概要
『エースコンバット』(ACE COMBAT)シリーズとは、ナムコ(現・バンダイナムコエンターテインメント)のプロジェクトエイセス(Project ACES)が開発し、同社より発売されているフライトシューティングゲームのシリーズの総称。略称は『エーコン』『エスコン』など。
シューティングゲームとフライトシムのちょうど中間あたりに位置するゲームで、プレイヤーは実在・架空の戦闘機や攻撃機などを駆って、シューティングゲーム感覚で空戦をこなしてゆく。
ストーリーが進行するにつれ、主人公(プレイヤー)は次第に敵軍に恐れられるエースとなり、戦争を終結へと導いてゆくこととなる。敵味方入り乱れる無線が生み出す臨場感と、そこから生まれるケレン味に溢れた名言(または迷言)の数々もシリーズの魅力のひとつ。
機体やオブジェクトのリアルな描き込みがなされた非常に美麗なグラフィックを持つ一方、『変態飛行』とも呼ばれるあり得ない挙動が可能であったり、実際の搭載可能数をはるかに超えた撃ち放題同然のミサイルや機銃、燃料度外視のアフターバーナー全開飛行など、リアリティはあえて無視され、お手軽に戦闘機の機動をコントローラーで再現できる作りになっている(なお、抱えている大量のミサイルも足りなくなるほどの大軍勢を相手にする場面も……)。
当初のキャッチコピーは、『超本格的飛行機ごっこ』であった。
『3』以降、シリーズに連なる多くのタイトルで『ストレンジリアル(Strangereal)』と呼ばれる同一の架空世界を舞台としており、地球とよく似た異世界の空を飛ぶという点ではSFにも分類されるかもしれない。
何より超大型レーザー砲、隕石撃破用レールガン、巨大航空要塞、巨大潜水空母、巨大人工衛星などなど、陸・海・空・宇宙を代表する超兵器が毎回のように登場するのも特徴で、それらをことごとく破壊していくのもエースパイロットたるプレイヤーに課せられた試練であり特権でもある(『アサルトホライゾン』では、舞台が現実世界と同様のものになった結果、一部の架空機体を除いて超兵器の類は全てオミットされた)。
また、タイトルごとに特色や力の入れ所も異なり(例としては『04』がフライトアクション、『5』がストーリー、『6』ではグラフィック、『7』では空の描写に力を入れている)、それにより極端に評価が高い、もしくは低い作品が散見される。
余談ながら『5』以降のパッケージアートの機体は一部の国で差し替えが行われている(フランス版はラファール、スペイン版ではタイフーンなど、いわゆる『ご当地戦闘機』)。
第一作及び第二作の『航空戦力を持った傭兵部隊』という設定や、ミッションクリアで得た報酬で機体や装備を購入するシステムなどは漫画『エリア88』の影響を受けているものと思われ、シリーズ定番の難所である『曲がりくねった挟所を航空機でくぐり抜ける』ミッションは同作に登場した『タイトロープ作戦』のオマージュだと思われる。
AdobeFlashサポート終了に伴い見れなくなる作品公式サイトについてはシリーズのYouTubeチャンネル『ACE COMBAT Channel』にて動画形式でアップされている。
ACE COMBAT X SKIES OF DECEPTION
シリーズ
国内販売されているもので『1』~『7』と『ZERO』 『X』 『X2』 『Xi』 『アサルトホライゾン』 『3D』 『3D+』 『インフィニティ』の15作品(海外限定で発売された『Advance』『NORTHERN WINGS』も含めると17作品)があるが、pixivで主に扱われているのは『3』以降の作品。
シリーズ作品一覧
各作品の詳細は個別記事及び以下を参照。
エースコンバット(エースコンバット1)
ACE COMBAT
機種 | PlayStation |
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ジャンル | 3Dドッグファイト |
発売日 | 1995年6月30日(金) |
価格 | 5,800円+税⇒オープン価格(廉価版) |
販売元 | ナムコ |
全機、敵テロリストを撃墜せよ!
