解説
サバイバルナイフはナイフの一種で、ナイフの形状を持ちながら多用途に対応できる機能を持つナイフを主に指す。(刃渡りは20cm以下が主流である)
小さめで木や金属など切断するためのセレーション(鋸刃)やハンマー等、エッジによる切断以外の機能を備えている物もあるが、これらが備わっている事がサバイバルナイフの絶対条件というわけではない。
特に鋸歯に関しては備えていないナイフも目立つ。
映画「ランボー」に登場して以降、ランボーナイフと呼ばれる事がある。が、これはあくまでスクリーン映えを重視して映画用に制作されたものであり、実売されているものもそれをコピー、あるいはイメージしたものであって実際のサバイバルナイフと同一視は出来ない。
アーミーナイフ(十徳ナイフ)やツールナイフ等とよく混同されるが全くの別物である。
余談
軍隊におけるサバイバルナイフは本来、常用するものではないとされる。
遭難時などにおいて、サバイバル用品をすべて紛失するような緊急事態になって初めて使うものである。
そのため、ナイフに備えられている鋸や金槌的な機能も専門の道具には劣る。
また、グリップ内を空洞にして内部に様々なものを収納するという構造となっているものはその構造故に負荷の一番かかる根元の強度が低く、純粋なナイフとしても劣る点がある。
とは言えきちんと作られている物ならば、実用的には問題の無いものが多い(チョッピングやこじるような作業などは流石に不利だが)。にも拘らずこのタイプの強度が問題視されるのは、ランボーのブームにより乱造された粗悪品(多くは中国製)によるものである。
サバイバルナイフに限らないが、うたい文句に「特殊部隊○○が正式採用」と言うものが良くある。が、これは「その部隊で採用され、部隊員に支給されている」と言う意味では無く、「その部隊の隊員個人に売り込んで、使ってもらえた」、「使ってもらいたいと部隊(がある基地)に勝手に送り付けて採用と宣う」と言う意味である。ただし、顔を出せるような所はともかく、そうでない組織は大概が部隊名すら出さずに購入するので(所属が漏れたらテロの標的なるかのせいもあるので)、特殊部隊採用を謳うのは良くて「上位組織が使っているのでもしかしたら使っているかも?」といった程度か、酷いと「アメリカ空軍のトップガン(海軍の部隊)で採用」のような大嘘である。