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サーキック・カルトの編集履歴

2021-11-27 20:48:23 バージョン

サーキック・カルト

にくのかると

サーキック・カルトとは、SCP_foundationにおける、要注意団体の一つであり、彼らの信仰『Nälkä(ナラカ・ナルカ・ナラッキャ)』に対する蔑称である。

概要

サーキック・カルトは、SCP_foundation本部の要注意団体に指定されている『カルト教団』である。開祖である崇高なるカルキスト・イオンの教え(サーキシズム)に基づき、活動を行う。

宗教の信奉者たちは、主にカニバリズム人身御供、肉体の増生、魔術、次元操作、そして他世界存在との契約等をしている。


宗教組織とはいうものの、その実態は魔術的な儀式により異常能力を得ようとする者たちの集団であり、実際に信者の多くは異常能力者であるという危険な団体である。

サーキック・カルトという呼称は、蔑称であり、本人達はあくまで自分たちをNälkä(ナラカ・ナルカ・ナラッキャ)と呼称し、サーキック/サーキシズムということはない。本人達の前で言おうものなら、怒り狂った信者に殺されるのがオチである。極めて秘密主義的であり、一般の大衆はほぼ彼らのことをわかっていない。財団的にはありがたいが、それはつまり一般人がある日突然危険なものに巻き込まれるリスクも高い状況ということ。彼らは一般的に「病気」とされるものを崇敬の目で見る…という端から見れば何か間違ってる人たちであり、膨張したリンパ節や腫瘍が捧げ物とされたりというグロイ信仰がある。

弱者を淘汰する、という側面から疾病は「聖別」と考えているため伝染病を積極的に広めようとする。

信者たち個人での最終的な目標は「自身の神格化」

創始者である崇高なるカルキスト・イオンをはじめ、上位の指導者たちはもはや人間の姿ではなくなっている。


サーキック・カルトの階級制度

オジルモーク

サーキック最高階級。イオン一人のための階級である。ここに至るのがネオ・サーキットの最終目的。Grand Karcist(崇高なるカルキスト)


崇高なるカルキスト・イオン


クラヴィガル

サーキック・カルトにおける聖人。現在4人確認されている。イオンの最も傍で彼を援助した側近クラス、High Karcist(上位カルキスト)

