CV:諏訪部順一
人物
5話で初登場した「とんとことん」の男性常連客。口数も少なげで、季節にかかわらずいつもトレンチコートを着ている。
嵐子が推しなのか、いつも嵐子からサービスを受けている。嵐子の生誕祭でも唯一のご主人様として来店している。「アキバメイドフェスティバル」でも、「とんとことん」の屋台に来店、接客していた嵐子に声を掛けて豚足二頭分を購入していった。その際のお会計に嵐子に何故かどんぐりを手渡していた。
関連タグ
過去、そして末路
ネタバレ注意。
※10話のネタバレが有ります。
実は、依頼を受けてメイドを殺害し始末する「殺し屋」。
10話冒頭でも、逃亡するメイドを追い、アキバのどこかの路地にて絞殺している。
長くこの仕事を続けている様子で、実は15年前の、「侍女茶館」の銃撃事件にも関わっていた。
15年前、後に「とんとことん」でパンダの着ぐるみを着て御徒町と名乗るメイドの少女が務める店に通い、推しとなって接近。
店の上層部の指示で店長を射殺し終えたメイド少女が逃げた先に待ち構え、そのまま口封じとして絞殺しかける。が、偶然警官が通りかかったためにすんでのところで逃がしてしまう。
そして15年が経過し、嵐子がメイドとして「とんとことん」に勤務した時から店に通い、過去と同様に彼女と親しくなっていく。
そしてある日、嵐子をデートに誘う。上野界隈をともに歩き、過ごす二人。
その際に、「毎日仕事しかしていなかった」「でも、嵐子と出会う事で、心が落ち着くようになった」と、自身の想いを告白。
そして、万世橋のたもとで嵐子に口づけし、「アキバから遠く離れた場所に、一緒に行こう」と、駆け落ちを申し出て、北海道は札幌行きの夜行列車の切符を手渡した。
次の日に、アキバの駅前で待ち合わせる事を約束し、その場は去る。が、彼は知らなかった。
15年前に、自分が同じ方法で近づき、そして始末し損ねたメイド少女が、嵐子に真相を伝え、自分の素性も伝えていた事を。
そして実際、彼も凪から嵐子の始末を依頼されていたのだった。
だが、彼は本気で嵐子に好意を抱いていた。
嵐子との待ち合わせの日。公衆電話で凪に「嵐子を殺すことはできない」「自分で始末をつける」「(豚と心中するつもりかと言われて)その価値は貴女には解らない」と伝えた後、貴金属店に入り「真珠のはまった指輪」を購入している。彼は本気で駆け落ちしようとしており、その際に指輪を嵐子に贈ろうとしていたのだ。
待ち合わせ時間に間に合うよう嵐子の元へと急ぐが、奇しくもこれまで自分がメイドを絞殺してきたのと同じように人気のない路地裏で御徒町に不意討ちを受け後ろから撃たれてしまう。
致命傷を負い、自分が長くないと悟った彼は、タバコを吸いつつ「少し、お喋りしようか」と語り始め、嵐子を始末するよう依頼した人物――さらには15年前の銃撃事件を裏で仕組んだ黒幕は凪であるという事を伝え、そのまま息を引き取るのだった。
余談
貴金属店で真珠を買ったのは豚に真珠、さらには電話で凪から投げかけられた豚に心中と掛けているのかも知れない。また札幌への乗り換えの上野駅は山手線・京浜東北線で秋葉原駅とを結んでいるがその間に御徒町駅があり、さらに言えばその南に末広の名前の元ネタと思われる末広町駅(地下鉄銀座線の駅だが御徒町駅至近の上野広小路駅を経由して上野駅に向かう)がある事を考えると、御徒町に倒される伏線だったとも解釈できる。