曖昧さ回避
- 「ウルトラマンA」の登場人物。⇒本記事。
- 「S-最後の警官-」の登場人物。⇒S-最後の警官-
プロフィール
年齢 | 25 |
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所属 | TAC極東支部 |
演者 | 沖田駿一(現「沖田駿一郎」) |
「ぶったるんどる!」
人物
TAC極東支部の隊員で副隊長格にあたる。なお、「A」3話で南夕子の謹慎命令を解除した美川のり子隊員とどっちが権限が上かは不明である。
射撃の名手(特に早撃ちが得意)で、タックガンを常に二挺携帯している。もっともMATの副隊長格でオリンピック射撃競技の金メダリストという設定を持つ南猛隊員や屋上のズール星人を地上から仕留めた岸田文夫隊員、女ヤプールに幻覚を見せられて街中で発砲する北斗星司のタックガンを射撃で撃ち飛ばした竜五郎隊長のような射撃に関する目立ったエピソードはない。…一応、ガマスの映ったネガを焼却するために基地内でタックガン使ったり、シルバーシャークで横槍入れる形で炎の剣を持ってエースを追いつめていたファイヤーモンスを仕留めたりはしている。
一方で少々怒りっぽく、現実主義者のため怪現象に対しては否定的で、同僚や目撃者の証言を信じないことが多く、それ故に北斗と対立したり、上述の台詞で叱責することが多い(それでも最初に実際に言ったのは第34話辺りと、中盤だが)。また、ヒッポリト星人がウルトラマンエースの引き渡しを要求した際は引き渡しに賛同するなど、地球防衛の為には手段を選ばないマキャベリストな一面を見せる事もある。同じくヒッポリト星人の要求を呑もうとしていた一般人に流された側面もあるし、直後に竜隊長から「バカ者!」と一喝されて「もしエースを引き渡しても、次に地球が支配されるだけだ!」と至極尤もで大体予想できるオチも込みの説明付きでお叱りを受けている。
なお、ヒッポリト星人が登場する話や山中が北斗や南の証言を信じなかったり、叱責していたバキシムやゼミストラー、レッドジャック、コオクスが登場する話は田口成光が脚本を担当しており、上原正三が脚本を担当している話でもキレてることが少なくない。
一方で、美川や今野、吉村といった他の隊員がメインである話や石堂淑朗脚本話では存在感が薄めだったりする。
反面、根は優しく仲間思いな一面があり、北斗が高倉司令官の報復人事で有人ミサイルの操縦手に任命されてしまった際には、北斗をかばって自分がミサイル操縦者になろうとしたり(しかもいつもと違って柔らかい態度だった)、そのミサイルに重大な欠陥が判明したにもかかわらず、北斗に自殺行為同然の理不尽な命令を下した高倉にブチギレて最終的に基地から追い払ったり、スランプに陥った北斗の特訓に協力する(それでもお怒り気味の態度だし、自分が監督するという形)、ファイヤーモンス初戦で仮死状態になっていた北斗の見舞いに他の隊員一同と共に行っているなど、面倒見の良い面も描かれた。…それ故に追加の叱責を北斗に浴びせる状況になることも少なくない。
また、普段はその後に態度を改めたりはしないが、「A」32話では、冒頭で北斗が報告したが例によって突っぱねたコオクスの幻惑攻撃を自分も食らってきりもみ飛行状態になってしまう(直後に北斗も食らうが、またくらっても大丈夫なように事前に回転に慣れる特訓をしていたので対応できた)。その後のコオクス撃破後にて、ようやく北斗に「俺が悪かったよ」と謝罪しているように、登場話によっては素直に認める場合もある。
「A」9話でガマスの口から発射する2連装ロケット弾を「吹き矢」、同44話でオニデビルのことを(根拠の説明もなしにいきなり)「怨念の化け物」、同第50話で下水道に潜伏してシグナリオンを操りつつ東京都民に降伏勧告をしているのが判明したレボール星人を「ドブネズミどもめ!」と劇中で呼んでいる。
また、第34話でのカイテイガガンが海洋汚染やその原因の一つにもなっているタンカーに反応している事が分かり、誘き出す為に「自分達で海を汚すか?(意訳)」という案が出る中、「冗談じゃない!」と言って自分達TACが海を汚す自然破壊行為をするのを良しとしないという、ここぞとばかりに尤もな事を言って却下するという、良識的な面も発揮した。
第48話冒頭で、2人一組での宇宙パトロールをしていたであろう状況で、北斗がベロクロンの悪夢から目覚めた際には「もう少し寝てていいぞ?」と笑顔で気遣いの言葉もくれた。
「A」7話では、婚約者でTACミサイル基地に所属する高階マヤが登場するが、メトロン星人Jr.に殺害され、その死体に憑依されてしまう。また「A」22話では、山中と行動を共にした美川のり子隊員が一度死亡している。
オープニングクレジットの扱い
「A」前半では、北斗や南、隊長の竜五郎以外の隊員と一括で「TAC隊員」としてクレジットされていたが、後半から個別にクレジットされていた。(ただしテロップの使用スペースと枚数の都合上「TAC隊員」としてクレジットされる回も後半では何度かあった。)
派生作品
『ウルトラマンメビウス』の小説「アンデレスホリゾント」ではGUYS調査部に転属して、名物調査員として名高い存在になっている事を窺わせる記述がある。
余談
射撃の名手、少々怒りっぽいなど前作で登場したMATの岸田隊員と似た部分が少なくなく、岸田隊員もケンタウルス星人が化けた広田あかねに好意を持つも、最終的に死に別れている。また、科学特捜隊の副隊長格のハヤタ・シンやMATの副隊長格の南猛と同じ25歳である。
ウルトラシリーズに登場する防衛チーム所属の二挺拳銃枠としては初期の部類で、他に「ウルトラマンレオ」の白土純、「ウルトラマンマックス」のコバ・ケンジロウがいる。…そして白土も婚約者と死別している。
婚約者の高階マヤを演じた関かおりは、当初南夕子役に抜擢された人物である。しかし怪我により降板して、代わりに星光子が南夕子役になった経緯がある。
「ウルトラマンA」と同じ円谷プロダクションの作品である「SSSS.DYNAZENON」では同姓の山中暦や南香乃・南夢芽姉妹が登場している。
山中を演じた沖田駿一郎氏は現在は芸能界を引退し、東京・二子玉川でレストランバーを経営しており、月に1回ウルトラシリーズファンの為に、選りすぐったAのエピソードを上映したり、撮影時の裏話などを語り聞かせてくれる懇親会『ウルトラマンAの会』を開催していた。
また、時間にゆとりがある時には、ファンとの交流や相談事を聞いてくれたりもしていたらしく、時にはバカバカしい話題や相談内容をふっかけてきたファンに対して「ぶったるんどる!」と中の人ネタにかけた叱責でツッコむという小粋な冗談を交わす事もあったそうな。
惜しくもそのレストランバーは、2022年9月をもって閉店した。
関連タグ
フブキ・ケイスケ…ウルトラマンコスモスに登場した防衛チームの隊員。『気が短く、攻撃的』、『主人公の訴え(こちらは主に怪獣への対処法)を否定して反目したり、衝突する事が少なくないが、一方では良き先輩格として接する』などの共通点を持つ「平成版山中隊員」と言える人物。
アイハラ・リュウ…ウルトラマンメビウスに登場した防衛チーム隊員。『チームの事実上の副隊長格』『気が短い』『主人公を含む他の隊員と反目したり、衝突する事が少なくない』など共通点が多い。