統合軍の命を帯びた主人公率いる傭兵部隊フェニックス隊が、某国で発生した軍事クーデターを鎮圧するために出撃する。
元々はゲームセンター用の大型筺体ゲーム『エアーコンバット』の開発スタッフがノウハウを仕様書という形でナムコのコンシューマー開発部に提出し、その後プラスで仕様を追加し、完成したゲームである。
流石に現在の作品と比べるとグラフィックに難があるものの、当時のSTGファンはそのリアルさに狂喜した。一方で、特撮ヒーロー物やロボットアニメを思わせる派手な機体ペイントに対しては物議を醸しだした。
ディスクをCDプレーヤーに突っ込むとゲーム中のBGMが聞ける仕様になっている。
エースコンバット2
ACE COMBAT 2
機種 | PlayStation |
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ジャンル | 3Dドッグファイト |
発売日 | 1997年5月30日(金) |
価格 | 5,800円+税⇒オープン価格(廉価版) |
販売元 | ナムコ |
超本格的ヒコーキごっこが、今、始まる
統合軍統括エリアコードNA-P2700において発生した軍事クーデターを鎮圧すべく、統合軍は再び傭兵部隊スカーフェイス隊の出撃に踏み切った。
統合軍がクーデター軍制圧のために雇った傭兵によって編成された特殊戦術戦闘飛行隊。プレイヤーのコールサインは≪スカーフェイス1≫。
以降のシリーズの舞台となる架空世界は基本的にこの作品のものから拡張され、またシステム面においても後の作品のベースとなった。
内容もさることながら、BGMの人気の根強さと完成度の高さに定評がある。また、グラフィック面でも前作から大きく向上している。
登場機種など、シリーズ中でも『エリア88』の影響が最も色濃く現れている作品。
余談ながら、スカーフェイス隊は新宿上空において未確認生物を撃墜した経歴を持つ。
2022年5月30日、発売25周年を記念しシリーズ公式YouTubeチャンネルにてBGMが聴ける動画がアップされた。
エースコンバット3 エレクトロスフィア
ACE COMBAT 3 electrosphere
機種 | PlayStation |
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ジャンル | ドラマチックフライトシューティング |
発売日 | 1999年5月27日(木) |
価格 | 6,800円+税⇒オープン価格(廉価版) |
販売元 | ナムコ |
地上にはない、ドラマがある
2040年――国家という枠組みが、軍事力を有する多国籍企業の台頭によって意味を成さなくなった世界。
ユージア大陸を舞台に、ゼネラルリソース社とニューコム社、そして平和維持機構UPEOの三つ巴の軍事対立を描いたストーリー。
エースコンバット04 シャッタードスカイ
ACE COMBAT 04 shattered skies
機種 | PlayStation2 |
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ジャンル | フライトシューティング |
発売日 | 2001年9月13日(木) |
価格 | 7,140円→現行廉価版2,800円 |
販売元 | ナムコ |
CERO | 全年齢対象 |
IT'S CHANGING EVERYTHING AGAIN / すべてが変わる、再び
「全ては美しいソラのカケラ」
1999年7月に落下した小惑星の破片によって、混乱の渦に巻き込まれたユージア大陸。4年後の2003年、数々の対立問題を抱えていたエルジア共和国による周辺国への侵攻が始まった。
これに独立国家連合軍ISAFは対抗するが、エルジアの圧倒的な軍事力と、かれらが掌握する隕石破壊用の超大型レールガン「ストーンヘンジ」の力によって大陸全土を奪われ、ISAFは北端の島国・ノースポイントへと追いやられてしまう。
危機的状況の中、ISAF空軍に現れた一人の戦闘機乗り――第118戦術航空隊所属、コールサイン≪メビウス1≫。
彼こそ、後にこの戦争の英雄となるリボン付きの死神であった。
初のPS2作品であり、印象的なサイドストーリーや記憶に残るキャラクターが多く、現在でもシリーズを通して人気の高い作品。
主人公のメビウス1は、後続作品に登場する『悪魔』や『鬼神』の先駆けともいえる『死神』の二つ名を轟かせた、シリーズでも不動のエースパイロット。
作中で最大の敵として登場するエルジア空軍の精鋭航空部隊、第156戦術戦闘航空団 アクィラ――通称:黄色中隊と、隊長機「黄色の13」は共に『04』を象徴する存在である。
有名なオメガ11、そしてジャン・ルイはこのゲームの隠れた主役でもある。
エンディングテーマはステファニー・クックが歌う『Blue Skies』。
欧州版のみサブタイトルが『ディスタントサンダー(DISTANT THUNDER)』に変更された。
また「ストレンジリアル」と呼ばれる世界観の設定がなされたのもこの作品である。
前三作では共有されていなかった「エースコンバットシリーズ独自の世界観(厳密に言えば後続作品全てで時系列を共有しているわけではないが)」の端緒となった作品でもある。
ハードの進化によってグラフィックや機体の挙動が格段に向上した他、音響面でも航空自衛隊百里基地の協力を得て、タキシング時や離陸時の音響収録が行なわれ、より臨場感を高めることに貢献している(以降の作品でも同様)。