イオンを神格視するネオ・サーキックからはそれに合わせて「天使」とも称される。

ネオ・サーキックは血統を重視するため自身の祖先をしばしばクラヴィガルであると主張する事も多い(真偽は不明)。


知恵と謎を司るナドックス


性愛と疾患を司るロヴァタール


暴力と忠誠を司るオロク


秘密と毒を司るサァルン


カルキスト

クラヴィガルの下の指導者層。オジルモークやクラヴィガルの行方が知れない為、現在のサーキックの実質的なトップと言える。

また「カルキスト」とは本来「司祭」、「司教」の意味合いなのだが、財団研究者の見解ではむしろ「操るもの」として考えられている。


ヴォルタール

カルキストの助手的立ち位置。なおプロト・サーキックでは女性ばかりがヴォルタールになる。


ゼンド

一般的信者。この辺りから肉体の変質などの基本的なサーキック能力が使えるようになる。


オリン

親類縁者にサーキックがいない新規の信者。秘密主義かつ血統主義的なサーキックにおいて、オリンは少ない。


プロト・サーカイト

主にイオンが存在していたサーキックの発端から全盛期にかけての信者、及びその当時に広まった教義への認識で信仰する者たち。

サーキックの勢力が最も強大で猛威を振るっていた時代からの古参で有るゆえか、このタイプでのカルキスト達の力はどれをとっても凄まじい規模となる。

プロト・サーカイトでの崇高なるカルキスト・イオンはいまだ神格化の途中にあるとし、

イオンの神格化が終わった暁には、信者はイオンによって死産の宇宙は破壊され、イクナーンという楽園へ生まれ変わると主張する。

プロト・サーカイトは基本的に自分たちの集落を作ろうとし、自分たちの存在が完全に隠れてない限りは教義を実践しない。

科学技術に著しい嫌悪を見せ、高度な機械が目の前にあるとぶっ壊そうとする。かなりメカニトが嫌いらしい。

プロト・サーカイトたちはそれぞれ個々の共同体同士で結びつきはなく、それぞれでイオンを信奉し、またかなりの迷信に縛られている。


ネオ・サーカイト

ネオ・サーキックはプロト・サーキックとは逆に共同体同士で世界レベルの結びつきを有し、

その大半が政治家や資産家などの富裕層、マフィアや犯罪結社などの裏社会の一派が関わっているとされる。

そのくせ人数的にはまだまだプロト・サーキックより少ないらしい。

迷信やタブーは信じないため、機械とともにある生活を送り、信者がいてもすぐに信者と見抜けないくらい普通の人と変わらない生活をしている。

中世時代でのネオ・サーキックはまだプロトと似たような認識でサーキシズムを信奉していたが、

時代が進むにつれて次第に各々が独自にサーキシズムの認識を変えていき、より自分自身への欲求が強いものへと変わっていった。

そのため基本自己中な連中であり、自分たちこそが力を得られるべきだと思っているので、サーキック以外の人間を平気で犠牲にしてしまう。

というか、サーキックであっても犠牲にするときは犠牲にする。

信者たち個人での最終的な目標は「自身の神格化」であり、そのためならばなんでもする。そのため、ネオ・サーカイトはイオンは既に神格化を果たしていると主張し、自分たちもイオンの様な絶大な力を得よう、という教義を持つ。

そしてその為ならば当のイオンですら食えるチャンスがあるなら食おうとする。


サーキックの歴史

ダエーバイト崩壊

サーキックの指導者たる崇高なるカルキスト・イオンはもし今も実在しているのならば、かなり強大な現実改変者であろうと考えられている。

イオンはもともと「ダエーバイト文明」と呼ばれる文明において、ダエーワの母とその側室である人間の父から生まれた人であった。

ダエーバイト文明というのは遥か紀元前、ユーラシア一帯に広まっていた巨大帝国であり、サーキック及びメカニトにも大きな影響を与えている。

上記で“人間の父”と書いている通り、厳密には現在の我々人類とは異なる種族による文明だったらしい。

この文明は記録される有力者が全て女性であったことから女権社会だと考えられる。支配者であるダエーワなる種族はその血統にこそ価値があると考え、異種族である人間を奴隷として支配していた。またダエーバイト人女性とその側室の人間男性の間に産まれた男児は、奴隷となることが定められていた。

側室の父を持つイオンも例外ではなかったが、生まれつきかなり優秀であったため労働奴隷や魔術の実験モルモットにはならずに、女司祭あるいは錬金術師の召使いであったと推測されている。ある程度の実力による地位向上は認められていたらしい。

ダエーバイト文明は非常に強大な勢力を有していたが、この圧政に耐えかねた奴隷たちは、西シベリアを中心にダエーバイトに抗う反乱組織が生まれたことを知り続々と脱走してはその組織へと加入していく。

