作品の特徴
アメリカ有数のリゾート地として知られる南部フロリダ州マイアミを舞台に、科学捜査で凶悪犯を追い詰める、マイアミデイド郡警察(MDPD)科学捜査班の活躍を描いた作品。ラスベガスを舞台にした前作の『CSI:科学捜査班』との最大の違いは、CSIメンバーの身分である。ラスベガス編ではメンバーは、鑑識活動は行うが捜査権も逮捕権もない技官(科学者)であるのに対し、本作ではメンバーは拳銃を携行した刑事で、鑑識活動を行いながら事件捜査も行い、時には犯人を拘束・逮捕することもある。
また、マイアミの地理的特徴を活かした海上捜査やヒスパニック系(主にキューバ移民)が絡む人種問題、エバーグレーズ国立公園に生息するワニなどの危険生物が登場するエピソードが多く存在する。
登場人物
MDPD科学捜査班メンバー
- ホレイショ・ケイン(演:デヴィッド・カルーソ/吹替:石塚運昇)
本作の主人公。マイアミデイド郡警察科学捜査班チーフで、階級は警部補。
ニューヨーク市警の刑事の後、MDPDの爆発物処理班を経て現職。爆発物分析のプロフェッショナル。サングラスがトレードマーク。詳細は→こちら
- カリー・デュケーン(演:エイミー・プロクター/吹替:宮島依里)
大学で物理学を専攻。銃器鑑定と弾道分析が得意。元保安官代理で現在公選弁護人の父親から銃の手ほどきを受けて以来、自他共に認めるガンマニアになり、以前勤めていたニューオーリンズ市警では"バレットガール"(弾丸娘)と呼ばれていた。
南部ルイジアナ州出身で、独特な苗字が若干コンプレックス。スペイン語が堪能で、誰にも聞かれたくない話をするときは、ホレイショとスペイン語で"内緒話"することもある。ホレイショに絶対的な信頼を寄せ、彼の徹底的に真実を追求するスタンスを全力で支えている。
- エリック・デルコ(演:アダム・ロドリゲス/吹替:竹若拓磨(シーズン1~6)-阪口周平(シーズン7~10))
指紋と薬物鑑定が得意。前職はマイアミの運河や水路に捨てられた盗難車の引き上げと回収を行う運搬業者だったため、マイアミ中の運河や水路に詳しく、水中捜査を一手に引き受けるアウトドア要員でもある。前職の頃、運河から引き上げた車から死体を発見し、通報。その際、捜査に協力し犯人逮捕に貢献。ホレイショに鋭い観察眼を買われ、警察官になるよう熱烈にスカウトされる。ちなみに、ホレイショのトレードマークであるサングラスは、この時デルコからプレゼントされたものである。
陽気な性格だが、人の死や人種差別に直面すると冷静さを欠く面があり、特に亡命キューバ人に対しては顕著である。
亡命ロシア人の父と亡命キューバ人の母を持ち、3人の姉がいる。苗字の「デルコ」は父の苗字「デレクトロスキー」の略。このうち姉の一人であるマリソルがホレイショと結婚し、彼と義兄弟になるが、間もなくしてマリソルがマフィアのマラノーチェによって殺害(シーズン4)。その後、
復讐のためホレイショと一緒にブラジルに渡った(シーズン5)。
シリーズ内で二度死にかけたことがある。
- ライアン・ウルフ(演:ジョナサン・トーゴ/吹替:浪川大輔)
シーズン3から登場。元々はパトロール警官だったが、自らホレイショにCSI入りを志願。テスト代わりにカリーの父が起こしたひき逃げ事件を解決し、メンバー入りを果たす。ボストン大学で生物学を専攻、仕事をしながら遺伝学の修士号を取った努力家でもある。
シーズン4で捜査中にネイルガン(釘打ち銃)で失明寸前の大けがをするが回復して復帰。しかし、シーズン5でギャンブルにのめり込み、事件の容疑者から借金した事が問題視されてCSIを解雇される。その後、ニュース番組のコメンテーターとして再就職するも、やはり、警察が自分の天職だと悟り、すぐに退職。射撃場のアルバイトを経て、シーズン6で内部調査局の監視付きだが復職を果たす。人使いが荒かったり、棘のある言い方をするが本人に悪気はない。
シーズン8で、警察の保管庫から証拠品の車やダイヤが紛失した事件で濡れ衣を着せられ逮捕されるが、冤罪と分かり釈放された。
- ナタリア・ボア・ビスタ(演:エヴァ・ラルー/吹替:藤貴子)
シーズン4から登場したDNA分析官。その正体はFBIが送り込んだスパイで、CSIの不利益になるような情報を探るはずだったが何も報告せず、そのままCSIのメンバーになった。シーズン5では、元夫のニックが彼女の前に現れ、職場関係を引っ掻き回されるが、その後ニックは殺害されてしまい、自身も容疑者として逮捕されてしまう(後に潔白と分かり釈放)。シーズン8で、捜査中に爆発事故に巻き込まれて聴覚を失い、補聴器を付けることになるが、このおかげで事件解決に一役買うことになる。
- ウォルター・シモンズ(演:オマー・ベンソン・ミラー/吹替:乃村健次)
シーズン8から登場。CSIの夜勤から日勤に異動してきた身長が2m近くある巨漢。異動してすぐに日勤のメンバーと打ち解けた。普段はノリが軽くよく冗談を言うが、捜査の時は一転して真剣になる。マニアックな分野に詳しい。
MDPD関係者
- フランク・トリップ(演:レックス・リン/吹替:辻親八)
シーズン1から登場。MDPD殺人課の刑事。直情型に見えて知恵も回り、CSIメンバーと一緒に捜査する機会が多い。当初は準レギュラーだったが、シーズン4からレギュラーになる。シーズン5で捜査中に海岸に埋められた地雷をうっかり踏み、それにいち早く気づいたホレイショに助けられたり、新車を買ってすぐに事件に巻き込まれて廃車になり、また買い換える災難に見舞われる。シーズン6で巡査部長に昇進し、それまでのスーツから制服に変わったが、ローテーション期間が終わると、殺人課に復帰し再びスーツ姿になった。バツイチで、別れた妻との間に3人の子供がいる。
- イェリーナ・サラス(演:ソフィア・ミロス/吹替:蓬莱照子)
MDPD殺人課の刑事。コロンビア出身。ホレイショの弟レイモンドの妻で、ホレイショの義妹に当たる。
2人の間に息子のレイモンドJrがいる。レイモンドが潜入捜査のために表面上殉職した後、悲しみを紛らわせるために内部監察局のリックと付き合っていたが、DVを受けていた。シーズン3でレイモンドが生きていたことが判明し、再会。Jrと3人で証人保護プログラムを使ってブラジルへ渡った。しかし、シーズン5でレイモンドがマフィアのマラノーチェに殺されてしまう。その後、Jrと一緒にマイアミに戻り私立探偵を始めるが、自身がある事件の容疑者のアリバイ工作に使われてしまい、その際ホレイショから探偵の仕事は危険だからやめたほうがいいと忠告されていた。