概要
『S.I.C. HERO SAGA』の一篇。特撮テレビドラマ『仮面ライダーアギト』をベースにした二次創作ジオラマノベルである。
雑誌『月刊ホビージャパン』の2003年10月号から2004年3月号で連載され、単行本『S.I.C.HERO SAGA vol.2』に収録された。なお、本誌掲載時と単行本収録時では内容に差異がある(後述)。
登場人物
ストーリーのオリジナルキャラクターのみ掲載する。詳細は各キャラクターのリンク先参照。
間口正一/アギト
かつては超能力少年として名を馳せたが、イカサマ呼ばわりされるようになり愛犬も事故で失った。そんな中でアギトに覚醒し、その力で欲望のままに悪事を働く。
ドッグオルフェノク(本誌)/ドッグロード(単行本)と行動を共にしていたが、その死による怒りから白く歪んだ新たな姿「ミラージュアギト」に変化する。
ドッグオルフェノク(本誌)/ドッグロード(単行本)
本誌掲載時は先述の間口正一の事故死した愛犬が覚醒したオルフェノクとして、単行本収録時は『アギト』の怪人であるロード怪人の1体として登場する。
本誌では間口正一がアギトに覚醒したのはドッグオルフェノクの能力で使徒再生された(人間としては死亡)ためだとされている。すなわち、間口正一はアギトであると同時にオルフェノクであり、アギトとオルフェノクの使徒再生も関連していることが仄めかされている。
単行本ではオルフェノク関連の設定がすべて変更され、アギトに目覚めうる存在を抹殺しないどころか行動を共にするイレギュラーなロード怪人となっている。
『仮面ライダー555』におけるオルフェノクは人間が進化した姿であるため犬が覚醒することはあり得ず、『仮面ライダーアギト』におけるロード怪人の使命もアギトに目覚めうる存在の抹殺であるため、二次創作ゆえの改変とも言えるが、どちらにしても違和感のある設定になっている。
『アギト』と『555』の関連
多くのスタッフが共通しており、新人類と言える存在がテーマになっていることも共通する2作品とは言え、当然本来は繋がりの無いものである。
しかし『HEAVEN'S DOOR』の発表以降、両作の関連に着目するファンが増えたようである。
公式小説作品として2013年に刊行された『小説 仮面ライダー555』は、2004年に刊行された『仮面ライダー555 正伝 ―異形の花々―』に後日談の『五年後』を追加したものだが、『五年後』に登場する勇介が変身する戦士「光る人」がアギトのことを指しているという考察がなされているのも『HEAVEN'S DOOR』の影響であると考えられる。