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概要

エースコンバットシリーズの多くの作品において共有される架空の世界で、「ストレンジリアル」という言葉は『04』の開発に携わったメンバーが作品のコンセプトとして「The Strande,Real World」という言葉を用いた事が起源とされる。『5』や『ZERO』のティザームービーには「Welcome to The Strange Real World」という文章が差し込まれており、やがて海外ファンを中心に「ストレンジリアル」が作中世界を表す言葉として定着していった。やがて公式もこの用語を用いるようになり、『7』の公開時には公式Twitterが「Welcome back to the Strangereal!」とツイートしており、遂に「ストレンジリアル」がこの世界の正式な名前となった。


この世界を舞台とした作品は概ね『04』『5』『ZERO』『6』『X』『Xi』『3D』『7』の8作品である(広義には『2』『3』や海外限定で発売された『Advance』『NORTHERN WINGS』、それら以前の作品である『1』も含む事がある。この場合は13作品となる)。なお、これらの内『7』の公式サイトにおいてストレンジリアル世界に含まれる事が明確に示されているのは『3』『04』『5』『ZERO』『6』『7』の6作品のみである。


沿革

「ストレンジリアル」という名が付けられる前の作品である『2』『3』では既にユージア大陸と同一の地形の大陸が存在しているが、いずれもストレンジリアルの世界観が設定される以前である為に他作品との繋がりは当然ながら希薄である(『2』では統合軍統括エリアコードNA-P2700、『3』では大陸全体を領有する国家USEAの国名のみで表記された)。ストレンジリアルの世界観が設定されたのは『04』であるが、ユージア大陸の近くには歪んだユーラシア大陸のような地形が存在しており、ユージア大陸外の地形は現在の物とは大きく異なっていた。『5』にて大幅に設定が変更され、ユージア大陸以外にもオーシア大陸やベルーサ大陸などが追加されて現在のストレンジリアル世界が完成した。『5』の前日譚である『ZERO』、南半球が舞台の『X』も『5』時代の地形を引き継いだが、アネア大陸が主戦場となる『6』では同大陸の国家設定と一部地形の手直しが行われた。が、『7』の世界地図は『X』時代に作成された世界地図を踏襲しており、アネア大陸近辺の地形は『5』時代のものに戻っている(国家設定のみ『6』時代のものが引き継がれている)。


またそれまで他シリーズ作品及びストレンジリアル世界との繋がりが希薄だった『3』が『7』制作時にストレンジリアル世界における正史に正式に組み込まれる事が発表された(実際に『7』の作中でも『3』に登場したマップが舞台のミッションがあったり、『3』の登場人物と何らかの繋がりがある人物が登場している)。

一方で『2』『3D』『X』『Xi』『Advance』『NORTHERN WINGS』は明確な年代設定が無く、また他作品との繋がりも薄いという事で『7』の公式年表では省略されたままである(ただし『2』と『3D』についてはとある人物の経歴に「1997年のユージア大陸紛争において駆逐艦ハーンに搭乗し参加」という記述があったり、『X』『Xi』についても『7』の公式サイトのコラムにオーレリアやレサスの国名が載っていた事からも、これらは完全に切り捨てられた訳ではない可能性もある)。