これこそがイオンが創始したサーキックであり、見る見るうちに勢力を拡大したサーキックによってダエーバイト文明の歴史は滅びの道へと歩んでいく。

なおダエーバイト文明が最終的に存続していたのは何時頃までなのか?というのもハッキリとしていない。

SCP-140(未完の年代記)は11世紀と主張し、SCP-2131(反物質教皇)は14世紀と主張している。

少なくとも最終的に栄華を極めたダエーバイト文明の最後は、モンゴルの一放牧民族と同程度にまで弱体化し、かのチンギス・ハンにトドメを刺されたらしい。

なおダエーバイト文明は中国とも対立していたが、中国の夏王朝はメカニト文明の王朝だったらしく、故にメカニトもかなり早期に生まれていたようである。


その後

ダエーバイトを滅ぼしたイオンであったが、このときに援助者が4人いた。

これらは後にクラヴィガルと呼ばれるサーキックの聖人になっている。

紀元前1600年から1200年に至るまでの期間、サーキックは黄金期を迎えたが、生きている有機物質でできていた文明だったために考古学上の痕跡を残さなかったという。

…たぶんかなりグロい建物が沢山立っていたのだろう。現在のサーキック絡みの町でも一般家屋の表面に有機的な肉が覆われていたり生きた寺院なんかも多数みられる。

これがアディウム帝国であり、その首都はアディトゥムと言った。イオンの二つ名の『アディトゥムの魔術師王』というのもここから。

勢力が頂点と化したアディウム帝国はダエーバイト亡き後もその侵攻は止まらず、周辺の他の文明にまで手を伸ばし始める。


紀元前1200年頃にいたり数多くの古代文明はサーキックのそのおぞましい力に畏怖して反サーキック色を強めていき、メカニトもこの頃からサーキックと敵対しはじめる。

メカニトと各文明は一致団結し大連合を結成してアディウム帝国に立ち向かったが、それでも尚アディウム帝国の力は凄まじく強大で、

この戦争による死者数はなんと2000万から3000万にも上ると推測されている。しかもここで厄介なのが、サーキックの能力では死体すらも自らの兵士として取り込める為、

戦えば戦うほど、犠牲が出れば出るほどアディウム帝国の兵力が拡大しより膨大な数の軍勢が雪崩れ込んでくるという悪循環となっていた。

同盟の文明たちがどんどん疲弊していく中、遂にメカニト達が最終兵器として作り上げた、

火炎放射と現実改変兵器を搭載した巨大ロボット軍団に乗って敵の本拠地に特攻を仕掛けた(SCP-2406「巨像」)


激闘の果てにアディウム帝国は表向きには滅びた(SCP-2095「ギャロス包囲戦」)

この戦争のときにイオンは壊れたる神/MEKHANEに敗北し別の次元へと撤退したと思われる(これがサーキックの今の理想郷)、

しかしアディウムと戦った各文明も壊滅的な被害を受けており、その多くが滅亡した(ちなみに現実の史実でもこの頃は「前1200年のカタストロフ」と言われる多数の文明が滅亡した時期であり、その原因は今持って謎である。実は各種文明滅亡はサーキックとの戦いのためだった、と言うかたちで上手く史実とあわせている)

ここからAC1300年代まではサーキックもメカニトも信頼できる歴史書がない。

大きな動きが無かったと見るべきか、アノマリー大戦争だったせいで秘匿されたのかは定かではない。

が、1560年頃にある貴族に入り込んだサーキック信奉者によって、血統を重んじる形でネオ・サーキックが台頭しはじめる。


ヤルダバオート

サーキックの神話における主神的存在。

Važjuma(古き神)、神を喰らうもの、"貪るもの"、"彼の波打つ広漠"、"大いなる選別者"、“混沌の子宮”等、数々の異名を持つ。

サーキットにおいては『獅子の頭を持つ蛆』の姿で表現され、夏王朝では中国神話の創世神である「母なる龍」たる『女媧』と同一視された。

貪るものは実際にアレと関連しているのかたまたま同じ呼び名なのかは不明だが、古い文献では『緋色の王』とも同一視している記述も多い。

この宇宙の根本的な力とされ、崇敬をもって信者たちからは扱われているものの、直接の崇拝対象とはあまり見られていない。

理由は上述の様にイオンがこの神を喰らった、または服従させたと言い伝えられているため、どちらかというとイオンに従属する存在かイオンの魔術のエネルギー源として見られている感じが強い。

そのためサーキックの間ではイオンほど重要視されておらず言及する文献もそれほど多くはないのだが、

敵対するメカニトやその他文明からはこの神こそが全ての元凶にしてこの世界最大最悪の厄災と考える者も多い。


サーキックに関係するオブジェクト


SCP-610 - (にくにくしいもの)

サーキック・カルトの世界観に取り込まれたものの、それ自体はサーキックと直接関係するか不明なもの。


ロシアのバイカル湖付近で猛威を振るった感染病で、初期は皮膚病のような症状を呈するが、

数時間で動かなくなり、そして直後に猛烈に動く。体が肉腫に覆われたグロモンスターになり、

「肉々しく」「憎々しい」見た目になってしまう。


起源は不明であり、サーキックと直接関係するという説以外にも、

ヤルダバオート由来説、ギャロス包囲戦由来説などがある。でも結局それ最後はサーキックですよね?