シリーズで初めて航空機名使用許諾のライセンスを航空機メーカーから取得した作品であり、これまで『F-22』のようなコードネームのみで呼んでいた機体を『ラプター』と呼称することができるようになった(注:前作に登場した『F-22C ラプターII』はゲームオリジナルの架空機であり、メーカーの許諾は得ていない)。ただし本作時点で契約が成立したのはロッキード・マーティン社のみであり、F-15など他社製のアメリカ機やラファールなどの欧州機は引き続きコードネームのみの表示となった(欧州機はラファールM→R-M01、トーネード IDS→TND-IDSなど、PS時代に命名されたエスコン独自のコードが割り当てられている)。なお、5以降はロッキードに加えボーイング、ノースロップ・グラマン、BAE、ユーロファイター、パナビア、ダッソー、SAABからもライセンスを取得しており、問題は解消された(ロシア機メーカーのライセンスはないが、『フランカー』とか『フィッシュベッド』とかはNATOコードネームだし…メーカーの管轄外?)。
PS2用タイトルの中では唯一、PUD-J5Aというヘッドアクショントラッカー機能のあるPS2専用HMDが使用可能であり、右スティックで操作する視点を自身の首の動きと同期することが可能となる。残念ながらJHMCSに対応していない為、正面以外を飛ぶ敵機のロックオンは出来ない。
2021年9月30日、発売20周年を記念しシリーズ公式YouTubeチャンネルにてBGMが聴ける動画がアップされた。
エースコンバット5 ジ・アンサング・ウォー
ACE COMBAT 5 THE UNSUNG WAR
機種 | PlayStation2/PS4 |
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ジャンル | フライトシューティング |
発売日 | 2004年10月21日(木) |
価格 | 7,140円→現行廉価版2,800円 |
販売元 | ナムコ |
CERO | 全年齢対象 |
奇跡を起こすことが義務付けられた日
Nothing Else Comes Close.
悪魔はその力をもって大地に死を降り注ぎ、やがて死ぬ。
凄惨な『ベルカ戦争』の終結から15年後――2010年9月。突如として、友好国どうしであったはずのオーシア連邦、ユークトバニア連邦共和国の二大国の間に戦端が開かれた。
海を挟んでユークに最も近い、サンド島空軍基地の新米パイロットであるTACネーム≪ブレイズ≫ら、オーシア空軍 第108戦術戦闘飛行隊 サンド島分遣隊・ウォードッグの新兵たちは、後に『ベルカ事変』と呼ばれる戦乱に巻き込まれながらも、徐々にエース部隊として頭角を現していく。
増長する憎しみと平和への祈りに揺れながらも、目覚ましい戦果でオーシア軍の士気の柱となっていくサンド島中隊はいつしかラーズグリーズの悪魔と呼ばれ、ユーク軍の畏怖の対象となる。
しかし戦争の裏側で蠢く不穏な影は、かれらを葬らんとその牙を剥きはじめた。敵の本当の姿を垣間見たウォードッグは様々な謀略に翻弄されながらも、戦場の空を飛び続ける。
「戦闘開始! 我々は孤独ではない」
おそらくシリーズ中で最も壮大なストーリーを持つタイトル。ミスリードを誘うPVも秀逸。
欧州版のサブタイトル『スコードロンリーダー(Squadron Leader)』からも窺えるように、部隊を率いて戦うという点に主眼が置かれており、本作では僚機への指示出し(攻撃・散開・支援要請)が可能となった。
また、ミッションで稼いだクレジットで機体を買い揃え、作戦に応じて部隊編成を変えられるのも特色。機体ごとに特殊兵装は固定されており、機体の熟練度を蓄積することで、異なる特殊兵装をもつ強化機体や派生機体の購入が可能となるシステムは賛否両論であった。
かの有名な『ハミルトンネル』は、この作品の終盤で登場する難所(長時間の対地・対空戦闘の末に衝突の危険だらけのトンネルへ向かわされるため、多くのプレイヤーの心を折った)。
本編のキャンペーンモードの他にも、アーケードモードとして前作『04』のその後を描いた物語がプレイできる。
戦争終結後も続く、ISAFと「自由エルジア」を名乗るエルジア軍残党の戦い。ISAFは自由エルジア鎮圧のため、退役していたメビウス1を呼び戻し、オペレーション・カティーナを実施する。
『2』で登場した架空機体・ADF-01が、今作ではADF-01FALKEN(バンダイのプラモデルのみ「ADF-01F」表記)としてリメイクされ再登場。
後方へのミサイルの発射は出来なくなったものの、長射程の強力なレーザー兵器・TLSを搭載している。
エースコンバット7のPS4版早期予約特典としてPS4移植版(非リマスター)が付属、単体販売は不明。
東京オリンピック(2020年)の開会式にて本作4面のBGM『First Flight』が採用された。
エースコンバット・ゼロ ザ・ベルカン・ウォー
ACE COMBAT ZERO THE BELKAN WAR
機種 | PlayStation2 |
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ジャンル | フライトシューティング |
発売日 | 2006年3月23日(木) |
価格 | 7,140円→現行廉価版2,800円 |
販売元 | ナムコ |
CERO | A(全年齢対象) |
エースによって語られる、エースの生き様
New Blood, New Battles.