世界観

  • 地形や国家などは現実世界の物とは全く異なっている一方で、地質史・生物史・人類史的には概ね史実をなぞっているようで、犬や猫といった我々がよく見かける動物が生息していたり、6500万年前には隕石による恐竜の大量絶滅が起きている。
    • ただし地形の中にはグリーンランドニュージーランドスヴァールバル諸島などと共通の地形を持った島が存在し、またベルーサ大陸西部にはヨーロッパをモチーフにした地形が見られる。
    • 気候は現実世界とは大きく異なっている(赤道直下にあるオーシア首都オーレッドは温帯に属し、また極北のアネア大陸には砂漠がある)。
  • 作中では「ストレンジリアル」という呼称は用いられず、登場人物は自分達が生活する惑星を「地球」と呼んでいる。
  • 国家は連邦制を採っている国が多く、資源獲得を目的とした他国侵略や政治の国粋主義化などが世界各地でしばしば発生しており、1995年以降はおおよそ5年間隔で国家の正規軍同士の戦争が勃発している。
    • 国際組織などについて言及される事はないが、ISAFやユージア同盟軍、IUNなどといった国家を超えた枠組みの組織は存在するようである。現実世界における国際連合のような全世界規模の組織もあり、加盟国が存在するとされているが、具体的な登場はしていない。
    • 国際協調も一応は行われており、2008年にはアークバードでオーシア、ユークトバニア、ベルーサ、ノルトランド、アネア、FCU、エルジア暫定自治政府によるG7先進国首脳会議が開かれて戦略兵器保有制限等の条約が結ばれたり、ユリシーズ落着後のユージア・エストバキアへの世界的な復興支援が行われている。
    • 史実における第二次世界大戦のような世界規模の戦争は確認されていない。
  • イデオロギーに関しては現実世界と同じ物が存在する(ユークトバニアでは社会主義体制が敷かれている)。
    • 『04』の英語音声に “Get out of our town,you fascist pig!”(直訳するなら「僕達の町から出て行け、ファシストの豚め!」)という台詞があり、ファシズムという思想が存在していた事が仄めかされている。
  • 人種差別や民族差別などについて目立った描写は劇中でなされる事は少ないが、ベルカ人への差別を仄めかす描写が所々にある。
    • タイラー島でベルカ系住民の虐殺が起きたという情報があり、『7』のエイブリルはベルカ人を「混乱の源」「謀略の卸元」と蔑んでいる。
  • 言語については現実世界と同じ物が使われている。オーシアを筆頭に世界各地で英語、ユークトバニアではロシア語、ベルカではドイツ語などが話される。
    • これらの言語名はストレンジリアル世界での言葉に置き換えられ、例えばドイツ語はベルカ語などに置き換えられて呼称される。
    • 訛りの概念もあるようで、『6』ではノルデンナヴィク語を話すエストバキア人に対して「エストバキア訛りのノルデンナヴィク語」と指摘する台詞がある。
    • 東アジア圏の言語や人名が使われる例もあり、『3』の紘瀬玲名、『5』のケイ・ナガセ、『7』のフーシェン(húxiānと表記され、中国語で「狐仙」を意味する。ただしTACネーム)などのように東アジア人を想起させる名前の人物が複数登場する。
      • 『7』におけるエルジアの都市アンカーヘッドには武士日本語のメッセージと共に描かれた看板が存在している(これに関しては制作陣の遊び心と思われる)。なお『ZERO』に登場するF-1は、操縦席のパネルに日本語が使われている。
    • 現実世界でしか有り得ないような単語も存在しており、『7』の英語音声では空中管制官の台詞に「 Italian bistro 」があったりなど、固有名詞が使われる事がある。
  • 神話伝承については現実世界と共通するモチーフを持つ物が多数登場するが、実際とは違う立場で描かれる例がある(北欧神話に登場するヴァルキリーが童話に登場する悪魔として描かれているなど)。
    • 一部の兵器には伝承に基づいた名前が使われる例もある(アーサー王伝説に登場する剣の名前がベルカのレーザー兵器やオーシアのイージス艦、オーレリアで運用された架空機に付けられたり、ギリシャ神話の巨人の名前が巨大航空の名前に使われていたりなど)。
    • 宗教についても明確に示される事はないが、オーレリアでクリスマスが祝われたり、セントアークやサンサルバシオン、サンタエルバのように守護聖人のような名が付いた都市が多数登場したりなど、キリスト教的文化が各地で見受けられる。
  • 科学技術に関しても概ね現実世界に即しており、F-15MiG-29など実在の航空機が登場する(ただし『3』などのように登場機体全てが架空機の場合もある)。
    • YF-23Su-47など不採用に終わった航空機やF-15S/MTDなど非武装の実験機などが戦闘機として運用・量産されていたりなど実際とは違う運用状況の航空機が登場したり、現実世界における2006年の時点では(少なくともアメリカ合衆国では)既に退役している筈のF-14がストレンジリアル世界における2019年でも普通に第一線で運用されていたり、ストレンジリアル世界におけるSu-57が現実世界では開発すらされていなかった年代である1997年のユージア大陸紛争で運用されていたりなど、実在の兵器でも採用・退役の時期にバラつきがある。
  • 配備されている兵器に関してもバラつきがある。例えばMiG-31はロシア製、F-2は日本製の機体だが『7』においては両機ともエルジア軍で運用が確認されていたり、『5』においてユークトバニアとオーシアの空中管制機が同じE-767であることが判明したりなど基本的に架空機以外ではその国独自で運用されている機体という概念がない。
    • 艦艇に関してはある程度線引きされているのか、『5』においてオーシア海軍はアメリカ、日本の艦艇がベース、ユークトバニア海軍では旧ソ連の艦艇がベースとなっている。ただしシリーズによっては若干混合が見られる他、海軍航空機に関しては一致していないことも多い。