当初はサーキックと無縁だった三桁代オブジェクトだけあり、報告書の体裁が2009年と初期の頃の風味を残している。

(2009年といえば、あの止まっとれないトマトの頃だといえばわかるだろうか)

純然たるゾンビウイルスだったのがサーキック世界に放り込まれたために賛否両論を巻き起こしたわけである。

ただし本家記事そのものがサーキック前提に改稿、ということではないため、

今でもサーキックを前提にせずに読むことは可能。


SCP-2075 - (肉体を統べる策)

「我が欠片の総和を君は計算違いしていたな」

「答えてくれ、蛸の足を檻に入れたとして、その蛸は本当に囚われているのか?」


呼気を吸い込ませることで自身の端末を作成するという人形実体。

自身をカルキスト・ヴァリスと主張するが、この時点ではまだ財団はサーキックの存在を把握していなかった頃だった為

インタビューによる証言も半ばカルト信者の妄言程度としか認識していなかったと思われる。


どうやらウイルスを媒介にして端末を生み出す、『実体を持たない生命体』らしい。

『肉体を統べる者』というTale では、その正体は、クラヴィガル・ナドックスだったと記されている。


SCP-2095 - (ギャロス包囲戦)

「一人たりともこの島を生かして逃さぬ事を誓います。彼らの名は消されねばなりません」


エーゲ海のギャロス島に存在する寺院。有機的な素材でできた生きる建造物であり、

報告書を読む限り要するにアディトゥム帝国の要塞であったらしい。

おそらくは紀元前1200年頃のサーキックと各文明との戦争の過程で、Mekaneの軍勢により陥落した。


SCP-2191 - (“ドラキュラ工場”)

「母様と土地は今や一つさ。彼女の土の子宮は膨れ、いずれ弾けるだろう」

「あんたの周りは神々の火に囲まれているんだよ」


ルーマニアの寺院。吸血鬼的な人形実体が多数生息する上、

どうやら地下には更にやばい実体がいるようで、SCPコミュニティの間では

地下の実体はクラヴィガル・ロヴァタールではないかと推測されている。


なお地元住民が生贄を捧げ、「うまくやってきた」ため通報がなされず、

財団がこのオブジェクトを把握するまでに相当な時間がかかっている。


SCP-2309 - (ズルカルナインの鉄壁)

「彼の者ら我らの地におほかるなる災ひ与へき」


ジョージアの山中に存在する鉄の壁。

見えない何かによって絶えず爪痕のような傷をつけられ削られているが、毎日自動的に修復される。

ズルカルナインとはコーランに登場する英雄の名前で、多くの場合アレクサンドロス大王のことと解釈されるのだが、 このSCPは古代ペルシアの王であるキュロスII世と解釈しているらしい。

かつて2人のカルキストの軍勢によりペルシアが侵略された際、キュロスの軍はMekane信者の力を借りて異次元にカルキストの軍勢を封じた。

それがこの壁であり、サーキックの軍勢は未だに壁を破ろうと削り続けている。


SCP-2406 - (巨像)

「私たちは、彼の者の荒涼たる領地に踏み込みます」

「そして左手には、答えがあります」


「起きてしまった事を取り返すことはできません。 しかし、肉の夜明けを遅らせることはできるのです」


カザフスタンにある対サーキシズム用汎用人型決戦兵器。

各種のオーバーテクノロジーで制作されており、おそらくはサーキシズムとの戦いで損傷している。

これも年代測定及び他のオブジェクトからのクロスリンクより、紀元前1200年の戦争の際に用いられたと考えられる。


SCP-2408 -(オロクの没地)

お前は内部で何に遭遇した?気付いたことを全て教えてくれ。

「古い寺院。野蛮人。黒い石。血。肉。詠唱。ドラミング。」

何をさせられたんだ?