「あれは、雪の降る寒い日だった」
1992年、長年に渡る領土拡大政策の影響で経済危機に陥った北オーシア大陸の大国・ベルカ公国で極右政党が政権を獲得。3年後の1995年3月、ベルカはかつての自国領からの独立国で豊富な地下資源が発見された隣国・ウスティオ共和国を始めとした北オーシア大陸の国々に侵攻、ベルカ戦争が勃発した。
強大なベルカの軍事力を前にして瞬く間に多くの領土と戦力を喪失したウスティオ政府軍は、外国人による傭兵部隊を組織し、同じくベルカによる侵攻を受けたオーシア連邦との連合作戦によって反撃を試みる。
ウスティオ空軍 第6航空師団 第66飛行隊・ガルム――『片羽の妖精』とあだ名される凄腕の戦闘機乗り≪ピクシー≫と組んだ傭兵≪サイファー≫。数々の戦況を覆し、ベルカの戦略空域B7R(通称:円卓)で見せた一騎当千の戦いぶりを指して『円卓の鬼神』の異名を頂くようになった彼と、命懸けのドッグファイトを繰り広げるエースパイロットたち。この戦争が終わるとき、かれらの目に映る世界の姿とは――。
「よう相棒、まだ生きてるか?」
本作はベルカ戦争終結から10年後、『円卓の鬼神』に強い興味を抱いた一人のジャーナリストの取材を通して、かつてサイファーと同じ空を飛んだ戦闘機乗りたちの声をまとめながら、『鬼神』とまで呼ばれた主人公の足跡を辿る形で進んでいく。
プレイヤーの戦い方(破壊対象の取捨選択)によってミッション毎に『エーススタイル』(ナイト・ソルジャー・マーセナリーの3種)が変動し、スタイルが変化するとミッション中に聞こえてくる無線の内容や、遭遇する敵のエースも変化する(つまり最低3周しないと全エースに会えない)。
PS2最後の作品であり、前作『5』の物語に大きく絡んだベルカ戦争当時を描いたストーリーで、pixiv内で関連画像が最も多い作品でもある。
ユージア大陸における戦乱・物語のルーツや裏側も映し出しており、現時点では架空世界シリーズの時系列の中で最も古い時代を舞台にした物語。前作に通じる内容であるため、『5』に登場した一部のキャラクターが登場している他、前作のミッションで舞台の一つとなったエリアを飛ぶ機会もある。
円卓、エクスキャリバー、ベディビア、ルーカン、アヴァロン、モルガン、ペンドラゴン等、「アーサー王伝説」を名詞だけでなく物語のモチーフの一つにしている。並み居る敵軍エースが作品の顔になっているという点もユニーク。
ネタ的な面では、中盤で離脱するピクシーに代わってガルム隊の二番機となる≪PJ≫の死亡フラグの乱発っぷり(と見事なまでの回収力)が有名。
グラフィックをはじめとする各要素がどれも高水準で纏められている一方、『04』 『5』と比べてゲーム部分そのものは幾分大味になったきらいがある。 一方でOPをはじめとして、モキュメンタリー(架空ドキュメンタリー)調に進むムービーの演出に対する評価は高く、MAD素材の定番としても名高い。
特に最終ミッションで流れる、本作の代名詞たるフラメンコ調のBGM『ZERO』は、ゲーム音楽史上に残る傑作曲と評される。
≪ Fire away, coward! C'moooon! ≫
エースコンバットX スカイズ・オブ・デセプション
ACE COMBAT X SKIES OF DECEPTION
機種 | PlayStationPortable |
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ジャンル | フライトシューティング |
発売日 | 2006年10月26日(木) |
価格 | 5,040円→現行廉価版2,800円 |
販売元 | バンダイナムコゲームス |
CERO | A(全年齢対象) |
開戦!超高密度エースバトル
The Dawn of a New Cronicle.
