概要
艦対空ミサイルとは、艦艇から打ち上げて敵性飛行物体を撃墜するための対空ミサイルである。
英語ではShip to Air Missile、略称SAM。
地対空ミサイル(Surface to Air Missile)の略称もSAMで完全に被っており、実際似たようなものではあるのだが、混同には注意が必要。
概ね用途ごと(誤解覚悟で言えば射程ごと)にさらに細分化され、艦隊全体の防空を担う長射程の艦隊防空ミサイル、艦ごとの防空を担う個艦防空ミサイル、最終防衛を担う短射程の近接防空ミサイルに分けられる。数は少ないが、弾道ミサイル迎撃用の艦対空ミサイルも存在する。
開発当初は発射機と弾薬庫が別々のミサイルランチャーで用いられることが多かったが、20世紀終わりごろから発射機と弾薬庫を一体化したVLSに搭載して運用されるケースが多い。ただしVLSは即応性が悪いため、RAMを筆頭に即応性が求められる近接防空ミサイルはVLS以外のランチャーが用いられる。