谺夕子
こだまゆうこ
概要
SOULCATCHER(S)の登場人物で、強豪・県立鳴苑高校吹奏楽部の顧問である女性教師。
音楽準備室を作業部屋にしており「いつもいる」らしい。 一人称は「あたし」であり、さばさばした口調で喋る。
神峰翔太に当初見えた「心」は、多数の盾と槍。
その盾と槍の中には、僧侶姿の本人が守られている。
能力
小説版1巻によると、技術面における指摘は的確で、金井淵涼も技術的な面だけではあったが認めている。
「基礎」を重視する傾向にあり、その徹底さは本気で彼女のレッスンを受けると、全員一時的に老人かミイラと化すほど。
一方、部員が抱えている問題については「心」の問題であるため踏み込めておらず、下手に指摘するより時間が解決する方を選びがちである。
活躍
刻阪響から紹介された神峰翔太の指揮者としての入部に、当初は頑として首を縦に振らなかった。しかし居合わせた奏馬俊平の機転と直前に演奏がほんの数日前に比べて上手くなっていた響の説得から、ヤケを起こしてるのかと自問自答しつつも、「パートリーダー全員に承諾を得ることができれば、指揮台に立ってもいい」という条件を出した。
神峰がパーカッションパートの打樋透に認められ、トランペットパートの音羽悟偉を部活に復帰した姿を見て、神峰を徐々に認めるようになっていく。
天籟高校の偵察では学生指揮者である伊調鋭一の見事な指揮を見て内心動揺していたが、こっそり偵察しに来た神峰の指揮を見た鋭一が神峰を認めた発言をしたことに驚くことになる。その情熱に触れ、天籟ウィンドフェスでの演奏予定3曲のうちの1曲を任せることを部員たちに提案した。
ウィンドフェスでは3曲の内2曲を指揮する予定だったが、吹越花澄が風邪の悪化で倒れたため、指揮を離脱することに。病院に送り届けた後は、神峰が最優秀曲を獲ったことを称える一方、神峰に多くの試練が襲い掛かることを予感した。
ウィンドフェス後の合宿ではパートごとに厳しいレッスンを課す中、神峰には圧倒的に「基礎」としての「テンポキープ力」が足りない点を指摘、神峰の両手が一時的にミイラ化するまで指揮棒を振らせ続けた。
3月、アンサンブルコンテストの全国大会と、野球部のセンバツ一回戦が被った時は、野球部側の直談判を受け、コンテストを抜けられないことから、神峰にセンバツの応援演奏をさせる苦渋の決断を下すことに。当日音羽が大事なコンテストのリハーサルをすっぽかして応援演奏に加わったことを知った時は、顔を出した音羽にビンタをかまそうとしていた。
4月、伊調剛健主催のスプリングコンサートが開かれることを受けて、そのスプリングコンサートを神峰に与えた「テストの期限」とした上で、認められれば誰が何と言おうと本番で神峰に指揮をさせることを約束した。
スプリングコンサート前日には、神峰から「演奏する曲の一つを変える」という突拍子もない申し出を受けるが、神峰からは頭ごなしに否定せず、常に考えを聴いてくれる事に感謝される。そしてスプリングコンサート当日には神峰の指揮を見て腹を括り、神峰の闘いを見守った。
その後の大会では直接出てくる機会は減っていたが、回想シーンによると本番における課題曲の選曲から練習まで積極的に参加していたようである。
そして最終回、全国大会での演奏後に指揮者全員へ贈られる「指揮者賞」の贈呈式において、全国大会当日に指揮をした神峰ではなく、彼女に指揮者賞を贈呈させるというサプライズが仕掛けられた。合わせて伝えられた部員一同からの感謝の言葉を受けて、当初は驚きながらも照れくさそうに手を振って答え、指揮者賞のトロフィーを壇上で受け取ったのであった。
余談
名字の「谺」は、音の反響「こだま」に因むと思われる。