概要
120cm対地対空両用磁気火薬複合加速方式半自動固定砲とは、『エースコンバット04』に登場する架空兵器「ストーンヘンジ」の正式名称。
通称は、この砲が8基円く並んだ様子をイギリスの遺跡『ストーンヘンジ』になぞらえたものか。
炸薬式・電磁投射式を複合させたハイブリッド式地対空レールガンを、8基円周上に並べたもの。
使用される弾体は内部から破砕するAPE弾(Armor Piercing Explosive Ammunition、徹甲榴弾)、命中率重視の榴弾、そして広範囲の破片を処理する特殊砲弾の三種。
エルジア共和国の隣国、大陸中央の中立国サンサバルシオンの砂漠地帯に建造された。
元々は小惑星ユリシーズの破片をさらに砕いて地上への被害を抑えるためのものであるが、隕石落下の終息と共にエルジア共和国軍に占拠され、迎撃兵器として運用された。
8基ある砲台のうち1基は迎撃中に小惑星片の墜落を受けて機能停止、修復が進められているが機能回復には至っておらず、最終的には放棄されている。
空中で炸裂する特殊砲弾は弾着の威力もさることながら飛翔する弾体が生む強烈な衝撃波は、高度2,000ft以上(約600m)の航空戦力を全て撃退するほどの絶大な威力を示した(巡航速度が900km/h前後の戦闘機にとって2000ftは地面スレスレも同然である。実際劇中では、「地面には潜れないぞ!」と味方が叫ぶシーンがある)。
専用の発電用原子炉と敷地面積の2割を占める大量のコンデンサ、スーパーコンピュータ8,192台(砲1基当たり1,024台)を備えており、独立したシステムとなっている。
エルジア軍による占拠後はジャミングシステムが追加され、陣地内での誘導兵器の使用が不可能となった。
破壊する際の位置と距離によっては降下もしくは上昇してきた砲身により叩き落されることもある。
バラウール程ではないが気をつけたいところ。
劇中では建築費用は各国の担分だけでなく一般市民からの募金でも集められ、受領証明と共に「ペーパークラフト・ストーンヘンジ」が送られた。(AC04Web Usea Newsで確認できたが、現在は閉鎖によりpdf版のみとなる)
ペーパークラフトは『エースコンバット アサルト・ホライゾン』(ララビットマーケット限定版)の特典として付属したが、残念ながら受領証明書は付属しなかった。
なお、ベルカ戦争後にベルカからエルジアに移住した元ベルカ空軍パイロットであるダビド・ハートマン博士(TACネーム:Ibis)が開発・運用に関わっている。
『04』で亡命し、メビウス1により護衛された旅客機に登場していた亡命技術者に含まれているかは不明。
ストーンヘンジ 再び
メビウス1らの活躍により破壊されたストーンヘンジであるが、『エースコンバット7』のGamescom 2018のトレーラーにて砲撃シーンの映像が公開され、再び戦争にて使用される事が明らかとなった。
劇中では修復中であったためにISAFによる破壊を免れていた第4番砲がオーシア軍により極秘裏に修復が進められており、ストライダー隊・サイクロプス隊の護衛のなか、アーセナルバードへの対抗手段として用いられた。
現地はエルジア軍の勢力圏内である上アーセナルバードの防衛網にもモロ被りする為、攻撃を受ける前に迅速に修復・復旧させなければならず、そのためオーシア軍のみならず民間人まで起用し、さらにはかつてストーンヘンジの建造、運用に携わった技術者達も投じて突貫工事で行われた結果、どうにか基盤システムの再起動にまで漕ぎ着けることができた。しかし部品交換及び補強により修復を進められていたものの発電用原子炉は冷却水が干上がっていたため代用電源として大量の電源車を繋げて確保、照準システムはまともに使用できずに外部設備に依存するという動くのが奇跡という状態であった。加えて冷却システム及び砲弾の装填機能の復旧は行われておらず、二発目は保証できないという一度のみの切り札となった。