地理

ユージア大陸

オーシア大陸とベルーサ大陸に挟まれた形で位置する。南北の資源問題や東西の軍事的対立など長年に渡って深刻かつ複雑な対立を抱えており、小惑星ユリシーズの被害や大国の干渉なども相まって歴史的に紛争が絶えない地域。


シリーズ最初期から設定され、シリーズ中もっとも舞台となっている大陸だが、国の位置や国境線の設定がなかなか確定しなかった。当初『04』では西の大国エルジアの国境線のみ設定されていたが、続く『5』では(当時単一国家とされたアネアと共に)大陸上の国境線が引かれず、領土の広さや国家の数、判明している国の位置などがはっきりしなかった。改めて大陸上の国境線が設定されたのは『3D』で、『7』はこの設定を引き継いでいるものの、依然としてエルジア以外の国名は示されず、名前のみ判明している国家の位置が一部不明瞭である。


エルジア

  • 国号:エルジア王国 → エルジア共和国 (Republic of Erusea) → エルジア暫定自治政府 → エルジア王国 (Kingdom of Erusea)
  • 首都:ファーバンティ (Farbanti)

大陸西部を支配する軍事大国。ユージア大陸最大の国家であるが、ユリシーズによる大きな被害を被り、これが原因で二度に渡って戦争を引き起こした。かつては君主制国家だったが、遅くともユリシーズの厄災以前には共和制国家になっており、第一次大陸戦争勃発時の国号は「エルジア共和国(Republic of Erusea)」(Erusea Republic、Federal Republic of Eruseaとも)であった。敗戦後はISAF(独立国家連合軍)による暫定統治を経て国家として再出発するが、王政復古により「エルジア王国(Kingdom of Erusea)」に国名を改めている。G7(先進7ヶ国)のメンバーであり、暫定自治政府時代もその資格が認められ、2008年のアークバード会談にも出席している。


『04』『7』にて主人公の敵対国家として登場。モデル国家はフランス


  • おもな都市・地域

ファーバンティ (Farbanti)

ユージア大陸最西端に位置するエルジアの首都。小惑星ユリシーズによる被害が大きく、衝突の際に発生した地殻変動で地盤が沈降し、市街地の一部が海に沈んでいる。ユリシーズの厄災から20年近くが経過した『7』の時代では復興祈念公園があり、また近代的な高層ビルが立ち並ぶなどある程度は復興しているが、水没した地域の復興は進んでおらず、朽ちた建物が建ち並ぶ廃墟と化している。大陸戦争、灯台戦争などにおいて度々戦場ともなった。


アンカーヘッド (Anchorhead)

エルジア南東に位置する港湾都市。ユージア大陸紛争ではクーデター軍に占拠されていたが、スカーフェイス隊により解放された。それからおよそ20年後の『7』の時代では『2』『3D』の時よりも開発が進んでおり、またエルジア海軍の一大拠点となっていた。モデルは横浜市とされている。


シラージ (Shilage)

エルジアの自治州の一つ。かつてはシラージ大公国という独立国だったが、革命により王政が倒れて共和国となった直後にエルジアに併合され消滅した。2019年の灯台戦争末期の混乱の最中に独立を目指して蜂起したが、独立を果たしたかどうかは不明。


ボスルージ (Voslage)

同じくエルジアの自治州。かつてはボスルージ共和国という独立国だったが、隣国シラージと共にエルジアに併合されて消滅した。灯台戦争時にシラージと共に蜂起するが、同じくその後は不明。


FCU

  • 国号:中央ユージア連合 (Federation of Central Usea)
  • 首都:不明

大陸東部の連合国家。具体的な範囲は不明だが、大陸北東部のポートエドワーズが領域内にあることは判明している。ユージア大陸ではエルジアに次ぐ軍事力を保持し、エルジアとの力の均衡による「武装平和」と呼ばれる緊張状態下において東側諸国の中核を担ってきた。G7(先進7ヶ国)のメンバーでもある。第一次大陸戦争ではISAF(独立国家連合軍)結成を主導し存在感を示してきたが、戦後は難民問題やエネルギー問題を対処しきれず、諸国からの求心力を失っていった。


