概要
アッシュ・クリムゾンを主人公とするアッシュ編の完結編であり、「遥けし彼の地より出づる者」の首領・斎祀との決着が描かれる。
シリーズの原点回帰を掲げ、人気作である「KOF2002」のどこでもキャンセルを発展させた「ハイパードライブゲージ」を導入。また、KOFでは初めて必殺技と超必殺技の中間に位置する強化必殺技「EX必殺技」が実装された。
高難易度のコンボをゲームデザインに意図的に盛り込んだ仕様となっており、キャラクターにもよるがコンボの複雑さはシリーズの中でも屈指である。
一方でキャラクターも原点に回帰してシリーズ初期からの主要キャラクターが中心となり、「KOFXI」を最後に登場しなかったアッシュ編からの登場人物は扱いが中途半端になってしまった。主催者が「遥けし彼の地より出づる者」に知らぬ間に唆されたローズ・バーンシュタインであるにもかかわらず、兄のアーデルハイド・バーンシュタインがプレイアブルではないことはツッコミどころとしてよく挙げられる。
アーケード初期版はゲームの進行が停止するバグや調整の粗が目立ち必ずしも評価は高くなかったが、家庭用移植で大幅なバランス調整が行われたことで改善に向かい、家庭用ベースの再アーケード化で対戦ツールとしての評価を取り戻す。
またiPhoneに移植された「KOF-i 2012」もモバイルで遜色なく遊べる格闘ゲームとして評価されている。
アメリカで開催される世界最大規模の格闘ゲーム大会「Evolution Championship Series(EVO)」でも2012年から2014年までSNKのゲームとして初めて種目に選ばれるなど、2010年代以降の格闘ゲームシーンにKOF並びにSNKが名乗りを上げる切っ掛けになった一作である。
ナンバリングの次作である「KOFXIV」ではキャラクターが3Dモデルで描かれるようになり、「KOFXII」で導入されたHDドット絵の展開は2作品で終了となった。