初代(JW1、JW2[550]、JW3、JW4/JA1[550]、JA2、JA3)
JW1
1974年に生産終了したライフから11年の沈黙を破って登場したトゥデイは、ホンダ 自身がシティで提唱したトールボーイスタイルで室内空間を稼ぐ方向で固まりつつあった軽自動車の常識に真っ向から異議を唱える1315mmの低全高で登場。
それでも室内スペースはM・M(マンマキシマム・メカミニマム)思想によりホイールベースは2330mmの超ロングホイールベース採用でタイヤを車体の四隅に追いやり、当時の軽自動車としてはその見た目からは想像もつかないような室内空間の広さを実現している。
そのパッケージングにほれ込んだ、たまたま日本に来てたルノーの開発陣営がそのまま3台ほどフランスに持ち帰って「良かったからパクッた」とトゥインゴを作ったのは有名である。
エクステリアとしてはバンパーまで食い込む丸目2灯のヘッドライトはJW1トゥデイのみの特徴であり、今でも「この顔が好きだ!」とどこぞのオークションでは高値で取引されることも多いが、最近ではあろう事か動く個体から顔面スワップするバ○も居るので、是非動かなくなった車から部品もいでやってください。
一方メカニズムは先進的なそのデザインとは裏腹に旧来のアクティ用EH型2気筒OHCエンジンを90度寝せて搭載したが、これはGL1000の片バンクを使用されたためだといわれる。
最高 出 力:31ps/5500rpm
最大トルク:4.4kg-m/4000rpm
アクティ用のそれを若干チューンして搭載したとしてもさすがにエンジン自体のかったるさは隠せず、しかしそれでもホンダのエンジンらしく天井知らずに回ってゆき、550kgしかない軽量な車体と相成って峠道の下りなどではそこそこ面白い車である。
ミッションは基本的に4MTとホンダマチックといわれるセミオートマ。変速ショックのないオートマとのことであるが、走り出しからずっと変速なしの固定状態で走るだけなのだからショックもクソもないだろう(笑)
因みに、通常の走行レンジはDではなく「☆」。メーター内の標示にも☆が映る。
Q:「☆」とは何ですか?
A:「スター」です(`・ω・´)キリッ
スターだからとマリ○カートのように無敵状態にはなりません。
追記すると決して某アニメーションのようにはじめからビート用のMTRECエンジンが載ってるわけではないので動力性能としては現行のNAの軽自動車以下であると考えてください。期待して買うと確実に損をした気分になります。
87年に一部改良でリアにシートベルトがついたり、ブレーキにパワーブースターがついてブレーキの操作性がまともになったりちゃんとした車への第一歩を踏み出しました。
グレード構成は上から豪華版のG、通常のm、商業用のFの3グレードのみであったが、後期になりmベースの女性仕様車ポシェット(*また後に再び出る)、グッドデザインの受賞でGベースのグッドデザイン(*5MT)、運転席側にもスピーカーがついた同じくGベースのGサウンド(*5MT)等の限定車も出てくるようになる。
無限からエアロやマフラー、サスペンションなどのパーツが出たのもトゥデイはこのJW1が最初で最後である。
JW2・JA1
88年に実質フルモデルチェンジといえるようなビッグマイナーが行われ、それまでの特徴であった丸目のヘッドランプが他のホンダのモデルと合わせる為に横長の左右異型へと変更。ならびに動力的に不満のあったアクティ用の2気筒から新開発の3気筒OHCエンジンへと発展を遂げる。
このマイナーチェンジでのもう一つのトピックは本格乗用モデルが追加されたことである。
グレード構成はバングレードはJW1の頃と変わらないG、m、Fがメインとなるが、PGM-Fi制御のスポーツグレードRi-z、Riが新たに追加。一方新規追加の乗用グレードはXTi、XGの2グレード。当時はまだ税制上軽貨物車両の方が優遇されていたのでメーカーの方もそこまで本腰を入れていなかったようだ。
新開発のエンジンはバングレードはG、m、Fがキャブレター、Ri-z、Riがインジェクションとなり前者が36ps/6500rpm、後者が44ps/8000rpmである。乗用ググレードはXTiがインジェクション、XGがPGMキャブといわれる電子制御キャブレターである。こちらは前者が42ps/8000rpm、後者はバンのキャブレターエンジンと同スペックである。乗用グレードの方が出力が落ちてるのは触媒の関係である。
インテリアはJW1であまりにも少なかった収納スペースを改善するために2段レイアウトのダッシュボードやコインケースなどが設けられたがそれでも慢性的な収納スペース不足の解決には至っていない。
インパネ周りも一新され、スポーツグレードの新設によりメーターもインジェクション、乗用モデルはタコメーター付きのものとなる。
ミッションもタコメーター採用モデルは5MTとなり、そうでない一眼メーターのキャブレターモデルは4速となる。オートマの方はついに3速フルオートマに進化しました。
マイナーチェンジ当初はそんなに力を入れていなかった乗用モデルでしたが状況が一変、税制のメリットがなくなるとなり乗用キャブレターグレードにXEとXLを追加。装備に差をつけてグレードの上下をつけて出しただけの模様。
限定車としては黄緑やピンクなどの変な色を設定したカラフルポシェットや、規格変更直前で装備てんこ盛りのお買い得限定車の乗用キャブレター車ベースのスペシャルエディションぐらいの模様。
JW3・JA2・JW4・JA3
そして規格は660ccへと格上げ。
エンジンも排気量拡大に伴いバンが42ps、インジェクションが52psと軽く10馬力の性能アップを実現。ボディは全幅据え置きで全長が100mm延長され、Fオーバーハング&バンパーの拡大で対応。