サンサルバシオン

  • 国号:サンサルバシオン (San Salvacion)
  • 首都:サンサルバシオン (San Salvacion)

大陸中央部の永世中立国。東西交通の要衝であり、かつてその領有をめぐって幾度も戦争が繰り広げられたことから、戦いに疲れた周辺諸国が抜本的解決策として独立させた経緯を持つ。そのため中立地域としての側面を持ち、ストーンヘンジの建造地にも選定された。第一次大陸戦争ではストーンヘンジ接収を目的にエルジアが侵攻、その領土を完全に占領されるが、ISAFの反攻により独立を回復している。


(なお、『3D』『7』で設定された国境線では都市サンサルバシオンが存在する地域とストーンヘンジが立地する地域とが別々になっており、設定に齟齬が生じている。)


ノースポイント

  • 国号:ノースポイント (North Point)
  • 首都:ノースポイント (North Point)

大陸北東に位置する島国。かつてはユークトバニアを仮想敵国に据えていた軍事国家であり、ICBM発射施設である要塞イントレランスが建造されていた(『2』『3D』)。『04』ではISAFの反攻拠点となった他、『5』『7』では中立国として登場する。

モデル国家は日本とする説がファンの間で見られる。


その他の国家

位置不明につき五十音順に記す


アンバー共和国 (Republic of Amber)

国名から大陸西部のアンバー山脈付近に存在すると考えられる国家。南部をユージラス自治州(こちらも位置不明)と接しており、1990年代にはエルジア・FCU両軍が南部国境付近で緊張状態にあった。


グラトビエ (Gratobie)

大陸南部の小国。


セラタプラ (Selatapura)

ガンター半島に位置する都市国家。元々エルジア領だったが、第一次大陸戦争終結後にエルジアから独立を果たした。軌道エレベーターの建設地でもある。


デラルーシ共和国 (Delarus)

大陸北部の小国。2005年頃、ISAFが何らかの勢力と戦闘状態にあった。


ボルゴデレスト (Bulgurdarest)

大陸東部の小国。親オーシア国であり、1990年代後半にオーシアと締結予定だったスプリング海条約にも好意的だったと思われる。灯台戦争ではエルジアの戦域拡大により国土がエルジア支配地域と接するようになるが、エルジアとの正面対決は望んでおらず、補給に訪れたオーシア軍には基地使用を認める一方でエルジアを刺激しないよう要請していた。


USEA

  • 国号:United States of Euro-Asia
  • 首都:不明

『3』において登場した、2040年時点においてユージア大陸全体を領土とする連邦国家。しかしゼネラルリソース社に司法から警察に至るまで国家としての機能をほぼ全て掌握されている為、国家としての体を成しておらず、単なる地域区分としての役割しか持たない。


(『3』当時はストレンジリアルの概念もなく、国名も現実世界をもじった「United States of Euro-Asia(ヨーロッパ・アジア合衆国)」というものだった。そのため『3』の世界観自体はストレンジリアルに組み込まれたものの、現在の設定においてこの国名も引き継がれるかどうかは不明である)


セントアーク (Saint Ark)

ユージア大陸北東に位置する都市。しかしどの国の都市なのかは不明。ユージア大陸紛争ではクーデター軍の暫定首都とされており、クーデター軍の総司令部が置かれていた。後にユリシーズの落下を受けて甚大な被害を被り、それから時を経た『3』の時代ではゼネラルリソース社によって「ジオフロント」と呼ばれる巨大地下都市が建造されている。



オーシア大陸

ベルーサ大陸とユージア大陸との間に位置する大陸。面積の3分の2ほどをオーシア連邦が領有しており、その周辺に中小規模の国家が存在する。「北オーシア大陸」「南オーシア大陸」とそれぞれ分ける事がある。


オーシア

  • 国号:オーシア連邦 (Osean Federation)
  • 首都:オーレッド (Oured)

