少女で、非常におしゃま。厳格な道場主の祖父も、彼女に嫌われるのだけは苦手との事。

プラレス関連とは無縁であるが、シノグら他のオーナーたちが3四郎の応援に素形家に赴いた時には、ココアを振舞うなどして感謝の意を表していた(ただし、遠回しに酒を要求してきた荒巻に対しては、薬用アルコールを出している)。

マッド・ハリケーンのオーナー。初期から登場している凄腕の天才モデラー。オネェ言葉で喋る巨漢で、実際に男色趣味のところがあった(後になって成田シノグに気があるような発言をしている)。初期に3四郎と対戦し、そこから因縁のライバルに。しかし途中からギャグキャラになっていく。3四郎とは敵対してはいるものの、エル・ウラカンⅡとの戦いで自らが対決しその手の内を探るなど、友情に厚い一面も有する。第2回大会には、ミステリアスΣ(シグマ)というプラレスラーで参戦した。

ウラカンⅡとの戦いの前には、喫茶店で今日子やシノグらと偶然出会い、彼女らの前で自分が先にウラカンⅡと戦う事を宣言している。しかし大量にスイーツを注文し食いまくっており、それらの勘定を今日子らに押し付けていた。

また、3四郎が柔王丸を御前の手先に破壊された時にも、励ましにと他の多くのオーナーたちとともに、素形家へと赴いている。その際に、お茶菓子を買いに行こうとした真知子に、「お茶菓子なら、駅前の『イタリアン・ポテト』がいいわ。安物じゃだめよ」などと言っている。


原作のみに登場する、黒崎の兄弟子にして柔術家。

ブラッディ―Xクレイジーホースのオーナー。非常に大人げない性格で、卑怯であっても勝てばよいと考えているが、どこか抜けてもいる(粉末と液体を混合すると爆発する爆薬を自ら開発したが、インスタントコーヒーと間違え、飲もうと口に含んでしまった)。しかしプラレスラーの開発・操作など、実力がある事は確か。他にも、草書体の果たし状を書く、プラレスラーを用い敵の本拠地に偵察に向かうなど、多才な人物ではある。後のタッグ戦では、黒崎とタッグを組んだ。

柔王丸が御前の手先に破壊され、それを修復する3四郎の応援に赴いた際には、応援と称して自身の道場の弟子たちとともに大勢で押しかけ、勝手に宴会を開いていた(柔術家同士という事から、初対面の3四郎の祖父とも互いに意気投合している)。その時には、ブラッディーXのような形状の柔王丸用強化パーツを、頼んでもいないのに勝手に提供している(さすがに3四郎は採用しなかった様子)。

黒崎いわく、「荒巻ちゃんは汚い事の天才」。自分でも「卑怯陰謀悪だくみ、全て私にまかせなさい!」と豪語している。


原作のみに登場。実践的かつ過激なファイトを行う、地下プラレスの参加者にしてチャンプのオーナー。実力もかなりある。そのため、ルールに守られた表のプラレスを格下に見ている。

キング・ボヘミアンのオーナーで、ボーイ・ジョージに酷似した外観。顔にもメイクを施している。しかし若干頭でっかちで、章太にその事をからかわれるように。

柔王丸Sとの試合前にも、メイクを皆の前で時間をかけて行っており、3四郎たちをドン引きさせていた。

ちなみにメイクは「自己表現の一環」らしい。また、巻末ページでは「(ボーイ・ジョージに似ているのは)自身が憧れているから真似ている」と独白している。


同性愛者らしく、3四郎に「早く(試合に戻らないと)キッスしちゃうぞ」と迫ったほか、「おれは美少年の唇以外は奪わない趣味だ」とも言っている。シノグのお面を被った章太に本気で迫り、さらにはそのお面自体もかっぱらい、キスしていた。

後になって、シノグ本人に出合った際にはなれなれしく近づいており、黒崎とシノグを奪い合い殴り合っていた。


当初はクールかつ凄味の効いた態度で現れ、マスクなどで偽装したキング・ボヘミアンを路上で差し向け、桜姫とタコボーイを一蹴した。その場は竜と女豹のアルバトロスQとラナウン・シーが通りがかり、事なきを得る。

