概要
横浜市の長津田駅～こどもの国駅を結ぶ、東急電鉄が運営する路線では唯一の単線。
…といっても車両は施設保有者の横浜高速鉄道オリジナルのもので、東急田園都市線から乗車しても初乗り運賃がかかる点、駅名標の色などから、東急バスの路線図などでは｢横浜高速鉄道こどもの国線｣とされている。
線路自体は1941年、日本陸軍田奈弾薬庫の引込線として敷設されたもので、戦後に田奈弾薬庫が米軍に接収されてからもその引込線となっていたが、後に旧田奈弾薬庫が返還され、跡地に児童厚生施設「こどもの国」の建設が決定すると、そのアクセス路線に旧・田奈弾薬庫引込線を転用することが決定。こどもの国線としては1967年に開業した。
当時は、社会福祉法人こどもの国協会(1981年までは、「こどもの国協会法」に基づく特殊法人)が施設を保有していたが、沿線の宅地化が進み、1997年に横浜高速鉄道に施設保有権が移管され、現在にいたる。
始点駅の長津田でJR横浜線、東急田園都市線と接続している。単線であることから途中の恩田駅で対向列車を待つ。だが日中は1本の列車が巡回し、列車交換はしない。また途中駅はその恩田駅のみでほかの信号場は無い。そして短い路線であるが故、ワンマン運転も勿論行っている。
冒頭で僅かに触れたが、この路線は田園都市線の駅から乗車しても長津田で初乗り料金がかかる(全線150円)。その代わりに連絡切符が売られており、それを買えば切符を買う手間が1回分省ける。
駅一覧
長津田駅のみ緑区、ほか2駅は青葉区に所在。
前述の通り東急で唯一の単線だが、恩田駅の近辺に東急長津田工場があるためか、しばしば｢東急の心臓｣とも呼ばれる。また、中小私鉄に譲渡される車両の改造も長津田工場で行われており、それについても当然、こどもの国線が使われる。
休園日ダイヤ
施設保有権をこどもの国協会が持っていた時代は、こどもの国の開園時間帯にのみ運行され、特に休園日は毎時1往復しか運行されないというダイヤになっていた。
これが休園日ダイヤである。
横浜高速鉄道への移管と通勤線化に際し、線路の改良工事が行われた際には、その休園日ダイヤが活用され、休園日ダイヤ実施日に第1便と最終便のみを運行し、その間は長津田駅より代行バスを運転することで対処した。
通勤線となってからは休園日ダイヤを廃止。運行時間帯が終日に拡大され、日中も20分間隔になった。恩田駅はこのときに開業している。
使用車両
●現行
横浜高速鉄道Y000系···20m3扉車。3編成6両がある。
●過去
旧3000番台形式群
7200系デハ7200+クハ7500
旧7000系デハ7052+クハ7057(メイン画像)
