ストーリー
炭鉱夫チェルノブは原子力発電所の事故に巻き込まれ、体に浴びた放射能の影響で異常能力が身についてしまった。
そして、その能力を狙うべく魔手を伸ばしてきた謎の組織・デスタリアンとチェルノブの死闘が始まろうとしている。
行け!チェルノブ! 「我が前に敵はなし!!」
概要
「不謹慎ゲーム」
チェルノブの由来は勿論、チェルノブイリ原発のことである。事故の半年前にこのタイトルにしたと後に語られている。
前述のストーリーに、タイトル画面の「ソ連国旗」そして、タイトルの「チェルノブ 戦う人間発電所」と、
当初からチェルノブイリ原発事故を連想させる不謹慎ゲームと多方面から非難された。
しかし、当のデータイーストは…
『チェルノブは先に開発した「カルノフ」の従兄弟という設定であり、原発事故とは全く関係ない』
と、釈明している。どう考えても苦しい言い逃れだったようだが。
なお、「スラブ神話にカルノフとチェルノブという兄弟神がいるらしい」という説が少し前まであり、
Wikipediaのチェルノブの項目にもその旨が一時期書かれたりしたが、
この説はとあるスラブ神話研究サイトがこの二柱神の解説で「兄弟?」と曖昧ながら明記した所から広がったらしい。
よって現在はこの説は信憑性を失ったと言える。
(スラブ神話はキリスト教や共産党の影響でほぼ断片的にしか情報が現在残っていない)
しかし、「チェルノブイリ」という地名がその「チェルノブ」という神由来であることは明確であり、
その神からとられたというのなら不謹慎さは和らぐのではないだろうか。
・・・と一部のデコファンやらが擁護してみたりしていた時からしばらくして、
「当時企画段階までタイトルが決まらず、たまたま最近聞いたチェルノブイリ原発の名前の響きをスタッフが気に入り、
そのままタイトルとした、その後本当にチェルノブイリ原発が事故を起こし槍玉に挙がってしまった」
とスタッフが語った。
…どっちにしろ「原発が事故を起こす」「タイトルがチェルノブ」という時点で少なかれ槍玉に挙がっていたのでは。
後に発売されたメガドライブ版は原発を連想させる設定等は一切排除され、
ストーリーも「チェルノブがさらわれた妹を助けるために父親のコンバットスーツで戦う」
という話になっている。
操作説明
ゲームは強制横スクロール型のアクションゲームであり、8方向レバーと攻撃、ジャンプ、振り向きの三つのボタンを使用する。
「強制横スクロール」だけあって、チェルノブはレバーを離しても走り続け、後退することは出来ない。(左にレバーを倒しても立ち止まるだけ)
背後から敵が現れたときは振り向きを使って対処する必要がある。
演出
奇ゲーに定評のあるデータイーストだけあって、いろいろと異彩。
敵キャラや背景は言うまでも無く、アイテムにも「円高コイン」「ドル安コイン」など珍妙極まりない。
また、チェルノブの走り方がやけに気合の入ったスプライトで表現されている。
そしてそのエンディングも独特である。
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そしてローマ字で表示される『OWATTE SHIMATTA』の文字
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エンドロール中も走り続けるチェルノブ。そしてスタッフロールが終わって画面外へ消えていく
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敵の軍用ヘリが追いかけてきて画面外へ
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銃撃音とチェルノブの死亡時のSEが連続で響く。
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画面にでっかく『エンド』
まさかのバッドエンドに多くのプレイヤーが驚愕し愕然としたと思われる。
データイーストでのチェルノブ
以降のデータイースト作品にもチェルノブは出演している。
「トリオザパンチ」:ステージボスとして登場。巨大なハンマーを振り回す
「ドラゴンニンジャ」:途中のステージの壁画に描かれている。
「ファイターズヒストリー 溝口危機一髪!!」:ラスボスとして登場。大阪のたこ焼き屋からタコの看板を盗んで溝口に追いかけられる。
チェルノブのラストで死亡したと思われた彼だったが、実は瀕死の重傷を負いながらも生き延びたという設定になった。