後にモンスーンに柔王丸を破壊され、落ち込んでいた3四郎の前に現れ、彼なりの言葉で3四郎を奮起させた。

戦い、敗北したキング・ボヘミアンに、お仕置きと称して電流を浴びせる嗜虐的な一面を有する。しかし、直後に現れたモンスーン6号の自爆から、キング・ボヘミアンが己を犠牲に柔王丸を守ったのを目の当たりにして、己を省みる潔い一面も有する。

基本的にシリアスなキャラではあるが、章太に「異次元サイズのでかい頭」などとからかわれ、次第にギャグキャラっぽくなっていった。

情報通らしく、『御前』に関しては「五洋プラモ社に向かえ」と助言している。


  • スパーク石松

原作のみに登場。片目に眼帯を付けているが、伊達である。

キング・カニカンのオーナー。プラレスラーと同様にお笑い要員のギャグキャラであり、活躍もほぼ描かれていない。大会には毎回参加しているが、あまり勝ち進んでもいない。しかし本人は「俺に勝った奴は優勝してほしい」「優勝した奴に負けたなら、あきらめもつく」という心情を有しており、3四郎を応援している。

続編「プラレスラーVAN」にも登場。プラレスラーの開発者となり、同作中では新進気鋭の素材研究者として開発に関わっている姿が描かれている。同作中でもキング・カニカンとともに眼帯を付けた現役時代の姿で現れ、主人公たちの前に立ちはだかる。


  • ジャンクの岩鉄

原作のみに登場。カバノホマレのオーナー。作業服に身を包んだ太目の中年男性だが、スパーク石松同様にあまり活躍は描かれていない。


プラレスラー編集

可動フレームと外装(プラスーツ)を持つ、1/6スケールのフィギュアロボット。

動力を内蔵し、無線で操作される。内部にはコンピューター(超LSIとCPU)を搭載。制御プログラムをも内蔵しているため、最低限のキーボードワークで操作が可能となる。

このプラレスラーの製作者兼操縦者は「オーナー」と呼称される。


※ただし、連載当時の1980年代は、マイクロコンピューター(マイコン)という言葉が一般的で、その中身については魔法の箱のようにとらえられており、作中でもICを半田付けして基板を自作する、フロッピーに一万語の音声データを入力する、多関節可動人形の制御プログラムが5.25インチフロッピー1枚、などという描写が随所に見られる。

加えて、インターフェースや制御プログラムも自作であり、個人レベルで、(現実における)現在大学の研究室レベルで行なわれる開発が行なわれている。


内蔵された制御プログラムにより、プラレスラー自体には「自我」のようなものが形成されており、プラレスラー同士での会話のみならず、オーナーと会話、さらにはオーナーに疑問をぶつける、オーナーに逆らうといった行動をとるプラレスラーすら存在する。


オーナーはこのプラレスラーを、特設された1/6サイズのリングにて、プロレスのルールに従い、互いに戦わせ合う。これをプラレスと呼ぶ。

なお、JPWA主催の公式選手権大会に参加するプラレスラーは、強制停止回路(インターラプター)の装着がレギュレーションで義務付けられている。


プラレスラーは、基本的には人型であり、それに伴った戦いを行うのが普通。

しかし、非人間型(からくりマックの「スネーク・マジック」、スパーク石松の「キング・カニカン」など)、腕が複数(大貫条也の「キング・ボヘミアン」)、体内に各種ギミックを内蔵(黒崎の「ミステリアスΣ」など)といったプラレスラーも多く存在し、通常のプロレスには無い、ロボットならではの戦いが見られる事も魅力。

当初は、ナカマプラモ社がプラレスラーのキットを発売し、そこから展開しようと考えていた様子。のちにプラレス自体が一種のブームとなり、各社からボディやオプションパーツなどが発売されるようになっていった。


試合は、基本的にはオーナーとプラレスラーが、メーカー直営店に設置されたリングで行うのが普通。

また、メーカー主催のルールに則った公式大会が開催されており、それに勝ち進み優勝するとチャンプと公認される。劇中では、シングルマッチの大会が二回、タッグマッチの大会が一回行われており、トーナメントで勝ち進んでいく事で優勝を決める。

しかし中には、非合法・非公式の、アンダーグラウンドな試合を行う「ガレージプラレス」も存在する。劇中に登場した大貫条也はその常連かつチャンプであり、「敵プラレスラーを完全に破壊する事で勝利」という、過激な内容なのが普通。


