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ベルカ式国防術の編集履歴

2023-06-26 05:53:40 バージョン

ベルカ式国防術

べるかしきこくぼうじゅつ

自国領内で防衛の為に核を投下する術。

概要

PS2ゲーム「エースコンバット5」、「エースコンバットZERO」に登場するベルカ公国が本土侵攻を許した際、自国領に七発の戦略核兵器を投下する暴挙を行ったことが元ネタ。よほど印象深かった為か「ベルカ式国防術」の名がネット界隈で定着した。


ベルカ戦争・バルトライヒの決戦

仮想敵国オーシア連邦と軍拡競争を繰り広げていたベルカ連邦だが、領土拡大による軍事費増大に耐えきれず、東部の二共和国が独立、オーシアに対しても領土割譲する結果となった。しかし、諸問題発覚による対オーシア感情の悪化と東部独立への不満から、極右政党が第一党となりオーシアや東部諸国へ宣戦を布告した。しかし、徐々に戦況は悪化、ついに連合軍の本土侵攻が現実化する。


本土侵攻を許し、バルトライヒ山脈を盾に防衛を続けるベルカ軍は、連合軍の攻勢の構えに対し核攻撃を画策、東部諸国への核攻撃だと思われていた爆撃機群は連合軍により撃墜されたものの、別部隊がバルトライヒ山脈周辺で七発を起爆し、周辺の街諸共12,000を超える人命が失われた。


結果的にベルカ公国は戦争に敗北。連邦は解体され領土の過半を失い、技術や人材の流出、戦争末期にはクーデターが起こるなど悲惨な事態に陥るものの、反対に国際社会は軍縮路線・国際協調へ歩んでいく。(なお、流出した人員により再び戦火が煽られるという皮肉な事態が引き起こされている)


補足

勘違いしてはいけないが、ベルカ国内での核使用は過激派集団「灰色の男たち」による独断であり、決してベルカ国民の総意ではない。ベルカ軍内部での反発も大きく、核投下の命令を拒否して戦闘機を使用して逃走を図ったり、核使用を阻止すべく戦闘機で出撃し、爆撃機を追った者すらいた。

要するに、多くのベルカ人は当時『自国内での核使用を望んでいたわけではなかった』のである。この件における責任は「灰色の男たち」にあり、「ベルカ人全体」を責めるのは不適当であると言える。


この一件に加えて、その後の「灰色の男たち」の暗躍や、亡命したベルカ人が兵器開発に携わっていた事実からベルカ人全体が差別されるようになってしまっている。

しかし、そもそも「灰色の男たち」はただのテロリスト集団であり、ベルカ人過激派で構成されているとはいえ、ベルカ公国による支援なども受けていないはずであり、大半のベルカ人は無関係である。

また、亡命したベルカ人の技術が兵器開発に使われていた点についても、ベルカ人を差別していい理由には到底なり得ない。

ついでに言えば、ベルカ人技術者は隕石迎撃砲「ストーンヘンジ」の開発にも参加しており、世界を救う計画の一翼を担っている。ベルカ人の技術は争いにばかり利用されたわけではない。(最終的にはストーンヘンジも兵器転用されてしまったが、これは別にベルカ人のせいではない。)


リアルで考えられていたベルカ式国防術

冷戦時代、ソ連による欧州侵攻に対し欧州諸国へ投下される計画があった。使用されるのはアメリカ軍の核兵器だが、ニュークリア・シェアリングにより西ドイツ空軍が運用しており、西ドイツ自身が承知の上での運用とはいえ文字通り一旦荒廃した自国に自らの手で核投下する事を半ば強要する悪魔の所業である。

ただし仮にアメリカが核を使用した場合はアメリカによる核攻撃により次の世界大戦の勃発となりかねない事、戦後に西ドイツ国民の恨みがアメリカへと向く事が想定される為に罪を共有するという面もあり、否定できない部分もある。

また、スイスにおいても自国防衛のために自国領土内での核兵器使用も検討されており、88年の配備計画廃棄まで自国開発及び他国製の導入が検討されていた。

現在でもアメリカによるニュークリア・シェアリングは継続しており、ベルギー、ドイツ、イタリア、オランダはその対象国。(イスラエルは不明で、あえてどちらとも取れる立場をとっている)


デビルマン

永井豪による漫画版のほうの「デビルマン」終盤で、デーモン族の大侵攻に遭った当時のソ連が、自国領内に核兵器を使用する場面がある。


余談

リリカルなのはシリーズには「ベルカ(Belka)」というドイツモチーフの異世界、及び「ベルカ式」と呼称される魔法体系が登場する。

なおエースコンバット5は2004年、エースコンバット・ゼロは2006年の発売。リリカルなのはシリーズにおいて「ベルカ式」の語が登場したのは2005年のA's、本格的に登場したのは2007年のStrikerS。つまり「ベルカ」という名前自体はエースコンバットが初出であるが、「ベルカ式」という言い回しはリリカルなのはが元ネタと推測される。

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