人物
主人公志磨珠彦の父親、企業志磨家を一代で築きあげた天才であるが性格は厳格かつ冷徹。
息子である珠彦にさえも、冷たい。
他人に興味を示さず、実績を作るためならば他者を蹴落とす事も厭わない。
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※ここから先ネタバレ
彼がここまで冷徹な性格になったのは、彼自身の幼少期に理由があった。
元々は善良な心を持っていた珠義は、貧しい家庭に生まれており、僅かな食料を頬張る両親の姿を見た挙げ句、自身をいざとなれば捨てるような発言を聞き、不安にかられていた。
そんな中、雪と言う少女と出会い彼女と交友を深める内に思いを寄せるようになるも、数年後良家に嫁ぐ彼女を見送った際に「結局は金がすべて」だと、すべてを受け入れられなくなるという息子珠彦と似た境遇を抱えてしまう。
それを聞いた珠彦は、志磨を継ぐこと諦めることを宣言。
その理由は「継いだ先の未来が必ず自分と同じになるから」との事。
独裁者も同然の自身のやり方に不安を感じた珠彦のこの言葉により、珠義は心か少し穏やかとなった。
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浅野學峯:中高一貫校の理事長を努める実力者。冷徹な性格で息子との親子関係も良好とは程遠いと言った珠義と微かに共通点はある。
かつてはとある塾の講師を勤めており、彼も元々は善良な心を持った人間で、独自のスローガンにより生徒達からの評判も良かった。しかし、自分の不甲斐なさによって1人の教え子が自分の前からいなくなってしまった事(原因は進学した学校にて受けたいじめによる自殺)が原因で、自身の決めたスローガンが間違っていたと確信し、冷徹な性格へと変貌してしまったと言った所も珠義と似ている。