「戦うか死ぬかと。選べなかった。 オロク のためだと。狩りの栄光のためだと。俺は弱かった。取るに足りなかった。価値が無かった。」

どうやって逃げた?

死人の間を。血が格子に流れていた。どこかに流れていた。血と肉と骨が。深かった。全ては黒だった。当然だった。そこまで強くなかった。名誉とともに殺されるべきだったんだ。」

ロシアの裏社会を牛耳るマフィアであり、かつネオ・サーキットの大勢力の一つである「ハンターの黒きロッジ」(以下ロッジ)と、そのシノギ、そして彼らの本拠地にまつわるオブジェクト。

モスクワの地下に埋まった、ロッジが本拠地とする巨大な祭祀場の遺跡と、さらにその地下にある植物状態の巨大な人型実体の存在が語られる。

ロッジは一応プロト・サーキットの流れを継ぐ由緒ある組織であるらしいが、問題は首領である“野獣”のオタリが伝統への敬意をかけらも持ち合わせていないところ。

上記の人型実体を利用して薬物を作って売りさばいていたこともそうだが、何よりの問題は本拠地が財団とGOCの混成部隊の襲撃を受けて逃走時に、組織の中でも伝統と権威を担う長老たちを殺したあげく、薬物製造を続ける為に製造に必要な上記の実体の臓器をえぐり出して持ち去ったのだ。

ネオの本性が垣間見える一件である。


余談だがオロクの没地とは祭祀場を示す名であり、人型実体とはクラヴィガル・オロクのこと。

見た目としては単眼で角の生えた体長300mの巨大なゴリラといったところらしい。


SCP-2480 - (未完の儀式)

「豚というのは、君も知っての通り、賢い動物だ」

「知的で高貴だ」


「だが、それでも豚肉は美味かろう? 」


マサチューセッツ州のとある森で起きている異常現象。

なにかしらの「人間が直接知覚できない」次元異常とかいうものらしい。


サーキック的にはこの儀式は失敗したものであり、なぜ失敗したのかというと

世界オカルト連合が崇高なるカルキスト・イオンを殺害するために暗殺を試み、

その過程で儀式を止めた、というものらしい。


が、当然下手に儀式なんぞ止めたら面倒くさいことになる。

なんとこのマサチューセッツ州の異常現象が起きている地域に隣接していた財団サイトの管理官が

財団に反旗を翻し、敬虔なサーキックの信奉者になってしまったのである。

事態を重く見た財団は、調査からわかったGOCがサーキックを追いかけているという物的証拠を元に、GOCに協力を要請。

…というか、当初はぶっちゃけ「お前らのせいでこっちに面倒事起きてんだけど」的な非難だったらしい。

なんだかんだで和解した財団とGOCは共同で「プロジェクト・シトラ=アキュラ」を制定。

ここでGOCからサーキック・カルトについての情報を入手した。

つまり上の情報はほぼ全てSCP-2480の案件以降に手に入れた情報である。

時系列で見てもここから財団も本格的にサーキックの存在を把握していった。


SCP-2481 - Kill the Suns (大羿射日)

「かつて父たる蛇は我らに、文字と機械を作る方法を教えた」

「禹王は"神は龍の食物に過ぎず、人は龍の末裔なり。しからば我らにとり神は恐るるに足らず"と答えた」

サーキシズムを越えたさらに大きな存在を明らかにしてるとんでもないオブジェクト。


中国で殷王朝の遺跡発掘中に、遺跡のさらに地下から発見された球場の空間だが、

そこには古代の電子機器と思わしき-1、破壊された現実改変兵器である-2、

そして大怪我をした上に-2の下敷きになっている、ヘビと人間の間の子のようなヒューマノイドである-3が保存されていた。

SCP-2481-3が語ったことをまとめると、なんと中国の創世神話に登場する伏義がMekhaneであり、女媧がヤルダバオート、 そして最初の王朝である夏王朝がまるごとMekhaneから高度な技術を授けられた超古代文明だったという、やりたい放題壮大なオブジェクトである。


