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ウルトラマン怪獣聖書の編集履歴

2022-12-12 19:28:43 バージョン

ウルトラマン怪獣聖書

うるとらまんかいじゅうせいしょ

ウルトラマン怪獣聖書とは、没になったウルトラシリーズの劇場映画。

概要

1980年代に製作が予定されていたウルトラシリーズの劇場映画。

佐々木守脚本・実相寺昭雄監督・ATG製作というメンツだった。

『ウルトラマン』放送当時の1966年を舞台に、科特隊などのキャストを総変更して製作する予定だった。

が、ATGや、脚本内で公然と東久邇宮稔彦王や幣原喜重郎の中傷をしていたなどの理由で当然ながら製作されずお蔵入りに。

(佐々木氏は連合赤軍を支持していたこともある筋金入りの左翼なので、こういう描写が入るのは仕方ないのかもしれないが)

そのためかなり政治色、脚本家の思想が反映された作品となっており、もし公開されていたらかなりの異色作になっていたことは想像に難くない。


後に一部のアイディアのみを抽出し、『ウルトラQザ・ムービー星の伝説』となった。


あらすじ

第一次世界大戦、第二次世界大戦、大国による植民地化、ヤルタ協定、ポツダム宣言、靖国神社、学生運動等現実に起こった出来事が反映された1967年の日本。

原子力発電所が噴出した海水に飲み込まれそうになったり、新しく作られる国際空港建設予定地で地盤沈下が発生するという異常現象が多発した。

そして東京タワーが謎の怪獣イスラゴンに襲撃される。科学特捜隊とウルトラマンが出動し、事態は解決される。

これらの事件を起こしていたのは、火の玉のような宇宙人「カナンガ星人」でイスラゴンはカナンガ星人が母星から連れてきた怪獣だった。土偶の姿で活動するカナンガ星人は古事記や日本書紀以前の古代日本の言語を使用し、その内容を理解できるのは古代日本の研究科・美矢子という女性だった。

星人からコンタクトを受けた美矢子は、星人の目的が人類の宇宙開発を辞めさせることにある事を知る。今から2~30年後の未来、人類は急速な宇宙開発を行うようになり、宇宙各地の惑星を植民地化しているというで、それを阻止するために宇宙を代表してやってきたのだった。

その証拠として、イスラゴンの胸にある過去と未来を映す鏡を見せる。そこに映し出されていた未来世界は宇宙植民地化を推進する地球人の姿が映っていた。

カナンガ星人は美矢子およびその体にウルトラマンという宇宙人を宿すハヤタ隊員以外の人類を虐殺するつもりだった。近い将来地球人が侵略者になるという事実はウルトラマンにも衝撃を与えた。星人はいずれ地球人はウルトラマンの故郷である光の国をも蹂躙し、植民地にしてしまうだろうとし、地球人は宇宙の敵だという。星人の言葉に苦悩するウルトラマンはイスラゴンとの戦いで戦意を喪失し、変身解除してしまう。さらにハヤタと行動を共にしていた美矢子もイスラゴンが起こした土砂崩れに巻き込まれ死んでしまった。美矢子を失った怒りからハヤタは戦意を回復させウルトラマンに再変身。イスラゴンを倒すのだった。

戦闘後、ウルトラマンはカナンガ星人と対話する。ウルトラマンはもし地球人類がカナンガ星人の言う通り宇宙の侵略者となった場合は全能力を駆使して地球人を絶滅させることを約束する。

ウルトラマンの強い決意を汲んだカナンガ星人は、ひとまず地球攻撃を中止。人類の監視役をウルトラマンに任せ、宇宙へと帰っていくのだった。

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