また、戦う事自体は、リングが無くとも行う事は可能。

エル・ウラカンⅡとの戦いでは、車が行きかう路上で行われていたり、移動するトラック内のジオラマで戦っていたりと、ストリートファイトのような事も可能である。


のちに、佐古田ミノル・ヒロの双子の兄妹により、オリンピックを取り入れた「プラリンピア」も提唱・実行される。

これは古代ローマのオリンピックのプラレス版であり、各オーナー・プラレスラーがプラレス=レスリング以外にも、チャリオットレースなどの他の競技に参加し、競い合うというもの。

劇中ではチャリオットレース=戦車戦も行われ、柔王丸たちも新たに馬とチャリオットも製作し、専用の戦車で参加している。


柔王丸(生)

主人公3四郎のプラレスラー。

メカニカルさを融合した、柔道着を基調としたデザイン。技も巴スープレックス、巴ドライバーなど柔道を彷彿とさせるものが多い。素体はナカマプラモ製のスタンダードモデルのプロトタイプで、ジュニアヘビー級。

後に3四郎により、セラミック外装、リニアモーター推進等積極的なチューンナップが重ねられた。

2009年、原作版を基調にマックスファクトリーから可動フィギュアシリーズ「figma」のラインナップとして商品化された。

詳細は当該記事を参照。


センシティブな作品

漫画原作のみに登場。

プラレス初心者の今日子が、ナカマプラモのスタンダードタイプを改造、成田のサポートを受け完成させた女性型プラレスラー。

当初はコミカルキャラのタコボーイに苦戦するほど弱かったが、オーナーの今日子が成長するに従い、柔王丸をサポートできるまでになった。


当時としては革新的な、メカニカルさとセクシーさを絶妙に融合させたビキニアーマールックで、擬人化イメージで描かれることでさらに健康的なお色気を振りまくこととなった。


劇中では、ビキニアーマー部分を着脱できるいわゆるキャストオフ仕様な事が描写されている。

柔王丸と同じく2009年、マックスファクトリーから可動フィギュアシリーズfigmaのラインナップとして商品化された。

2013年には女子プロレスのブラウザゲーム「リング☆ドリーム」において。深見早苗なる新人女子レスラーが扮するギミックレスラーとして、「桜姫」が神矢みのる本人の手によってイラスト化され参戦した。

その他の詳細は当該項目を参照。


  • マッド・ハリケーン

マッドハリケーン

黒崎玄剛がオーナーの、スーパーヘビー級プラレスラー。その体格に違わず、怪力であり耐久力も高く(10mの高さから落ちても無傷だった)、更に背中のファンおよび足裏のローラーダッシュで動きも素早い。ウェザリングが施されるなど、外観にも黒崎の技術が発揮されている。また、胴体内部には第二の頭部が内蔵されている。

第一回大会において、柔王丸と決勝戦で対決。その際、隠し機能の「シャフトで接続されたロングレンジの手首」を伸ばし、柔王丸を捕えている。

今夜はハリケーン

後に新マッド・ハリケーンとしてリニューアルされる。外観のみならず構造全てが見直され、腰に可動部が追加。上半身を回転させながら両腕も回転させるサイクロン・ラリアート・スペシャルが使えるようになった。また手首の機能も改良され、シャフトではなくチェーンで連結する「マッドランチャー」を放てる。

ウラカンⅡとの果し合いで、路上で対決。この際に完全に破壊される。後にタッグ選手権で復活し、クレイジーホースとタッグを組む。この際に、口調もオーナー同様にオカマ言葉になった。

後にはプラリンピア仕様で、バーバリアンを思わせるコスチュームを身に付ける。また、チャリオットレースでは、重装甲の二頭立ての戦車「マッド・クラッシュ」を操る。

  • ミステリアスΣ(シグマ)

黒崎が第二回大会に参加時に使用したプラレスラー。マッドハリケーン以上の大型で、ヌンチャクや毒霧殺法など、多くのギミックを体内に内蔵している。それらを用い、柔王丸を翻弄した。更にはホバーノズルで空中浮遊するなど、髙い機動性をも有している。しかし機体の加速性能を高くするためにボディを軽量化しており、そこから耐久性の低いジュラルミン製のプラスーツを用いている事を看破され敗北する。

以後は登場しない。


  • ブラッディ―X

荒巻がオーナーの、スーパーヘビー級プラレスラー。1/1サイズまで作って研究した成果もあり、柔王丸をあわやというところまで追い詰めた。爪を持つ短めの腕がある上半身、エイリアンを思わせる頭部と下半身を有する。上半身は外装パーツを排除すると、折り畳まれた長い腕を展開、人体に近い上半身持つ本体が露出する。この状態だと、ストロングスタイルのプロレス技も使用可能。更には高性能液体爆薬を持ち、最後に使用し自爆した。