南オーシア大陸の南端にあるオーレリア連邦共和国は、国土の多くは寒冷地だったものの、豊かな地下資源と優れた技術力を背景に平穏な歴史を歩んでいた。
しかし2020年10月、長年に渡る内戦により疲弊したオーレリアの隣国・レサス民主共和国が、『不当な搾取を続けたオーレリアへの報復』という大義名分の下にオーレリアへ電撃的に侵攻。僅か10日間のうちに首都を含む国土の95%を制圧され、風前の灯火となったオーレリアを救うべく、オーレリア最後の基地よりグリフィス隊が出撃するのであった。
一方、新聞記者のアルベール・ジュネット(『5』で登場)はレサス軍占領下のオーレリア首都を訪れ、オーレリア・レサス間の戦争を取材していた。先の見えた戦争の行方や南国故の暑さに辟易しながら取材を続けるジュネットだったが、その途中でふと抱いた疑問をきっかけに、戦争の裏に隠された真実へと迫ることになる。
これまでのシリーズで表舞台に上がることのなかった南半球の国々が舞台。
シリーズ国内初※の携帯機作品であり、架空機のみに限られるがチューニングを施すことにより様々な能力を与えることができるという特徴がある。
ミッション数・機体数も据え置き機の作品に引けをとらず、初心者にも勧められる良作。
※北米市場ではゲームボーイアドバンス用に『エースコンバットアドバンス』が発売されているが、日本では未発売。
また、PSPの通信機能を用いて最大4人まで同時に対人戦を行うことができる点も注目された。
後に前日譚にあたるストーリーが展開される『エースコンバットXi スカイズ・オブ・インカージョン』がiOS専用で発売された。
こちらではオーレリア空軍の技術評価試験飛行部隊に属する≪ファルコ1≫が主人公となる。『X』本編で登場するファルコ1と同一人物かは不明。
ちなみに、PSP向けのシリーズ作品『X』および『X2』の開発はプロジェクトエイセスではなく、アクセスゲームズへの外注である。
エースコンバット6 解放への戦火
ACE COMBAT 6 Fires of Liberation
機種 | Xbox360/XboxOne/XboxSeriesX/S |
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ジャンル | フライトシューティング |
発売日 | 2007年11月1日(木) |
価格 | 7,800円 |
販売元 | バンダイナムコゲームス |
CERO | A(全年齢対象) |
群れなす翼の大戦場ドラマ
The Next Generation of Aces
1999年の小惑星ユリシーズ落下から16年の月日が流れた2015年。
アネア大陸では隕石の被害による経済破綻で内戦状態に陥っていたエストバキア連邦が、軍事政権によって再統一され、被害の少なさから復興を遂げ繁栄を謳歌していた隣国・エメリア共和国と共に、平和への道を歩み始めたかに見えた。
しかし同年8月30日、突如としてエストバキアはエメリアに対して侵攻を開始。首都に飛来する敵機の迎撃任務を受け、エメリア空軍部隊が緊急出撃する中、TACネーム≪タリズマン≫が所属する第8航空団第28飛行隊・ガルーダにも首都防空任務が発令される。
後に『エメリア・エストバキア戦争』と呼ばれる戦いの始まりであった。
ハードはXbox360。『04』 『5』 『ZERO』 『X』と同一の世界観を引き継ぎつつ、『5』作中にてラーズグリーズ海峡のみが登場したアネア大陸に存在する、エメリアとエストバキアという新たな二国にスポットを当てている。
高性能な新ハードを利用した非常に美麗なグラフィックと、大量のオブジェクトの表示、機体・ステージの配信やオンラインによる多人数対戦が話題を呼んだ。
その一方で、ミッション数や使用可能機体数がごっそり削られたことによるボリューム不足や、新規に追加されたシステムの関係からか、大味なバランス設定で賛否両論を呼んだ。
ナムコの看板シリーズ『アイドルマスター』のキャラクターのペイントを施した痛機が配信され、そこからアイドルコンバットなるネタも生まれたことで有名。
今作の代表的な架空機CFA-44 Nosferatuは、ADMM(12連装ミサイル)やEML(レールガン)を搭載しており、ADF-01に並ぶトンデモ性能を備えた機体に仕上がっている(そのチートじみた性能ゆえ、オンライン対戦ではADMMが使用不可に)。
ガルーダ隊の前に立ちはだかるエストバキア空軍少佐、イリヤ・パステルナークの乗る同機はADMMとECMを搭載し、さらにUACV(無人機)マーレボルジェを管制する機能も有しているため、1名の乗員で26機の管制が可能というとんでもない強敵。
QAAMはJHMCSに対応しており、正面以外の敵機のロックオンが可能になったが、残念ながら対応したHMDはない。
日本未発売の携帯端末用Javaアプリとして発売された『ACE COMBAT NORTHERN WINGS』では、『6』の舞台となったアネア大陸の西端に位置している永世中立国・ノルデンナヴィク王国を舞台としており、プレイヤーである≪グレンデル1≫を通して『04』 『5』 『6』のユリシーズに関わる物語の裏側が語られている。
現在ソフト本体及びDLCのXbox360マーケットプレイスでの配信は終了(購入済みのものは引き続き再DL可能)しているが、下位互換機能対応版がXbox版エースコンバット7の早期購入特典として付属。同時にオリジナル版も対応となっため、既に持っている場合は引き続きプレイ可能。
エースコンバットX2 ジョイントアサルト
ACE COMBAT X2 JOINT ASSAULT
機種 | PlayStationPortable |
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ジャンル | 共闘フライトアクション |
UMD版発売 | 2010年8月26日(木) |
PSS配信開始 | 同上 |
UMD版価格 | 5,229円→現行廉価版2,800円 |
PSS配信価格 | 5,230円→2,500円 |
販売元 | バンダイナムコゲームス |
CERO | A(全年齢対象) |
東京上空に集合!
