概要
フライトシューティングゲーム『エースコンバット5』に登場するユークトバニア連邦共和国の巨大原子力潜水空母。ネームシップの「シンファクシ(Scinfaxi)」、2番艦「リムファクシ(Hrímfaxi)」の2隻が存在する。艦名の由来は北欧神話に登場する馬・スキンファクシとフリームファクシの2匹から。
艦型・兵装
両舷にバルジを持つ扁平な船型を持ち、滑らかに甲板と一体化されたセイルの後端には(1番艦と2番艦で型式こそ違えど)艦載機の運用設備が備わっており、シンファクシではVTOL機などの有人艦載機を運用、リムファクシでは水中発射可能なUCAVの射出が可能となっていた。
艦上には格納式のAAGUNやSAMが装備されていることが確認できる他、艦内のVLSには用途・射程別に種類が異なる数百発単位の各種ミサイルが搭載されているらしい。
実際のところ航空機運用能力はおまけでしかなく、真の脅威はVLSから発射される長距離戦略弾道弾『散弾ミサイル』である。
散弾ミサイル
ICBMを原型とした潜水艦発射型ミサイル。
飛翔後に子弾を拡散して広範囲を吹き飛ばす効果を持った新型弾頭を搭載しており、低空で炸裂させると範囲内の地上・水上目標に加えて高度5000ft(1500m)以下の航空機をも巻き込んで一切を消し飛ばすという恐るべき破壊力を有している。
これによりオーシア海軍第3艦隊は2隻の原子力空母を含む多数の艦艇を喪失しており、その破壊力は「鉄の雨」と呼ばれて恐れられた。
同型艦
シンファクシ
シンファクシ級のネームシップ。
艦尾に備えられた艦載機の発進口と飛行甲板から、AV-8BやF-35Cを発進させて運用できる。
F-35CはVTOL機ではないものの、何らかの手段で発進口から高速射出しているか、あるいはSTOVL機であるF-35Bの実装を予定していた可能性もある。
環太平洋戦争劈頭では、セント・ヒューレット港での空襲を躱した空母ケストレルがオーシア海軍第3艦隊との合流を目指している段階で動き出し、艦載機による奇襲攻撃を仕掛けた。
これら攻撃隊は主人公ブレイズ率いるウォードッグ隊の活躍によって阻止されたが、シンファクシは続いて散弾ミサイルを第3艦隊に降り注いで攻撃を再開、ケストレルと同様に第3艦隊に所属している空母のうちヴァルチャーとバザードの2隻を爆沈に追い込んだ。
これに危機感を抱いたオーシア軍は、軌道清掃プラットフォームとして運用されていたアークバードに弾道ミサイル迎撃能力を復活させるため、マスドライバーからレーザー砲ユニットを積んだSSTOを打ち上げることとなり、最終的にアークバードがレーザー砲ユニットを搭載したことでオーシアとユークトバニアの戦略的優位性は拮抗状態を迎えることとなった。
後のユークトバニアによるオーシア本土攻勢では、橋頭堡としてサンド島の占領を目指した揚陸艦隊とともに行動しており、揚陸艦隊を迎撃していたウォードッグ隊に散弾ミサイルを発射した。
戦域を監視していたアークバードは、宇宙からレーザーを発射してミサイルの撃墜に成功するが、シンファクシは散弾ミサイルを連続発射してレーザーの迎撃を押し切るという力技で攻撃を続け、遂にミサイルを戦域に着弾させる。
ウォードッグ隊は先の経験から高高度への避退に成功したが、作戦に参加していた訓練生の多くは追従できずに散弾の餌食となって死に、さらに空対艦攻撃への妨害によってサンド島での水際作戦が激化、占領の危機に瀕する。
ウォードッグ隊が散弾ミサイルの攻撃をかいくぐって揚陸艦隊を攻撃する中、アークバードは対潜哨戒機にシンファクシが潜む位置情報の提供を要求し、今度はミサイルではなく水中のシンファクシを直接攻撃。バラストタンクを破壊されたシンファクシは浮上戦闘を余儀なくされ、その艦体をウォードッグ隊の攻撃の前に曝すことになった。
シンファクシは対空兵器を展開して果敢に戦ってみせたものの、続くレーザー攻撃で艦載機発進口を破壊されて大破し、損傷箇所への攻撃を受けて力尽きた。
リムファクシ
シンファクシ級の2番艦。
改良によって艦載機が無人化されており、潜行中でも艦載機を垂直射出することができた。
行動開始は環太平洋戦争中期で、アークバードが不明勢力による破壊工作でミサイル防衛任務を果たせなくなってから動き出したものと思われる。
行動域はアネア大陸北方のラーズグリーズ海峡近辺で、環太平洋戦争中期にはオーシア軍がユークトバニア本土東部のバストーク半島に構築した海岸橋頭堡を目標に捉え、散弾ミサイルで攻撃している。
この段階でのオーシア軍は準備展開を終えていたために被害は少なく済んだものの、散弾ミサイルの脅威を排除したい司令部はリムファクシへの攻撃を計画。水中聴音で捉えた補給潜水艦の針路から合流時刻を割り出した上で、ウォードッグ隊に補給中のリムファクシへの攻撃を命じる。
低空より接敵したウォードッグ隊の接近を許したリムファクシは、初撃で散弾ミサイルの発射口を損傷、自慢の主兵装である散弾ミサイルの水中発射能力を失う。同時にオーシア陸軍がユークトバニア内陸への進撃を開始したことを受け、リムファクシはやむを得ず浮上した状態で散弾ミサイルを発射、オーシア軍への攻撃により進撃を阻止する決断を取った。
この攻撃で一定の成果を得たリムファクシは攻撃目標を上空のウォードッグ隊へ切り替え、UAVや対空兵器を撃ち上げて応戦。更には艦直上で散弾ミサイルを炸裂させるという自爆まがいの危険な攻撃でウォードッグ隊の迎撃を試みたものの、それらを掻い潜るウォードッグ隊の猛攻の前に撃沈されることとなった。
超シンファクシ級
シンファクシ、リムファクシに続く拡大発展型として計画されていた3番艦。
シンファクシ級を日本で有名な某艦級に例えるなら、その拡大型に相当する。
環太平洋戦争では何らかの理由で投入されることなく終わり、終戦後に締結された軍縮条約によって廃棄されることが決定。解体を担当する企業によって改修が施された後、母国より遠く離れたエルジア王国に売却されることになるが…?
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