銭っ子
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ぜにっこ
原作:花登筺、作画:水島新司による漫画作品。交通遺児となった主人公が銭に翻弄される様を描く。
1970年から1971年にかけて「週刊少年チャンピオン」(秋田書店)で連載された漫画。交通遺児となった主人公が銭に翻弄される様を描く。
水島の初期の代表作で、貸本漫画時代に書いていた生活漫画を思わせる筆致である。
中馬健は13歳の中学生。阿佐ケ谷(杉並区)の大邸宅に住み、何不自由ない生活を送っていたが、交通事故で両親を失い妹・亜子と共に叔父の健二郎に引き取られる。
叔父は二人の両親からの借金を踏み倒したのみならず財産も全て奪い、押入に住まわせて神戸の店で酷使する。
絶望した兄妹は海で投身自殺を図るがガタロ船(鉄屑をサルベージする船)のアゴヒゲ船長に救助される。
兄妹はガタロの手伝いをして過ごし、船で暮らす人達の温かい人情に触れるが、船長がケガをしたのに貧乏なのでどこの医者も診てくれない。健は金を稼ぐため単身、三宮(神戸市)に出る。
元手がないので乞食をするがうまくいかず、先輩の乞食・住吉源五郎からやり方を教えてやるから家に来いと言われついていくと六甲山麓に大邸宅があった。住吉が乞食で得た金を運用して財産を築いたのを知った健は彼を「銭神」と呼び弟子入りするが……
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