テッポウムシ
てっぽうむし
カミキリムシの幼虫の呼称。
概要
カミキリムシの芋虫状の幼虫の呼称で、木の幹や枝の中に侵入して、筒状に食害した様子を鉄砲の弾丸に見立てて名づけられた。
幹に穴を開けて周囲に木くずと糞を残すので、見つけたらすぐに駆除しない食害された樹木は枯死して倒伏してしまう。
樹木を枯らす害虫ではあるが、日本では海無し県の山岳地帯では、見つけたテッポウムシは、たき火などで炙って食べると美味であるといわれており、重要な動物性タンパク質として食料とされているのだという。
また古くはローマ帝国では食用として小麦粉を餌に養殖されていたと『博物誌』に記録されており、森林と共に生きる民族にとっては重要な食料であり、オーストラリアの先住民アボリジニの「ウィチェッティ・グラブ」といわれる伝統食としても有名である。