エルジア軍の攻撃を受ける中で発射準備が進められていたが、エルジア軍の工作により観測部隊が失われ測量による照準が不可能となり、ストーンヘンジ空爆の為の接近しつつあったアーセナルバードに対して緊急用に用意されていた目視による直接照準による攻撃が行われた。(この直接照準、オーシア軍が用意したものではなく設計段階で用意されていたもの。通信内容から射表までもが備え付けられていたことが分かっている。隕石迎撃という大役を担う以上、スーパーコンピュータが使用不能になった事態も考慮して当時考えられる全ての照準システムを搭載したのだろう。)
なお、このミッション、「ストーンヘンジ防衛」のBGMは『04』のストーンヘンジ攻略戦のもののアレンジ、ミッション順も『04』の「ストーンヘンジ攻撃」と同じミッション12、という、なかなか憎い演出が取られている。考えようによっては黄色中隊1日体験コースが堪能できるミッション。ぜひとも黄色中隊スキンで出撃してみよう。
オーシア軍により修復されているというのは物語序盤で示唆されており、ミッション07では偵察部隊の帰還ルートがストーンヘンジからとなっており、同ミッションでスペア6ことフルバンドがオーシア軍が遺跡を調べているという情報を明かしている。当たり前だが、この情報が漏れればエルジアにストーンヘンジを先に押さえられてしまうため、フルバンドが処分されたのは仕方が無かった。オーシア内部に裏切り者がいないとも限らなかったため、むしろ妥当な判断と言える。
インフィニティ
『エースコンバット インフィニティ』にも同じ施設が登場する。
1994年、木星軌道上の小惑星1986VG1ユリシーズに未知の小惑星ポリュペーモスが衝突することで生じた破片が小惑星群となり、地球と衝突軌道にあることが判明した。
地球に1万個の隕石が降り注ぐため、小惑星と隕石を迎撃・破壊する最後の手段として、中国(タイプゼロ)、アメリカ(タイプ1)、オーストラリア、トルコ(タイプ3)、ナミビア、アルゼンチン(タイプ5)の6箇所に建設された。
迎撃は無事に遂行できたため、「世界秩序の崩壊という最小限度の被害」で済んでいる。
キャンペーンではトルコのタイプ3がテログループに奪われており、国連軍への攻撃に使用されている(周囲の地形及び施設の構造は『04』のものとほぼ同じ)。
タイプ3は8基ある砲台のうち1基は『04』同様に小惑星片の墜落を受けて機能停止している。
今作では砲弾が燃料気化弾頭であると明言されている。効果範囲も「高度2,000ft以上のすべて」から大きく縮小しているものの、低空飛行する航空機や地上部隊にまで攻撃を加えられるようになっている。
04同様にジャミング施設の追加が行なわれている。
オンラインでは非常招集ミッション「STONEHENGE RETURN」として登場。
キャンペーンミッション04で破壊したストーンヘンジを再稼動させたものとなっており、今回は全ての砲が稼動状態にある。
STONEHENGE RETURN Ⅰ、STONEHENGE RETURN II(レッドリング)、STONEHENGE RETURN III(ゴールドリング)、STONEHENGE RETURN IV(ブラックリング)の4種類があり、敵増援等が異なる。
また、通常ミッションでも緊急ミッション時に敵の支援砲撃としてストーンヘンジからの対空攻撃が行われ、レーダー画面で予告される炸裂範囲以外にも飛翔する弾体にも当たり判定があるために注意が必要。
ユージア連邦の領土内には中国のタイプゼロもあるが、使用されることなく本ゲームのサービスは終了となった。
関連動画
公式コメンタリー
関連タグ
- 1994XF04:この小惑星がロシュ限界を突破して散らばった破片を粉砕するためにストーンヘンジが作られた。
- アーセナルバード:隕石落下による動力源の損傷によって『04』では破壊を免れた第4号砲が、『7』でこの巨鳥「リバティ」にぶっ放す。超兵器同士の対決!!!
- 岡部いさく:関連動画のコメンタリーに出演。
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