CV:津嘉山正種
概要
広島・尾道仁涯町を拠点する世界的規模の造船会社「巌見造船」を一代で築き上げた辣腕。
その経歴から相当な高齢のはずだが、それを感じさせない威厳を放つ老紳士。
巌見造船の実権は息子であり社長の恒雄に委ねているものの、その存在感はいまだ健在で、 国の政治にも影響力を持つといわれる。
裏の顔として陽銘連合会の会長という顔も持っており、会長としては「来栖猛」という渡世名を名乗っている。
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ここから先は龍が如く6のストーリーの根幹に迫るネタバレがありますご注意ください。
実は陽銘連合会は大道寺稔から課せられた『尾道の秘密』を守るために作られた組織であり、その秘密を守るために、自身の腹心である広瀬徹を使って秘密を知る者たちを口封じのため、始末してきた。
物語終盤、尾道の秘密を守り切る任務に失敗した広瀬や桐生達の前に現れ、尾道の秘密の概要や広瀬が原爆による戦災孤児であること、陽明連合会が作られた経緯などを語ったのち、「尾道の秘密を暴くことは万死に値する」と憤り、広瀬に桐生や部下である南雲達の抹殺を命令する。しかし広瀬に「実子のように可愛がっていた南雲達は殺せない、見逃してくれ」と懇願されたことでもう用済みと判断し、広瀬を殺害する。
その後、尾道の秘密を暴かれてしまったことで大道寺から用済みと判断され、彼から殺害の命を受けた恒雄に裏切りに遭い、恒雄の息のかかった小清水に射殺された。その際には全てを諦めたかのように目を瞑っていた。
生前、兵三は恒雄に、裏の顔である陽銘連合会は継がせずに巌見造船の次期社長に指名していたが、これは「息子には日の当たる道を歩かせたい」「尾道の秘密を知れば2度と裏社会から抜け出せない」という親心によるものである。恒雄本人はそんな願いとは裏腹に来栖猛として裏社会で生きていくことを望んでいたため、父親に対する恨みは日に日に大きくなっていった。
また、殺される直前、恒雄が尾道の秘密は私が受け継ぐと豪語していたのに対し、兵三はお前には向いていないと返答した。実際、尾道の騒動が終わった後、2代目来栖猛になるという野望を抱いていた恒雄は警察に逮捕され、部下であり若頭の小清水が陽銘連合会会長を襲名するという結果となった。
つまり兵三が恒雄にヤクザ稼業を継がせたくなかった理由は、親心だけでなく恒雄本人の器量が来栖猛を継ぐに相応しくないことを見抜いていたからなのではないかと考えられる。