iCloudは米Appleがこれまで提供してきた従来のクラウドサービスであるMobileMeの後身となる。
iTunes in the cloud
iTunesで購入した楽曲やアプリ、書籍コンテンツを
自動的に他のiOSデバイスにダウンロードできる。
日本では開始当初は楽曲自動ダウンロードサービスは行われていなかったが、
2012年2月22日より対応した。
iTunes Match
iTunes in the cloudの有料オプションサービス。
年額24.99ドル支払うことで、ユーザーが持っている音楽ファイルとiTunes Storeの販売情報をマッチングし、
iTunes Storeで販売されている楽曲の場合は256kbps、DRMフリーの音楽ファイルがダウンロード可能となる。
販売されていない楽曲はクラウド上に最大25,000曲アップロードできる。
日本では2012年2月現在サービスの提供がされていないが、2012年後半にサービスの開始予定。
フォトストリーム
iPhoneなどで撮影した写真を自動的に他の端末に転送する。
iCloudとは別にフォトストリーム用のストレージ領域を用意し、
最新1000件の写真を30日間保存することができる。
iOS5.0.1ではフォトストリーム内の写真の個別削除ができないが、
β版がリリースされているiOS5.1では、個別削除に対応している。
Document in the cloud
iWorksを始めとするこの機能に対応したアプリで作成・編集・保存した書類などのデータをiOS端末間で同期できる。
また icloud.com にアクセスすることで
パソコン上にiWorksなどで作成・保存した書類やデータをダウンロードする、
またはパソコンで作成した書類などをアップロードすることが可能となる。
2012年夏に発表予定のMac OS X Mountain Lionでは、iOS端末に加え、Macでも利用できるようになる。
バックアップ
iOSデバイスにある各種データをストレージ上にバックアップを行う。
通常はWi-Fi及び電源に接続された時に自動でバックアップ作業が行われる。
これによって新しい端末を購入した際のデータ移行や、初期化して元の状態に戻す時の復元作業も、
Wi-Fiを経由することでパソコンを使わずに行うことができる。
Mobile Meからの継承サービス
メール( me.com )、連絡先、カレンダー、ブックマーク、メモ、どこでもMy Macが
そのまま継続して利用可能となる。iOSデバイス検索機能の「iPhoneを探す」もそのまま利用できるのに加えて、
友人のデバイス位置情報を検索する「友達を探す」も利用可能となる。
なお、iWebやiDisk、ギャラリーについては継承されない。
iCloud.com
パソコンのWebブラウザ上でメール、連絡先、カレンダー、iPhoneを探す、iWorksの書類データにアクセスできる。
iCloud for Windows
Windows版もApple IDがあれば利用可能(IDは新規作成可)。
Drive、フォト、ブックマーク、メール、連絡先、カレンダー、パスワードの利用が可能。
ただしOSによって対応するアプリの仕様が異なり、古いOSではこのうち一部の機能のみ利用できる。
Web版iCloud
WebにおいてもApple IDがあれば利用可能。ただし2ファクタ認証が必要なIDで利用する場合は、ログインの際にApple社の対応デバイスを最低1つ手元に用意する必要がある。
Androidでも利用できないこともない。