骸骨騎士様、只今異世界へお出掛け中
がいこつきしさまただいまいせかいへおでかけちゅう
概要
『小説家になろう』で連載されているライトノベル。
2015年6月からオーバーラップ文庫で出版されている。
作者は秤猿鬼氏。イラストはKeG氏が担当している。
また、コミックガルドにて漫画版が2017年7月から連載されている。
こちらの作者はサワノアキラ氏が担当している。
『なろう』の小説によくある異世界転生もので、主人公は最初からレベルカンストの最強なのだが、最大の特徴は、主人公による無自覚な世直し。
骸骨姿故にあまり目立ちたくない主人公の行動が、本人が知らない所で世界に影響を与え、悪党を成敗する形になる事は、本作ではいつものことである。
更に、主人公アークは見た目こそ骸骨騎士だが、ドジだったりお茶目だったりと人間臭く、また目の前の悪事を見逃せない正義感もある。
『なろう』のレビューによると、読みやすくて一話一話の完成度も高いとの事。
なろう版は2018年7月にて連載終了となったが、書籍版は第2部として連載を継続する事になり、2022年4月現在では、10巻が発売されている。
あらすじ
オンラインゲームのプレイ中に寝落ちした主人公。
しかし、気付いた時には見知らぬ異世界にゲームキャラの恰好で放り出されていた。装備していた最強クラスの武器防具以外はアイテムもお金もない現状に放心状態。そしてさらに悪い事に主人公は、課金して変更していた特殊アバター『全身骨格』アバターの骸骨人間状態のまま異世界へと来ていた。
主人公は目立たないように生きていく事を決意するが、ひょんな事からダークエルフのアリアンという女性と知り合い、彼女の依頼を受ける事になる。
(『小説家になろう』でのあらすじより)
MMORPGプレイ中に寝落ちしてしまい、目覚めるとゲームキャラの姿で見知らぬ異世界に放り出されていた「アーク」。
その姿とは、見た目は鎧、中身は全身骨格の骸骨騎士!?
―――正体がバレたら、モンスターと勘違いされて討伐対象になりかねない!
目立たず傭兵として過ごすことを決意したアークだが、目の前の悪事は捨て置けなかった。
襲撃された貴族の美少女たちを救出! 軍隊出動レベルのモンスターを討伐!!
さらには、盗賊たちを殲滅―――!? と、ゲームで鍛えたスキルで快刀乱麻の大活躍!
そんなある日、彼はダークエルフの美女アリアンに雇われ、囚われたエルフ族の奪還作戦に協力することに。
だが、その裏には王族の策謀が渦巻いており―――!?
最強の骸骨騎士による無自覚"世直し"異世界ファンタジー、ここに参上!!
(株式会社オーバーラップの小説概要より)
登場人物
メインキャラクター
主人公の骸骨騎士。普段は兜をかぶっている。
MMORPGプレイ中に寝落ちし、目が覚めたら何故か異世界にいた。
見た目に反して割とお茶目な性格。
傭兵として目立たず過ごすと決めていたのだが――。
後に『アーク・ララトイア』に改名する。
とってもキュートな精霊獣。通称「綿毛狐」。
出会ってからはいつでもアークと一緒。
癒し系。
ダークエルフの美女戦士。言うまでもなくダイナマイトボディ。
エルフ族奪還作戦のため、アークを傭兵として雇う。
炎と土の精霊との契約による魔法と剣技を駆使して戦う。
後にララトイアの里に移籍し、『アリアン・グレニス・ララトイア』と改名する。
謎の獣耳忍者少女。
正体は山野の民と呼ばれる獣人族で、帝国の隠密部隊の末裔・刃心一族の六忍の一員。
水遁の術の使い手。
カナダ大森林
ディラン・ターグ・ララトイア
ララトイアの里の長で柔軟な指導者。アリアンの父。
外見は二十代後半から三十代くらい。
娘の使命を助けてくれるアークに感謝と信頼を寄せており、協力を惜しまない。
グレニス・アルナ・ララトイア
ディランの妻にして、アリアンの母。
おっとりとした性格だが、かなりの武道派。
アークからの頼みで、彼が戦術を学ぶための修行相手を勤めてくれる。アークが手も足も出ないくらいの強さを持つ。
イビン・グレニス・メープル
アリアンの姉。既婚者。