Unite as one, fly over reality.
金融危機の傷跡が深く残る世界。
民間軍事会社「マーティネズ・セキュリティー社」所属の戦闘機パイロットである≪アンタレス≫は、同社での初任務となる合同軍事演習に参加していた。そこへ突如として謎の武装集団が出現し、交戦状態となる。
後に武装集団の目的が東京の襲撃だと判明、≪アンタレス≫は東京襲撃阻止作戦に参加する。しかしそれはその武装集団_「ヴァラヒア」による世界規模の戦乱、そして裏に潜む陰謀の始まりでもあった。
東京・ロンドン・サンフランシスコなど現実世界に存在する都市を舞台とした物語が展開されることが特徴。
携帯機としての前作にあたる『X』から更に大人数化した対戦や、協力ミッションなどに期待が集まっていた。
架空機のチート加減によって、往年のシリーズをプレイし実機を愛するユーザーたちが、地味にランバ・ラル気分「お前の実力で勝ったのではない!機体の性能差だと言うことを忘れるな!!」を味わえるゲーム。
逆に架空機をWW2物のレシプロ機(無論ミサイルといった誘導兵器は一切ない)で落とし、ノリス・パッカード気分「怯えろ!竦め!性能を活かせぬまま死んでゆけ!」を味わうこともできる。
ただし、前作で猛威を振るった架空機体・ADFX-01/02は、性能のかぶる機体が登場するためかリストラ、CFA-44は登場せず。
『X』では出来なかった実在機のチューニングが可能になり、複数ある中から2種類のエンブレムを選んで機体に貼り付けることも可能になった。一部のミッションでは非武装のジャンボジェット機を操縦するシーンもある。
当初は2010年7月22日に発売される予定だったのだが、何らかの事情で延期されてしまい、発売日がカプコンの『ぽかぽかアイルー村』と同じ日になってしまった。
そのため、初週の販売本数はアイルー村25.6万に対して本作が5.8万と、大きく水をあけられてしまった。
ファミ通のレビューでプラチナ殿堂入りを果たしたものの、実際にプレイしたエース達の反応を見るに、賛否が激しく分かれてしまった作品でもある(通信プレイを前提としたゲームシステムと、それによって変動するプレイ環境に左右される難易度が主な原因と思われる。他にも予告なしに攻撃してくる鈍器、初見殺しの変態機動をかましてくるラスボスなどいろいろあるが……その辺はワザップ!等のレビューサイトなどを参照)。
エースコンバット アサルト・ホライゾン
ACE COMBAT ASSAULT HORIZON
対応ハードはPS3とXbox360、Windows対応PC。
もがれる翼の断末魔!