夏王朝が後の殷王朝である商と争った際、現実改変兵器を多数使用した結果暴走して夏王朝まるごとが現実から消えた。

SCP-2481は発動前に反撃で破壊された現実改変兵器から漏れ出した力により偶然保全された空間である。

直接サーキシズムや壊れた神の教会との関係はないようだが、ヤルダバオートとMekhaneがこれら以前人類に干渉していたことを示す。


SCP-2478 - (一般的日本人)

「浄土が降りてくるまで、俺たちは今世での苦業に耐えねばならない」

「きっと彼のお方は我らの地に現れた弥勒様なのだ」


7対の手足、7つの内蔵セット、7つの生殖器を持つ…らしいのだが、

我々日本人からはそうは見えず、「巨人症なだけの普通の日本人」にしか見えない実体。

穢多村の住民が日本人として受け入れられたいと願っていた所、 その村を訪れた外国人宣教師『ゐおん様』が7人で1つの身体に組み替えてくださったというもの。

そのため、彼らは毎年、『ゐおん祭り』という祭りを開いて、ゐおん様に感謝の意を示しているらしい。

その『ゐおん祭り』だが、それ自体には異常性は無いものの、内容がどうもサーキックの儀式に似ているらしい.....

『ゐおん様』?サーキック?あれ.....?


SCP-2688 - (エナンム)

「私は病んでいる。いや、彼女は病んでいる。そう、我々は全て病んでいる」

「彼女の行いは邪悪だ。我らの精神は虚ろとなりそれを感じることができる」


クウェートのブビヤン島にある村。中央部にはジッグラトがある。

報告書と関連文書を総合して考えると、どうもこのジッグラトは元来アッカドおよびシュメール文明により、

ナンム神を信仰するために建造されたもので、紀元前1200年の戦争により放棄されたらしい。

紀元前300年にトゥルヴァというカルキストに命令され旅に出たサーキシズム信者に再居住され、現在の村人はその子孫である。

住民たちはジッグラトから漏れ出す何らかの力により自らの体に奇形が生じたのをサーキシズム的な恩恵と考え、居住することにしたらしい。

地下には巨大な地下湖があり、シュメール神話の英雄であるジーウースードラを自称するヒューマノイドが触手に囚われている。

彼の台詞や関連文書の記述を総合すると、ナンム神の力が汚染されて瘴気となっており、

それが解放される危険があり、その背後にはカルキスト・トゥルヴァの暗躍があるらしい。



SCP-3989 -(骨樹園)

「生贄、裏切り。誰がこの供物を持ってきた?」

「人の世は無知と脆さの中を歩く。過去に囚われた心は現在の迷宮を歩めぬ」


シリアのオリーブ園の中に存在する次元ポータルと、その向こうに広がる遺跡。財団は周囲に壁と駐在サイトを建てて収容している。

骨化し、枝と葉はヒト組織で構成された木々が立ち並んでいる。その実はSK-BIO生物を生み出す。さらに警備のためにSK-BIO生物たちがうろついている。

この入口に当たる領域がどんどん拡大しており、加えて周辺区域には暴露初期には内部の異常性への認識を失わせ、暴露が進行すると逆に異常性を認識するどころか好奇心を増大させ、