グレード構成も一部見直され、軽自動車の主役が乗用モデルへと移行したのを契機にそれまでバングレードの中堅を担ってきたmが消滅し、それまで度々限定車として出てきたポシェットがカタログモデルとして浮上グレード名の最後に「l(エル)」の有無でバンか乗用かを見分けた模様。よってバンモデルは上からRi-z、G、ポシェットl、Fという構成に。乗用グレードはXEが廃止され、上からXTi、XG、XL、ポシェット、のラインナップに。インテリアやメカニズム的に目新しい物はないものの、新たに4WDモデルが追加されているのが660となってからの特徴である。4WDのみシャフトの逃げでセンタートンネルが二駆モデルの物より大型化されている専用品で、サスペンションも四輪独立懸架となっている。おかげでトランクルームにはストラットハウスの出現でフラットに縦横に広いというトゥデイにのメリットが犠牲になっている感もあるが、むしろ出っ張りをあの程度で抑えてることの方がすごいと思う。四駆モデルにもバンと乗用モデルそれぞれがラインナップされており、乗用モデルにはインジェクションエンジンの設定まである。バンモデルはQF、シーズンlの2グレード、乗用モデルはシーズンとQXiの2グレードである。四駆インジェクションモデルのQXiですらリアにはスタビライザーはない。というか、むしろ付けらるようなスペースすら見当たらない。
限定車や特別仕様車であるが、660規格に移行してS社から背の高い軽自動車が出てきたおかげで商品競争力が低下し、限定車や特別仕様車を乱発していた節があるため全て書ききれないので割愛させていただきます。
モデル末期に差し掛かると更にグレードの縮小化が行われ、バングレードはP、F、QPの3グレード、乗用はXTi、XL、ポシェットリミテッド、ポシェット、QXi、シーズンの6グレードで、そこから更に搾り出しの限定車だったので出がらし状態。
初代と一括りされるペンタルーフモデルは乗用のみココで一区切り。
2代目(JA4/JA5)
1985年から基本デザインを変更することなく続いてきたトゥデイもついに1993年に本格フルモデルチェンジ。
初代からのダブルリンクワイパーや、ドでかいフロントウィンドウ、ボンネットからルーフまで伸びるワンモーションフォルムなどを継承し、顔つきは丸目へと逆戻り。フルモデルチェンジに際して2ドアのデビューから4ヶ月遅れではあるもののついにアソシエのサブネームとともに4ドアモデルが追加、そしてエンジンが全グレードインジェクション化。それでも足回りなど基本構造となる部分は初代の物を流用してコストダウンを図っている模様。
インテリアの方はすばらしくプラスチッキーで、同年代のホンダ車同様すごく安っぽい感じの仕上がりになっており、この頃ぐらいから安っぽいホンダの内装の悪しき伝統が始まったと思われる。
メカニズムはスタンダードモデルは全グレードPGM-Fⅰとなり、出力も若干アップの48ps。スポーツモデルにいたってはビート用MTRECエンジンを58psへデチューンして搭載。
で、このモデル、発売当初から結構な問題点が。2ドアモデルのサイドまで回りこんだリアウィンドウを考えると一発で理解できると思うのですが、ハッチゲート持ってないんですよね(笑)
初代ミニと同じく独立したトランクルームを持つセミ3ボックスともいえるようなスタイル。しかも狭い!!
グレード構成は2ドアが上からXi、ポシェット、Mi、4ドアがXi、Gi、Miとなり、四駆はどちらもQiとなる。ちなみにMiだが、1年程度で名称がJiに2/4ドア共変更されている。
しかし、さすがに当時RVブームとはいえツートンカラーの限定車やら出しては見たものの、基本的な使い勝手の改善にまで至ってないことに対する市場の不満が大きかったようで96年にビッグマイナーチェンジで後期型へ。ちゃんとしたハッチゲートを持つまともな方向になり、エクステリアもFバンパーに小変更が加えられてこざっぱりした印象の意匠へ変更。だが若干手遅れだった感は否めない。
グレード系譜も3ドアが○s、5ドアが○fと分かりやすくなった。初代からあったポシェットもここでその名前が途絶えてしまう。ホンダのことだからそのうちスクーターかなんかの名前で使われてそうだが。
2代目となり、バンモデルがなくなり他社へ流れるユーザーが出るのを防ぐためにバンモデルのみ初代のJW3、JW4を継続販売。未だに初代を街で見かけるというのはこうした理由からである。
完全商用向けのPRO(F、QP)、街中で未だにじいさんばあさんが乗ってたりする日常ユース向けのハミング(X、QX)の2種である。
しかし、販売面ではハミングがある意味本来のトゥデイのキーコンセプトに立ち返ったためか、デビューと同時にこけた主力の2代目JA4をも凌ぐ売り上げをみせ、結局98年ごろまで販売されていたらしい。
販売面ではこけた前期型の2/4ドアモデルではあるが、ハッチゲートを持たない分ボディ剛性はトゥデイの中では高く、耐久レースなどではベース車両として格好の素材としてもてはやされており、全体的なレースでの人気状況を見ているとやはりサーキットでも初代モデルの方が軽くて低いためか未だに人気があったりし、完成度の高いレース車両はポルシェを散々煽り倒して抜いていったりロータスエキシージをコーナーのアウトから抜いていったりするような兵がおりひそかに人気は出ているようである。しかし、どう考えてもシビックを買った方が普通に速かったり、キャブエンジンのノーマルでの絶望感が半端ではないので普通に乗らないことの方をお勧めします。
おまけに最近ではメーカーが全く部品を作らないという環境もあり、うかつに手を出すと金だけが飛んでいき、遊ぶまで手が回らなくなる可能性が非常に高いです。
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TODAY:2002年に発売された原動機付き自転車
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