概要
ハリポタ魔法界であるウィザーディング・ワールドにも、ファンタジーの例に漏れずドラゴンが登場する。
巨大な翼を持つ、炎を吐く爬虫類生物である。恐ろしくなおかつ畏怖の念を抱かせる生き物として広く知られ、世界中に生息している。アジアやヨーロッパの伝承に頻繁に登場する。
英名 | Dragon |
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原住地 | 世界中 |
特徴 | 品種により変動 |
分類 | 動物 |
危険度 | XXXXX(飼育不可能・魔法使い殺し) |
魔法界で最も危険で隠蔽が難しい魔法生物の一種。
普段はドラゴンキーパーと呼ばれるドラゴン専門の魔法使いによって監視、飼育されている。ロン・ウィーズリーの兄チャーリー・ウィーズリーがこの職業についている。
作中でもドラゴンは様々な魔法具・加工品・教訓や諺として用いられる。
生態
繁殖様式
種類問わず卵生であり、母親の吐く炎によって暖められ孵化する。新生のドラゴンはヒヨコと呼ばれ、最初のブレスは濃い灰色の煙を伴い、生後約6か月のときに現れる。飛行能力は通常12か月前後で発達し、2歳で巣から旅立つ。ちなみに人工飼育によるベビードラゴンの繁殖は、鶏の血を混ぜたブランデーをバケツ一杯に与える。
社会習性
ドラゴンの行動についてはいまだ不明な点も多いが、一般動物と似通った習性が存在する。
- オスよりメスの方が体格が大きく、気性が荒い。
- 縄張り意識が強く、侵入者(魔法使い・マグル問わず)を容赦なく攻撃する。
歴史
1666年 マグルの間ではロンドン大火はプディング・レーンのパン屋のボヤが原因だといわれている。しかし魔法界では意見が割れており、出火元がパン屋だったのか、そのすぐ隣の、若いウェールズ・グリーン種がいたとされている地下室からだったのか、論議の的となっている。
1709年 ドラゴンの繁殖がウォーロック条約によって非合法化される。
1799年 ウクライナ・アイアンベリー種がマグルの帆船を運び去る(幸い舟は無人)。
1802年 ノルウェー・リッジバック種がクジラの子を運び去る(信憑性低し)。
1914年~1918年 第一次世界大戦時ニュート・スキャマンダーはイギリス魔法省の機密プログラムに参加し、ウクライナ・アイアンベリーを手懐けるために東部戦線で勤務した。しかしドラゴンたちはスキャマンダーだけに従順で、他の者を食べようとするためこのプログラムはやがて中止となった。
1932年 ウェールズ・グリーン種がマグルの行楽客でいっぱいのイフラクームのビーチに出現する。ティリー・トークとその家族はたまたま遭遇し、今世紀最大の忘却術をすべてのマグルにかけた。後に、国際秘密保持法の違反を回避するための迅速な行動により、マーリン勲章勲一等が授与される。
しかしドジー・ダークとして知られるマグルが忘却術を免れており、40年にわたってイングランド南海岸のバーで「醜く巨大な空飛ぶトカゲ」のことを主張していた。
1970年代 オーストラリア・ニュージランド・オパールアイ種がオーストラリアでカンガルーを殺害。メスに縄張りを追い出されたオスの仕業。
1992年 ハリー・ポッター、ロン・ウィーズリー、ハーマイオニー・グレンジャーがハグリッドの小屋でノルウェー・リッジバック種を孵化させる。
用途
魔法界では多くの魔法具がドラゴンの部位を材料としている。しかしそれらを入手するのは非常に困難である。ドラゴン製品の販売は魔法省によって厳しく規制されており,ドラゴンを気絶させるだけでも、10人以上の魔法使いが必要。
素材 | 使用例 |
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ドラゴンの血液 | アルバス・ダンブルドアが12の利用法を発見(オーブンクリーナー・スポットリムーバー・ポーションの材料) |
ドラゴンの爪 | 脳を刺激し数時間聡明になるというが真偽は不明 |
