Dimension-3
でぃめんしょんすりー
「 香り、魅了し、縛り付ける... 」
「 ん~、罪なステージだよね~♪ 」
来歴
『アイドルマスターシンデレラガールズ』において、2015年3月20日から始まったイベント・第11回アイドルLIVEロワイヤルの後半第4ラウンド(3月28日)にライバルユニットとして初登場した、一ノ瀬志希と二宮飛鳥のデュオユニットである。カードイラストの組合せは一ノ瀬志希「パフュームトリッパー」と二宮飛鳥「アブソリュート・ゼロ」。
2018年1月31日から行われた「第35回ドリームLIVEフェスティバル 節分SP」で約3年ぶりの再登場を果たした。イベント期間中に飛鳥の誕生日(2月3日)を迎えたため、薔薇の花束を担いだ「ドラマチックシナジー」志希が、「黄昏の詩」飛鳥に向けてキザに一輪を差し出しているかのような心憎い演出も。互いを「プリンス」 「プリンセス」と形容してみせるなどの芝居がかった掛け合いも、距離感の変化を感じさせる。
続いての登場は、2019年6月30日から開催された「第46回ドリームLIVEフェスティバル」の第4ラウンド(7月3日)。今回は「紅匂ふ秋」志希、「暁の邂逅」飛鳥と、オリエンタルな衣装で揃えての出演。ステージでは浮かれて舞って見せたりしながらも、近づいてくる夏の陽気には二人ともあまり乗り気ではない様子。
季節の楽しみ方なんて人それぞれ、輝かしく爽やかな夏を自分たちにまで当てはめてくれるなと少し気怠げに開き直る姿は、カードの絵柄と相俟ってどこか儚げ。飛鳥が「儚さ」という形容に相槌を打つ隣で、志希は儚さの測定方法に興味を示すのだった。
バベル
リズムゲーム『スターライトステージ』では、シンデレラガールズの5周年記念楽曲『EVERMORE』を歌うプロダクション代表メンバーとして共演したり、志希がメインのストーリーコミュの第33話(秘密のトワレ)では2人の会話が見られるものの、裏を返せば『デレステ』における二人の接点はそれくらいのものだった。
2019年7月19日、『スターライトステージ』のイベント予告にて、志希と飛鳥、二人での仕事が告知され、デレステPたちを混乱と狂騒の渦に陥れた。
というのも、飛鳥はダークイルミネイト名義で『双翼の独奏歌』(17年8月)を披露しており、志希もレイジー・レイジー名義で『クレイジークレイジー』(18年8月)を歌っているため、そんな二人が別名義のデュオユニットとして登場するなど、大多数のPにとっては予想の埒外だったのである。
『デレステ』において少人数ユニットを掛け持ちしているアイドルは珍しくないのだが、それぞれがデュオユニットとしてイベントを経験した後に、新たなデュオユニットとしてイベントに登場するケースはこの二人が初。
ちなみに2019年に入ってからは、飛鳥が『未完成の歴史』(3月)と『Max Beat』(5月)、志希が『きゅん・きゅん・まっくす』(4月)に参加しており、『デレステ』のイベントにおける両者の登場頻度の高さを指摘する声も聞かれる。
二人が臨むのは歌劇への出演と、主題歌『 バベル 』の歌唱。予告の時点で志希の失踪癖が顔を出しており、飛鳥の心労が思いやられるが、果たして――。
イベント4日目(25日)の夜、アプリのアップデートに関する不具合が報告され、『デレステ』運営サイドから「イベントへの影響を考慮」するとして『バベル』イベントの一時中断と緊急メンテナンスの実施がアナウンスされた。不眠不休の戦いの中で不意にもたらされた休息は、Pの間で「志希と飛鳥がイベントもろとも『失踪』した」「Dimension-3による現実世界への叛逆か」「バベルの塔の早過ぎる崩壊」等と語られ、しきあす史に残る逸話として記憶されることになりそうである。
なおイベントは翌日15時に再開され、併せてイベント期間の1日延長という措置がとられた。
メンテナンスの影響で延長したイベント期間の終了直後の放送となった『デレラジ☆』(7/29放送回)では、出演した青木志貴(飛鳥役・以下敬称略)・藍原ことみ(志希役)がDimension-3名義で名乗り、後続の神谷早矢佳(光役)と佐倉薫(ちとせ役)を気取った空気に巻き込みつつ、談笑を挟んだ後にリスナーが投稿した " 塔の頂での悪夢寸劇 " へ雪崩れ込むという贅沢な一幕が展開される。
番組前半は『バベル』イベントお疲れ様回と化し、Dimension-3でのイベント開催を知った藍原からの報せを青木が三度見したというエピソードを皮切りに、スペシャルコミュ収録の舞台裏が明かされた。コミュの文字数、台本としての物量にはディレクターも気圧されていたらしく、出演者は揃って収録に臨んだとのこと。
藍原は、いちファンとしての高揚と、劇中での志希の態度との温度差に面食らいながらも「おまえはそうだよな…」と納得し、青木も上述の33話を踏まえた上で『バベル』コミュの殺伐とした雰囲気には戸惑った様子。
続けて藍原は、志希に対して苛立ちを露わにする飛鳥に「キュンとした」感覚を飯田友子(奏役)と熱く共有したことを語り、それを受けた青木は「飛鳥は『変わり者の自分』が好き」と前置きしながら、今回のイベントで「平凡な14歳」としての自分を受け容れる彼女の勇気や精神的成長に感嘆した旨を述べる。
また、他者を飄々と煙に巻く奔放な志希(と、それを受容してくれる仲間たち)の姿を見てきた藍原も、真っ向からぶつかってくる飛鳥との応酬を「新感覚」と表し、それぞれの役柄の新たな面に出会いながらDimension-3の在り方を形作っていった経緯を窺わせた。
余談だが、『デレステ』のコミュで志希や飛鳥と共演する機会の多い奏については『バベル』でも「世話役」と評され、これについては演者側における飯田の立ち位置にも重なる部分が少ながらずあるのだとか。
翌2020年7月には『バベル』1周年を記念する有志のツイートが多数投稿され、時の流れに戦慄したり激戦を懐かしんだり、MVのスクリーンショットを貼ったり楽曲の素晴らしさを語ったりと、思い思いのお祝いでタイムラインを賑わせている。