平たく言うと信者化させる認識災害ベクターが仕込まれているという問題児。

さらに、内部に存在する実体群のうちいくつかはSCP-610の活動区域に同様のものが存在しており、以前に収容違反していた可能性がある。


2014年に行われた4度の探索で、探査主任のファリク・ギャザリー博士と部下の一部はこの認識災害に見事に引っかかっており、

影響をいまだ受けていない探索メンバーを殺害し、最終的には仲間に加わるか協力するつもりで遺跡深部へと向かう。

ログの一部は黒塗りで隠匿されている(反転で読める)が、それによるとこの領域はクラヴィガルの一人たる「暴力と忠誠をつかさどるオロク」の聖域のようなものらしい。

それを示すように、領域の奥に進むとオロクその人のものらしき声が聞こえている。

博士とそのチームは探索中に全員殺害されるが、2日後にサイト内に骨化した木が出現、その実から復活し、“通常勤務に戻された”。


そして2015年6月、マーシャル・グラント博士による抜き打ち査察の際に、サイト全体がすっかり“信者化”した職員に占拠されており、ベクターの影響を逃れた職員も拘束され骨の木の餌にされているという惨状が発見された。

グラント博士のチームによりサイトは制圧され、収容体制は再建されたが、2016年にも再度収容違反を起こしたらしい(詳細は書かれていないが、この際に2014年の探索ログが発見された)。


ちなみにギャザリー博士とチームの合計4人はいつの間にか逃亡したらしく現在は未収容である。


SCP-1828-JP - (霧の森)

「全てが夢のようであったが、私はあれを夢物語だとは考えていない」


フィンランドのパイヤト=ハメ県に存在する森の中に隠れ住む、原始サーキシズムを信仰する穏健派のプロト・サーキックの集落。


宗教迫害から逃れるために森の守り神的存在の一部を『神食』して森一帯を特殊な霧で包み込み異空間化することで外部と遮断しひっそりと暮らしていた。

財団とはデスマレ博士による穏便な交渉により集落の保護を約束し、調査団が住み込みで滞在して交流しながら調査している。


財団が関連書籍の調査中見つけた伝記に書かれていたのは、

偶然迷い込んだ探検家と、集落の少女との一時の淡く切ない出逢いと別れの日誌。


原始サーキシズム

近年になってからこの恐ろしい邪教団の新たな側面と、 サーキックの頂点たる『崇高なるカルキスト・イオン』のもう一つの顔…というより彼の人物像に新しい仮説が目につくようになった。


イオンは最初から最後まで純粋に弱者を救済するために立ち上がった善良な聖人で、サーキックはその目的の為の正義の教団だったらしい。

しかも、イオンの教えに限りなく近い事を実践しているプロト・サーカイトの教義にすら本来の教義と異なる曲解が生じている可能性があるという。


それが、イオンが最初に信者たちに広めた教えであり、プロトよりさらに前の時代、

本来の意味でのサーキシズムを実践していた本当の教義、“原始サーキシズム”である。


現代に残存する原始サーキシズムに近い体制をとっていた一部のプロトの集団を財団が見つけて調査し、現代のサーキシズムと異なる部分を比較してみると…


  • 崇拝対象はあくまでイオンとクラヴィガルの聖人たちで病や血肉は崇拝しない
  • 宗教的儀式に生贄などは使用しない
  • 基本的に慎ましく穏やかに生活を送れるよう努める
  • 身内が亡くなった際は遺族が遺体を食べるが、あくまで亡くなった家族と一つになって生き続ける祈りによるもの
  • 他の無関係な人間を襲って殺しその肉を積極的に喰らおうとはしない
  • 神々の存在は信じているが崇拝対象ではなく基本神に頼るべきではない
  • というより神と契約して人間をやめるようなことをすること自体が禁忌
  • ヤルダバオートは明確に自分たち含めた全人類の敵と断言する

など、既存のサーキックを知っていればおよそ信じられないくらい平和で牧歌的な生活をしており、調査の為にやってきた博士を驚かせていた。



表記揺れ

サーキックカルト


関連タグ

SCP_foundation 要注意団体 崇高なるカルキスト・イオン クラヴィガル・ナドックス クラヴィガル・ロヴァタール

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