新田義史
にったよしふみ
概要
cv:中島ヨシキ
芦川組の若手ヤクザ。金髪のオールバックで、左眉部分に傷跡があり、両肩には刺青も入れているが、いわゆる武闘派ではなくインテリヤクザ。金儲けが上手く金融会社や経営コンサルティング会社「YNコンサルティング」を経営しており、会社では「社長」と呼ばれている。金儲けの為にヤクザになったので大学時代まで一般人であり、非行等とも縁が無く学生時代に後ろ暗い過去は無い。
また、家にいられなくなった女子中学生バーテンダーの三嶋瞳に家賃30万円の高級マンションを紹介しており、不動産会社の経営もしているもようである。
趣味は骨董品収集であり、特に壷が好きで陶芸も始めている。連載が進むに連れて壷好きが酷くなっており、ヒナに白い眼で視られる事もしばしば。几帳面で面倒見が良く論理的な性格だがトラブルに巻き込まれる体質のため気苦労が絶えない。ダメな部下に対してそういう奴だと念頭に置いて接するので怒る事は少ない。ヒナが現れる前はマンションに1人で暮らし派手に豪遊していた。
しかし、ヒナが現れてからは状況が一変し、ヒナの世話係として家事一般をやらされるはめになったが、元々実家でもぐうたらな母(声 - 仲村かおり)や妹に代わり家事を担当していたこともあり家事能力は高い。また、当初はヒナの暴力などで一方的に言うことを聞かされる場面も多かったが、関係が深まるにつれて徐々に息の合った掛け合いを見せることも多くなった。
ヒナ達の過去に対して不干渉の態度をしており、彼女達と斑鳩の関係を知らなかった。唯一事情を知っている人物としてヒナやアンズの起こす事件に巻き込まれやすく、敵対組織壊滅や土地造成などで自分の手柄になることもあるが、大抵の場合は自分の責任にされる厄介事の方が多い。またヒナの起こす事件の影響で周囲から武闘派に見られるようになる。
単行本7巻の36話で、馬場の後任として若頭に出世する。大田組の郷田曰く「孤児を殺人マシーンに仕立てている」という噂が流れている。
当初は詩子に惚れており、バー「Little Song」に通っては度々口説いていたが関係は進展せず、母親を欲しがったヒナを思い、瞳の協力でデートにこぎつけたが、バツイチで子持ちであることを理由にふられている。その後詩子の休業と堕落に好意は失われ、もう完全に脈がないような発言をしたり、「ゴミクズ」と直接罵倒するまでに至る。高校生編の時点ではヒナの養育を優先して結婚は二の次にしている。
ヒナの高校入学と同時にマンションから一軒家に引っ越し、以前のマンションをヤクザであることを理由に追い出されたことで近隣の住民にはサラリーマンとして接していたが、ヤクザを辞めると勘違いした組の連中が押し掛けたことにより正体がばれた。
ヒナのスキー合宿と林夫婦が温泉が行った時にアンズを預かった後から、初対面の頃よりすっかり性格が丸くなった彼女(彼曰く「大人が思い描く理想の子供」)を溺愛するようになり、週3回のペースで必ずアンズの屋台でラーメンを食べている。ラーメンによって太ることを懸念し通い始めたフィットネス教室でマオと出会う。当初はマオが超能力者であることに気づかなかった。
なお本編・書籍中に年齢を示す情報はないが、11巻の単行本紹介で36歳とされている。
母親と妹、そしてヒナとズボラで手の掛かる相手の面倒を見て生きてきたので要領が良い瞳に対して物足りなさと苦手意識を持っている。おまけに彼女が会社を立ち上げてからその才覚にライバル意識や恐怖心すら覚えていた。その後、「未来」を変えるための助力を請われたものの、その申し出を断った事から全米No.1通信会社CEOとして政財界に強大な影響力を持つに至った彼女の逆鱗に触れ、自身の経営する企業を廃業に追い込まれたり、部下・手下を買収される等、全てを失う事態に至る。遂には心の拠り所であるアンズの屋台にまでその魔の手が及んだ事で心が折れ、許しを請うとともに忠誠を誓った。こうして時代の移り変わりとともに「平成の怪物」は過去のものとなり、令和時代は「女子高生の忠実なる下僕」として幕開けした。
余談
作者によると、当初の設定では普通のサラリーマンだったが、超能力の設定を活かす為にヤクザに設定を変更したという事である。
TVアニメ版で彼を演じた中島ヨシキ氏はEDテーマ『鮭とイクラと893と娘』を歌っている。