あまりオーナーである荒巻を信用していなかったらしい。

なお、荒巻に言わせると、ブラッディーXとは柔王丸との決戦に用いた「嵐が丘のジオラマ」まで含めた決戦用の部屋そのものであり、プラレスラーはその一部でしかないという。ジオラマにはシンナーの池、換気口、落雷を起こす装置などが備わっていた。

ただし、「柔王丸を敗北させる=直接破壊するのはプラレスラーでなければ外部にアピールする意味がない」とも語っていた。

後に下記クレイジーホースを経て、プラリンピアには戦車戦でブラッディ―Y及びZの二体が登場する。二体とも下半身をケンタウロスのような半人半馬形態に換装しており、二体でダミーの重戦車「チェリーピンク」を自ら引いている。

  • クレイジーホース

クレイジーホース

同じく、荒巻がオーナーのプラレスラー。タッグ選手権に参加するために、公式レギュレーションに合わせたブラッディーXの改良版。上半身は最初からストロングスタイルで、鋭利なツメ状だった指も丸型に変更されている。新マッドハリケーンとタッグを組むが、1回戦で成田・ルダ組に敗退する。

後に、マッドハリケーンらとともに、御前の本拠地である五洋プラモ社屋へ向かい、そこでモンスーンシリーズとともに戦った(この時には、周囲から「ブラッディー」と呼ばれている)。「ルール無用の無差別破壊」が行えると聞き、狂喜しつつモンスーンシリーズと戦い破壊しまくっていた。

  • ザ・魔神

ザ・魔人

笹本悟が製作したプラレスラー。ナカマプラモ研究室で、柔王丸と日本初のプラレスを行なった。ヘビー級で、その外装部のプラパーツはFRPで鉛をサンドしている。そのため、重量があるのみならず、耐久力も最初期の柔王丸以上。そのファイトスタイルも、空中殺法まで使いこなすオールラウンダー。そのパワーを用い、柔王丸のFRP製プラスーツを破壊するものの、自重が災いして柔王丸に負ける。

後に、タッグ選手権では強化型の「ザ・魔人EX(エクストラ)」となって登場。プラリンピアでは、四頭立ての狐に引かせた戦車「ファイヤーフォックス」とともに登場している。

また、ナカマプラモにおいて、製品として発売されるプラレスラーキットの一つとしても試作されている。ほぼオリジナルと同等の能力を有し、最初期の柔王丸以上の性能。対ウラカンⅡ戦に際する柔王丸の練習相手として、成田シノグに操作され戦った。

製品としては、コストの問題や構造の複雑さのために販売中止。しかし続編「プラレスラーVAN」では、コストダウンを果たして「M(ミドル)フレーム」として市販されている。

  • リキオー

成田シノグがオーナーのプラレスラー。正統派のプラレスラーであり、オーナー同様に正々堂々かつ、ギミックに頼らない戦いを行う。しかしそれが弱点でもあり、突飛した点があまり見当たらない機体でもある。

第二回大会でエル・ウラカンにより片腕をもがれ、破壊されて敗退。後に強化型のリキオーⅡとして復活した。

  • イカロスウイング

アニメ版の、成田シノグのプラレスラー。

メキシコ人科学者、ペドロ・ロドリゲスが操るプラレスラー。その本性は、軍事用シミュレーションドールであり、格闘技の試合ではなく、敵を徹底的に破壊する戦いを繰り広げる。

本作における、最大の悪役プラレスラー。破壊を好まぬ3四郎・柔王丸とは真逆の存在と言える。

第二回大会に参戦し、対戦した全てのプラレスラーを完膚なきまでに破壊。決勝戦の柔王丸ですら再起不能にしたが、自身も行動不能となる。

後にそのデータは、強化型機体「ウラカンⅡ」に移植される。

詳細は当該項目を参照。

  • ラ・ジョロナ

ペドロの娘、リダ・ロドリゲスの製作した女性型プラレスラー。ペドロの元から抜けたリダが、成田シノグのリキオーとタッグを組み、第三回大会のタッグ選手権にて参加した。内蔵されたシステムは、ウラカンのそれが一部フィードバックされている。