ドラゴンの糞 | 貴重な肥料 |
ドラゴンの卵 | 取引可能品目Aクラスだが闇市場で多く見つかる。殻はポーションの材料 |
ドラゴンの心臓 | 非常に強力で杖の核に使用される |
ドラゴンの角 | 取引可能品目Bクラスでありポーションの材料 |
ドラゴンの皮革 | 主に衣服類に使用。非常に丈夫・呪文に対して防御機能有・蛇革と同じ外見と肌触り |
ドラゴンの肝臓 | 1オンス=16シックルで取引・ポーションの材料 |
ドラゴンの肉 | ヒトに安全かは不明 |
またマグルに見られないようにし、密猟から守るために、ドラゴンは世界中のドラゴン保護区に保管されており、そのほとんどは人間の居住地から遠く離れてる(マグル社会ではドラゴンは単なる神話の生き物であると信じられているため)。
こうした努力にもかかわらずドラゴンを飼いならすことはできない。
しかしグリンゴッツ の金庫室を守っているドラゴンの様に、拷問によっていくらか従属するように調教することは可能(音を聞いて痛みを感じるように訓練されていた)。
呪文
「ドラゴンは、古代の魔法が皮膚に浸み込んでおり、殺傷は非常に困難。最も強力な呪文だけが効果を発揮する...」
—ホグワーツ魔法魔術学校
ドラゴンの皮膚はそれ自体が鎧の様な頑丈さと魔法耐性を持つため、通常の呪文では倒すどころか、逆鱗に触れかねない。しかし戦略によっては影響を与えることができる。
呪文 | 効果 |
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結膜炎の呪い | ドラゴンは目が弱点であり最も効果的 |
失神呪文 | 十発以上を一斉に放つことで抑え込める |
魅惑呪文 | ドラゴンを陶酔状態にできる |
品種
品種 | 説明 |
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オーストラリア・ニュージーランド・オパールアイ種 | ドラゴンの中で最も美しく玉虫色に光る真珠のような鱗とキラキラ光る多彩色の瞳孔のない目を持つ |
チャイニーズ・ファイアボール種 | 唯一の東洋種。滑らかな深紅の鱗、獅子鼻で顔の周りに黄金色の棘のような房毛があり目が極端に飛び出している・怒ると鼻孔からキノコ型の炎を吹き出すことから命名。他のドラゴンに比べると同種のドラゴンに対しては寛容で2頭までなら自分の領域に同種が住むことを了承する。 |
ウェールズ・グリーン普通種 | ドラゴンの中では最も扱いやすい種の1つ。頭の上に2つのスパイク状の角があり尾は垂直の流線で端に1つの尖った先端がある・吼え声は音楽・炎は細い |
ヘブリデス・ブラック種 | 体長は最大約10メートルでざらざらした鱗とキラキラ輝く紫色の目を持ち背中にそって低いが剃刀のように鋭い隆起線が1本走っている・1頭につき250平方キロもの領域が必要 |
ハンガリー・ホーンテール種 | ドラゴンの中で最も危険。黒い鱗を持ち黄色い目・青銅の角・そして長い尾から突き出た同色のトゲを持つ・吐く炎は飛距離も最大級で最長は15メートル |
ノルウェー・リッジバック種 | 同種のドラゴンに対して桁外れに攻撃的であり最も希少な種 |
ペルー・バイパーツース種 | 最も小柄(約5メートル)であり最速のドラゴン。銅色の体に滑らかな鱗を持ち背中には黒い隆起線があって角は短く牙には猛毒がある。山羊と牛を好んで食すが特に人を好むということで極めて危険 |
ルーマニア・ロングホーン種 | 輝く金色の角の粉末は魔法薬の材料として珍重。一方で個体数が激減・そのため集中的な繁殖計画の対象 |
スウェーデン・ショート・スナウト種 | 魅力的なシルバー・ブルーのドラゴン。皮革は保護手袋や楯の製造用として人気。鼻孔から出る炎は鮮やかなブルーで木材や骨を瞬時に灰にする |
ウクライナ・アイアンベリー種 | 最も大型であり飛行速度も遅い。極めて凶暴 |