Make Metal Bleed
西暦2015年。アフリカの各国は全土で激化する反政府運動により、戦乱の嵐に包まれていた。北大西洋条約機構(NATO)はロシアも加えた連合軍を派遣して各地で反政府軍の掃討作戦を展開するが、どこからか手に入れた最新兵器を手にゲリラ戦を展開する反政府軍の前に、事態は泥沼化の様相を呈し始めていた。
アメリカ空軍の戦闘機パイロットであるウィリアム・ビショップ中佐も連合軍の108タスクフォースに参加して任務をこなしていたが、ある日タスクフォース麾下のヘリ部隊が正体不明の大爆発で壊滅する事件が発生。タスクフォースはその爆発の原因である反政府軍の新型爆弾を追うが、その最中、ビショップの前に反政府軍のエースパイロットである元ロシア空軍大佐、「アクーラ」ことアンドレイ・マルコフが立ちはだかる。
舞台は『X2』同様に現実世界だが、『X2』との繋がりはなく、シリーズでは初めて実在する国家の軍隊であるアメリカ空軍に所属するキャラクターたちの操作が可能となった。
主人公はティンダル空軍基地に所属するパイロット、ウィリアム・ビショップ。こちらもシリーズで初めて主人公の顔と名前が設定された。
ビショップ以外のキャラクターを操作するサブストーリーが存在し、従来の戦闘機だけでなく、爆撃機や攻撃ヘリコプター、他にもガンシップのオペレータや輸送ヘリコプターのドアガンの操作も可能で、これって『COD』?な作風。
機体のカスタマイズは機体色及び兵装発射時のスモーク色の変更だけに留まるが、FPS等でお馴染みのスキル制が採用されており、オンラインだけでなくオフラインでも一部スキルが使用可能となっている。
また、オンライン対戦ではスキルを一つのみチーム(最大4人)で共有する事が可能(共有不可能なスキルもある)で、上手く組み合わせることで大幅に強化をしたり、デメリットを打ち消すこともできる。
シリーズ恒例のチート架空機やトンデモ超兵器は少なくとも本編では登場しないが、『トリニティ』と呼ばれる新型爆弾と、ロシアのP-270モスキート空対艦ミサイルを基にした架空兵器が登場。
後に、過去に登場した架空機や、河森正治がデザインを手がけた新型架空戦闘機についてもDLCにて有料配信された。
操作感やストーリーの作り・進行の仕方・見せ方が大幅に変わっているが、『エースコンバット アサルトホライゾン』とタイトルで強調されるように、本来は『エースコンバット』から派生した別ゲー(そもそも当初はそういう触れ込みで製作が発表されていた)。
兵器やダメージ表現、敵機を撃破した際に敵パイロットが空中へ投げ出されたり、敵兵を機銃で撃った際に血が飛び散る、逆に機銃で撃たれた時に出血を伴う表現まであり、よりリアル志向になったため、CEROのレーティングが『C』(15才以上対象)に区分されている。一方でグラフィックや破壊表現はハードの更新もあって前作から大幅に進化しており、特に破壊表現に関しては後述する『インフィニティ』や『7』にも受け継がれている。
今作では航空自衛隊のみでなくアメリカ空軍への取材も行っている。
Jim DeFelice著の短編小説『The Last Ace (Ace Combat: Assault Horizon)』がAmazon、kindleで配信されている。
本作の主人公の一人であるビショップが、新型機のテストパイロットとして活躍する様子が描かれているが、残念ながら日本語訳版はない。
2021年10月29日、発売10周年を記念しシリーズ公式YouTubeチャンネルにてBGMが聴ける動画がアップされた。
エースコンバット3D クロスランブル
ACE COMBAT 3D CROSS RUMBLE
機種 | ニンテンドー3DS |
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ジャンル | 3Dフライトアクション |
発売日 | 2012年1月12日(木) |
価格 | 5,800円 |
販売元 | バンダイナムコゲームス |
CERO | A(全年齢対象) |
近接乱舞∞ (クロスランブル無限大)
Carving New Trails into the Skies.
ニンテンドー3DSに対応した作品。後に任天堂キャラとのコラボレーション機体の追加やamiiboへの対応がなされた『エースコンバット3D クロスランブル+』が発売された。
詳細はこちらへ。
エースコンバット イカロス・イン・ザ・スカイ
ACE COMBAT IKAROS IN THE SKY
『エースコンバット』シリーズ初のスピンアウト小説。
『アサルトホライゾン』で登場したASF-Xと、自衛隊の技術研究本部 共同試験評価飛行隊に属するナガセ、そして自衛隊が米軍と共に研究・開発しているUACVであるQ-X(クオックス)を軸としている。
『アサルトホライゾン』や『マスターファイル ASF-X 震電Ⅱ』も関係しており、CFA-44がライバル機として扱われている。
マスターファイル ASF-X 震電Ⅱ
他のマスターファイル同様にその作品世界で出版された本という体裁をとっている設定資料集。
ASF-Xや正式採用型であるF-3のみではなくCFA-44も扱っている
アサルトホライゾンと世界観が繋がっており、新ロシア軍残党の侵攻やロシア系テロ組織ブラトノイの暗躍、アフリカで続く混乱も書かれている。
エースコンバット インフィニティ
ACE COMBAT INFINITY
