概要
水の位置エネルギーを利用した発電方式。水車やタービンに、高所から落とした水をぶつけてこれを回転させることで発電する。
発電に燃料を必要とせず、発電に使用した水は河川を海まで流下し、蒸発して再び雨となって水源地に戻る。このため水力発電は再生可能エネルギーの一つにも位置づけられている。
発電に使用する水をくみ上げる事で確保し、必要な時に発電に使用する揚水式水力発電もある。揚水と河川利用の両方を併用する場合もある。
大正から昭和20年代までは日本の電力の大半は水力発電所で生み出されたものであった。
利点と欠点
利点
発電コストがとても安い。既存の水力発電所の多くは既に建設費用を償却済みであるため、稼働させればさせるだけ利益を産み、人手もほとんどかからない。もちろん、発電設備の更新やダムの修繕にはコストがかかるが、建設費に比べれば微々たるものである。
欠点
既に適地は開発し尽くされているので、新設の余地がほとんどない。
農業用水路などに設置するマイクロ水力発電は新設の余地がまだまだあるが、発電量も小さいので維持コストが相対的に高くなってしまう。
河川利用がなく揚水のみの揚水水式の場合は電力消費量の少ない夜間に汲み上げておき、電力消費量の多い昼間にその水を使用して発電する為、火力・原子力の余力頼りとなっている。