概要
ギリシャ神話に登場するティタン神族の一人で先見の明を持つ賢者とされる兄プロメテウスの弟。
ただし、はっきり言って神話での扱いは散々で、これといった権能は有しておらず、名前が「後知恵」を意味するだけあってかなりの愚か者であるのでゼウス達オリュンポスの神々からも全く相手にされていなかった。特に代表的なエピソードは、「パンドラの箱」の一件だろう。兄貴が何度も「良いか? オリュンポスの神々からの贈り物は絶対に受け取るなよ?受け取るなよ?」と釘を刺したにもかかわらず、パンドラに惚れてしまったエピメテウスはホイホイと彼女を嫁に迎えてしまう。その結果、世界中に悪意や病魔が溢れたのは言うまでもない話である。人類に火を与えようとしたプロメテウスへの嫌がらせもあるだろうが、神々は彼の愚かさを熟知していたからこそこのような作戦に出たと考えられる。ティタン神族に取っては役立たずだった彼が、オリュンポスの神々の役に立つのはなんとも皮肉な話である。
テーバイ攻めの七将の息子達「エピゴノイ」のエピはエピメテウスと同じく「後」という意味である。