機種 | プレイステーション3 |
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ジャンル | フライトシューティング |
発売日 | 2014年5月20日(2018年3月31日サービス終了) |
価格 | 無料(ダウンロード専用) |
販売元 | バンダイナムコゲームス |
CERO | B(12才以上対象) |
INFINITE FREEDOM, THE SKY IS YOURS / 終わりない自由を 全ての手に空を
対応ハードはPS3のF2P(Free to Play)ゲーム。『X2』や『AH』同様に現実世界を舞台としながら、『04』から『6』までの世界観を近未来世界でリメイクしたような独特の作風。言ってしまえばシリーズの要素を詰め込んだお祭り的ゲーム。
アローズ・セキュリティ社に属する新米傭兵≪リーパー≫として世界各地を転戦する一人プレイ用のキャンペーンモード、オンラインで最大8人で競い合いながら協力する協同戦役の二つのモードがあり、メインは後者のオンライン対戦。
ナガセ・ケイ、ジョン・ハーバード(シリーズ全般)、ストーンヘンジ、スカイ・アイ(『04』)、シンファクシ級潜水空母、SOLG(『5』)、エクスキャリバー、アヴァロンダム(『ZERO』)、空中機動艦隊、CFA-44(『6』)、ASF-X、EW1(『AH』)、UACVクオックス(『イカロス・イン・ザ・スカイ』)など、過去作品に登場した超兵器群や人物が装いも新たに多数登場する。
今作においては『ユージア』は大陸名ではなくユーラシア大陸の多くを占拠する組織名として登場している。
X-49、フェンリア、R-101、GAF-1、ADF-01 Z.O.E.などの前作までに登場した架空機体の一部がハイエンド化して再登場、設定のみであったADA-01は本作オリジナルのADA-01Bとして登場した。
『X2』に引き続きピストンエンジン機がアップデートにより登場。『AH』に引き続き爆撃機の使用もアップデートにより可能となり、クロスレンジアサルトシステムのない今作では自由に爆撃が可能となった。
スカイキッドやゼビウスといったナムコ作品のキャラがエンブレムのみならず劇中のオブジェクトや使用可能機体としても登場している。
エースコンバット7 スカイズ・アンノウン
ACE COMBAT 7 SKIES UNKNOWN
機種 | PS4、PSVR、XBOXONE、PC(STEAM) |
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ジャンル | フライトシューティング |
発売日 | 2019年1月17日(PS4、XBOXONE)、同年2月1日(STEAM)〈当初は2017年発売予定だった〉 |
価格 | ※ |
販売元 | バンダイナムコエンターテインメント |
CERO | A(全年齢対象) |
※国内での販売方法及び価格は以下の通り(税抜き表示)
通常版&ダウンロード通常版
PS4、XBOXONE・7,600円 STEAM®版・オープン価格
デラックスエディション(ダウンロード販売のみ)
PS4、XBOXONE・10,100円 STEAM版・オープン価格
コレクターズエディション(パッケージ販売のみ)
PS4・12,400円
Feel the Rush of Superior Air Power / 願い、救い、痛み、恐怖、空はひとつにつながらない
――Can you hear me ?
シリーズ20周年を記念する久々のナンバリングタイトル。
テーマは『空の革新』と『鏡』、『UAV(無人機)の将来』。
関連タグ
個別
ドラッグオンドラグーン:新宿EDにて、主人公らを撃墜した戦闘機に乗っていたパイロットが「スカーフェイス」と名乗っている。
他作品とのコラボ・クロスオーバータグ
※コラボ相手の作品名の五十音順に表記
コラボタグ名 | コラボ相手作品 |
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アイドルコンバット | アイドルマスターシリーズ |
ホースコンバット | ウマ娘プリティーダービー |
エース艦バット | 艦隊これくしょん |
ウィッチーズコンバット | ストライクウィッチーズ |
Muv-Luv_COMBAT | マブラヴ |
関連人物
片渕須直:『エースコンバット7 スカイズ・アンノウン』の脚本担当。7以外に、ほかのシリーズ作にも関わっている
小林啓樹:元・ナムコ所属の作・編曲家。当シリーズの曲を作りたいと公言しナムコに入社し実際に楽曲制作を担当。『エースコンバット7 スカイズ・アンノウン』ではメインコンポーザーを担当。
空野青空:でんぱ組.Incメンバー。『25周年振り返り特番』でMCを務め、のちに『宣伝大使就任への道』という動画もアップされた。
外部リンク
エースコンバットシリーズ公式サイト『ACES WEB』
エースコンバットシリーズ公式YouTubeチャンネル『ACE COMBAT Channel』
関連動画
初代から7までのナンバリングとZERO&XのFINAL MISSION詰め合わせ
3のみ英語字幕の日本語でUPEO、GENERAL RESOURCE、NEUCOMそれぞれのルートとOUROBOROSルートも二通り(GENERAL RESOURCEとNEUCOM)有り。