概要
1970年から1971年にかけて「週刊少年チャンピオン」(秋田書店)で連載された漫画。
水島の初期の代表作で、貸本漫画時代に書いていた生活漫画を思わせる筆致である。
1977年、「つくしんぼ」のタイトルで東海テレビの制作により実写ドラマ化された。
あらすじ
交通事故で両親を失った中馬健は妹・亜子と共に叔父の健二郎に引き取られたが、叔父は二人の両親からの借金を踏み倒したのみならず財産も全て奪い、押入に住まわせて神戸の店で酷使する。
絶望した兄妹は海で投身自殺を図るがガタロ船(鉄屑をサルベージする船)のアゴヒゲ船長に救助される。
兄妹はガタロの手伝いをして過ごし温かい人情に触れるが、船長がケガをしたのに貧乏なのでどこの医者も診てくれない。健は金を稼ぐため単身、三の宮に出る。
元手がないので乞食をするがうまくいかず、先輩の乞食・住吉源五郎からやり方を教えてやるから家に来いと言われついていくと六甲山麓に大邸宅があった。住吉が乞食で得た金を運用して財産を築いたのを知った健は彼を「銭神」と呼び弟子入りするが……