柔構造ボディを持ち、切り替える事で敵の関節技を無効化する事が可能。また、リニアモーターを応用したジャイロ・コンパスシステムという機能を持っており、どんなに投げられても決してダウンすることはない。そしてウラカンゆずりのラフファイトも可能である。

  • キング・ボヘミアン

大貫条也が操る、スーパーヘビー級の六本腕のプラレスラー。古代インド拳法らしきものを心得ており、それを用いた戦いを繰り広げる。

初登場時には、オーナーの条也に似せた外観の、偽装パーツを装着していた。

オーナーのファイトに疑問を呈して反論し、更には御前の自爆メカから柔王丸を庇うなど、誇り高い性格を有している。

  • アルバトロスQ

プラキット竜が操るプラレスラー。劇中での活躍がほとんどなかったため、詳細は不明。

タッグ選手権では、ラナウン・シーとコンビ「リベンジャーズ」を組み、優勝している。

なお、プラキット竜はこの機体の前に、盾を手にした名称不明のプラレスラーを愛機にしていた。

  • ラナウン・シー

キーボードの女豹(レディーパンサー)が操る女性型プラレスラー。妖精を思わせる昆虫の羽根と、鉤爪の脚を持つ。上記アルバトロスQ同様に、劇中での活躍がほとんどなく、詳細は不明。

竜と同じく女豹もまた、この機体の前には名称不明の、猫科の猛獣を模した名称不明のプラレスラーを愛機にしていた。

  • キング・カニカン

スパーク石松がオーナーの、非人間型プラレスラー。その名の通り、カニのような姿をしている。戦いそのものはほぼ描写されず、タコボーイと同じくお笑い要員に。

プラリンピアでは、エビが引く戦車「ブリキン・エクスプレス」に乗って戦車戦に登場。邪神グールの攻撃に対し、缶詰型座席にこもって本物のカニ缶となりやり過ごそうとした。

  • カバノホマレ

ジャンクの岩鉄がオーナーのプラレスラー。カバの頭部に手足が生えたようなスタイルをしているが、頭部は別に存在する。パワーを活かしたタックルが自慢と思われるが、キング・カニカンとともに雑魚扱いでヤラレ役だった(二回大会では対戦時、リダに「ぶた」と呼ばれている)。

プラリンピア編では、戦車戦に2頭のカバが引くヒポポタマークI(ワン)とともに登場。しかしキング・カニカン同様にすぐにやられてしまった。

  • インセクター

コスモスの斉藤がオーナーの人型プラレスラー。その名の通り昆虫を思わせる翼を持ち、スピードのある戦いを得意とするらしい。第一回大会の初戦で、黒崎のマッド・ハリケーンと対戦。戦いにならず、ほぼ一方的に破壊されてしまった。以後、オーナーともども登場せず。

  • スネーク・マジック

白人オーナー、不敵のからくりマックが操るプラレスラー。通常時は四肢はあるが、折り畳んで蛇に近い形状になった後、敵プラレスラーに巻きつき締め上げる戦いを得意とする。その拘束力は、鋼鉄の棒をも破壊するほど。

第一回大会の初戦に柔王丸と対戦。蛇形態に変形し、柔王丸に巻きついて締めあげた。しかしセラミック製のプラスーツに換装した柔王丸に振りほどかれ、全身が千切れてそのまま敗退した。以後、オーナーともども登場しない。


TVアニメ編集

1983年6月から1984年2月にかけて、TBS系列局の一部や(約1ヶ月遅れではあるが)富山テレビフジテレビ系列局)にて放送された。全37話。監督は当時『ミンキーモモ』(空モモ)の監督として名を馳せ、さらにのちには『幻夢戦記レダ』『愛天使伝説ウェディングピーチ』『ポケットモンスター』を送り出した湯山邦彦。キャラデザはいのまたむつみ


湯山・いのまたの属するカナメプロダクション(カナメプロ)によって、オリジナルキャラクターの追加等、原作とはやや趣を変えつつ(漫画版ではイメージ表現として主要プラレスラーを表情のある人間として、衣装も着こむ形で描いているが、アニメ版はあくまで無機的な機械としてデザインされた)アニメならではの表現で人気を博した。


ちなみに桜姫は登場しない。さらにカナメプロが自社制作した最初にして最後テレビアニメである。本多知恵子の声優デビュー作でもあった。


関連タグ編集

※以下、本作に似た『小型のホビーロボット同士を戦わせ合う』競技が登場する作品。

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