newmutants
にゅーみゅーたんつ
表記ゆれ:new_mutants / ニューミュータンツ / ニュー・ミュータンツ
作中設定としてのチーム名は "New Mutants" 、定冠詞を伴う "The New Mutants" は作品タイトルという扱いになる。
概要
MARVELコミックスの超人チーム「ニュー・ミュータンツ」は、1982年『Marvel Graphic Novel #4』で初登場した。
外宇宙から飛来した寄生生物ブルード(Brood)との戦いでX-MENは壊滅、辛くも生き延びたプロフェッサーXはミュータントの育成に半ば絶望していたが、モイラ・マクタガート(Moira MacTaggert)の説得を受け、彼女が保護してきたラーン・シンクレアとシャン・コイ・マンの指導に着手。
ここにプロフェッサーの旧友ブラックイーグル(Black Eagle)の孫娘であるダニエル・ムーンスターが参加し、ブラックイーグルの仇敵にしてヘルファイヤークラブの元メンバーである改造人間ドナルド・ピアース(Donald Pierce)に挑む。
この戦いの中でピアースに襲われていたロベルト・ダコスタ、ピアースの支配を拒み寝返ったサミュエル・ガスリーを加えた五人が、新世代のミュータントチーム「ニュー・ミュータンツ」として活動を開始した。
創設メンバー
ウルフスベイン(Wolfsbane) / ラーン・シンクレア(Rahne Sinclair)
スコットランド出身、野獣に変身する性質を持つ。
カルマ(Karma) / シャン・コイ・マン(Xi'an Coy Manh)
ベトナム出身、優れたサイキック能力と、自身の精神を他者の肉体に憑依させる能力を持つ。
プシュケ(Psyche) / ダニエル・ムーンスター(Danielle Moonstar)
シャイアン族出身、敵の恐怖を引き起こす幻影を作り出す能力を持つ。
サンスポット(Sunspot) / ロベルト・ダコスタ(Roberto Da Costa)
ブラジル出身、恒星のエネルギーを吸収・放射する能力を持つ。
キャノンボール(Cannonball) / サミュエル・ガスリー(Samuel Zachery Guthrie)
ケンタッキー州出身、高速飛翔の能力を持つ。
X-Force
その後本家X-MENが帰還、ニュー・ミュータンツは将来的にX-MENに参加することを意識した若年のミュータントが訓練生として経験を積むためのチームとして運用されるようになる。
同時に、エマ・フロストがエグゼビア一門に対抗して作り上げた「ヘリオンズ(The Hellions)」という若手ミュータントチームがライバルとして立ちはだかる。
数名の新規参加者を受け入れ、離脱者や卒業者を出し、エグゼビア門下の「Xファクター」や「Xターミネーター」との間に軋轢が生まれたり移籍があったりもしつつ展開し、1991年にケーブルの下でより実戦的なチーム「X-Force」として再編され、ニュー・ミュータンツのコンセプトは1994年結成の「ジェネレーションX」に受け継がれた。
その後いろいろあって、2003年に同名の新チームとしてのニュー・ミュータンツが再編されている。
『The New Mutants』(2020年)
20世紀フォックスの実写映画シリーズ、『X−MENユニバース』の一作。従来のシリーズとは一線を画するホラー路線の作品で、監督はジョシュ・ブーン(Josh Boone)。
度重なる延期の末に2020年公開、日本では劇場公開はされなかった。邦題は『ニュー・ミュータント』。
原作ではピーター・ラスプーチンの妹で、ニュー・ミュータンツには途中参加のイリアナ・ラスプーチン(Illyana N. Rasputina) / マジック(Magik)が、本作では主役級の扱いで登場(演: Anya Taylor-Joy)。
- ミラージュ / ダニー・ムーンスター(演: Blu Hunt)
- ウルフスベーン / レイン・シンクレア(演: Maisie Williams)
- サンスポット / ロベルト・ダ・コスタ(演: Henry Zaga)
- キャノンボール / サム・ガスリー(演: Charlie Heaton)
また本作でチームの管理・指導を行っているセシリア・レイエス博士(Dr. Cecilia Reyes)は、原作では1997年の『ゼロ・トレランス計画』事件で登場したキャラクター。
反ミュータント主義者を装っていたが、実は彼女自身がかつてプロフェッサーに救われ育てられたミュータント。窮地に陥ったX-MENを土壇場で救い、後にX-MENの一員となるのだが、本作ではミュータントとしての能力以外は全く異なるキャラクターになっている(演: Alice Braga)。
本作は三部作の第一作とすることが意識されており、原作におけるニュー・ミュータンツの創設メンバーのうちカルマのみが未登場なこと、舞台となる施設の背後にエセックス社が存在することは続編に対する伏線で、第二作では1990年の『ウォーロック』事件、第三作では1988年の『インフェルノ』事件をフィーチャーすることが予定されていた。
しかし本作が興行的に成功しなかったため、予定されていた続編が作成される可能性は低いらしい。