アリアンを溺愛しており、彼女の側にいるアークに対して不信感を抱いている。
水と風の精霊と契約しており、アリアン以上の実力を持っているらしい。そのため、アリアンの交際相手は自分より強い人であるべきだと発言している。
ファンガス・フラン・メープル
カナダ大森林の大長老の1人にして、グレニスの父でありアリアンの祖父。
ダンカ・ニール・メープル
アリアンの同僚であるエルフの戦士。
人族に拐われたエルフ達の救出を行っていた。
初対面にアークがうっかり背後を取ってしまったため、以降不信感を持たれてしまうが、綿毛狐のポンタがアークになついていたため一応信頼はしている。
コミック版では意外とグルメな一面があり、人族と結婚したエルフに祝福を送っていた。
刃心一族
ゴエモン
刃心一族の六忍の一員にして、チヨメの同僚。
寡黙でストイックな筋肉質の獣人。
アークとは初対面から意気投合し、やや暑苦しい友情を築いている(特にコミック版)。
土遁の術の使い手。
ローデン王国
ユリアーナ・メロル・メリッサ・ローデン・オーラヴ
ローデン王国第二王女。
人族とエルフ族の友好を願っている。
その性格からか慕う人間が多く、エルフ族にも名が知られている。
自身の兄であるセクトの企みで暗殺されるが、偶然通りかかったアークの蘇生魔法で生き返る。
セクト・ロンダル・カルロン・ローデン・サディエ
ローデン王国第一王子。西の大国・レブラン第帝国の後ろ盾を得る。
策謀に優れ、ユリアーナとダカレスの暗殺を行って次期王位継承者になるが、ユリアーナが生きていたため潔く諦め、彼女に王位継承者の座を渡す。
ダカレス・シシエ・カルロン・ローデン・ヴェトラン
ローデン王国第二王子にしてユリアーナの兄。
ローデン王国では禁止されている筈のエルフの誘拐・売買を裏で行っていた。
しかし、アーク達の活躍で配下や協力者が次々と成敗され、終いには兄のセクトと繋がっていた部下セトリオンの裏切りで暗殺されてしまう。
ローデン王国のルビエルテ子爵の長女。
リタの事が大好き。おっとり優しいお嬢様。
1巻で登場してから長らく出番がなかったが、9巻にて再登場した。
自分とリタを助けてくれたアークを命の恩人として慕っており、彼がエルフだと知ってもその気持ちは変わらない。
ルビエルテ騎士団長の娘であり、ローレン付きの侍女。
しっかり者で機転が効く。
ルビエルテ領ラタ村に住む少女。
健気で心優しい。
ラキ
幸運に恵まれた行商人の青年。
お人好しだが勘が鋭い。
龍王
ウィリアースフィム
龍王(ドラゴンロード)の一体。男性。
アークの拠点の社がある龍冠樹(ロードクラウン)をねぐらとする。
フェルフィヴィスロッテに想いを寄せている。
フェルフィヴィスロッテ
龍王の一体。女性。
千年以上の時を生き、エルフ達を守護する存在。初代エルフ族長老の事を知っている。
露出度が高い美女の姿をした人間形態になれる。
ヒルク教国
タナトス・シルビウェス・ヒルク
ヒルク教国の教皇。第一章のラスボス。
アンデッド軍団を操り、隣国への侵略を企む。
その正体は……?
エリン
純潔の名を冠するヒルク教の七枢機卿の1人。
扇情的な姿をしている。
アニメ
2021年4月17日にはテレビアニメ化が発表された。
2022年春アニメとして、TOKYOMX、サンテレビ、AT-Xに加えてBS11にて放送された。
描写はコミック版を踏襲しつつ、アニメ独自の流れになっている(原作やコミックでは暴漢に襲われた令嬢を助けてから街にたどり着いたが、アニメでは先に街に着いてから令嬢を救っている)。
また、コミックガルドの公式サイトにて、期間限定でアニメの裏話的な漫画が掲載されている
余談
『ゲームキャラの姿で異世界転生』、『主人公の見た目は骸骨』という設定から、同じなろう小説の『オーバーロード』と、主にニコニコ静画の公式配信コミックなどでよく比較されている。
両方の中身を読めば一目瞭然だが、共通点が上記の2つだけで両作とも作風が全く異なるため、流石に時間が経つにつれて、そういったコメントが少なくなった。
関連動画
アニメ第一弾PV
アニメ第二弾PV