オーシア大陸の広い範囲を領有する超大国。G7(先進7ヶ国)のメンバーで世界最大規模の国家だが拡張主義を取っており、周辺国への干渉を行っている。ベルカ戦争以降は融和政策に転じてかつて冷戦状態にあったユークトバニアとの関係改善に努めたものの、環太平洋戦争以降は軌道エレベーター建設やユージア大陸への派遣軍駐留を進めている。

『5』『7』では主人公部隊が所属する国家、『ZERO』では味方の連合軍側として登場する。モデル国家はアメリカ合衆国

オーレッド (Oured)

オーシア首都であり同国最大の都市。環太平洋戦争ではSOLGの落下攻撃地点に指定されたり、灯台戦争ではエルジアの無人機による攻撃を受けたり、アリコーンの核砲弾の標的にされたりと何かとテロ攻撃を受けやすい。


ベルカ

  • 国号:ベルカ連邦 (Belkan Federation) → ベルカ公国 (Principality of Belka)
  • 首都:ディンズマルク (Dinsmark)

オーシア大陸東部の半島の付け根に位置し、オーシア連邦の東に隣接する国家。歴史的に極めて高い先端技術とそれに支えられた強力な軍隊を有しており、その軍事力を背景に領土拡張を推し進めていたものの膨大な軍事費が仇となり財政難に陥っていた。連邦を解体し、領土を手放す事で解決を図ったものの改善には至らず、遂に戦争へと発展した。

『ZERO』にて主人公の敵対国家として登場し、その他のシリーズである『5』『6』『7』などにおいても何らかの形で少なからず関与している。モデル国家はドイツ


ウスティオ

  • 国号:ウスティオ共和国 (Republic of Ustio)
  • 首都:ディレクタス (Directus)

ベルカ公国の南東に位置する旧ベルカ連邦の構成国。連邦法改正により1988年に分離独立した。1991年夏にベルカ東部領を周辺国と共に購入するが、同年冬の「民族に基づく国境引き直し」でウスティオ東部地域をラティオに割譲した。1995年にベルカ戦争が勃発し、同国は国土の95%以上を占領されるという危機的状況に立たされたが、やがて招集した傭兵部隊により解放された。

『ZERO』では主人公部隊の所属国家として登場する。


サピン

  • 国号:サピン王国 (Kingdom of Sapin)
  • 首都:グラン・ルギド (Gran Rugido)

ベルカ公国南部に位置する君主制国家。ベルカ戦争にてベルカ軍の侵攻を受け、連合軍側として参戦する。モデル国家はスペインで、国名のスペルもスペイン(Spain)のアナグラムである。

本ゲームの制作チームであるProject Acesが企画したゲーム『Brave Arms』では2025年に軍事政権が成立し王政が廃止された結果国内は恐慌状態に陥り、圧政を敷く政府軍とそれに反発するレジスタンスとの抗争が続いているという(『Brave Arms』自体は没となった為、これがストレンジリアルの歴史に含まれるかどうかは怪しい)。


オーレリア

  • 国号:オーレリア連邦共和国 (Federal Republic of Aurelia)
  • 首都:グリスウォール (Griswall)

オーシア大陸最南端に位置する連邦国家。南半球に位置している為季節が逆転している。豊富な天然資源と高い技術力を有する。隣国レサスの侵略により国土のほとんどを占領されるが、反攻作戦に成功し無事に国土を回復した。

『X』『Xi』において主人公たちの所属国家として登場する。


レサス

  • 国号:レサス民主共和国 (Democratic Republic of Leasath)
  • 首都:アレンダル (Alendal)

オーレリア北東に隣接する。長年に渡る内戦により国土が疲弊しており、隣国オーレリアにより様々な支援が行われていたが、それを全て軍事力増強に利用していたという裏事情がある。

『X』『Xi』で敵対国家として登場する。


その他の国家

ウェロー民主連邦国 (Democratic Federation of Wellow)

大陸北部に位置する永世中立国。『5』『ZERO』『7』にて登場するが、いずれも国名のみ。


ファト連邦 (FATO states)

ベルカ公国の東に隣り合う連邦国家。ファトー連邦とも。首都はブルニース (Brunies)。1991年にベルカ北東部の領土を格安で購入している。ベルカ戦争ではゲベートを支援するも敗退し、一部侵攻を受けるものの、主戦場とはならなかった。


ゲベート共和国 (Republic of Gebet)

ベルカ公国の東に位置する旧ベルカ連邦の構成国。連邦法改正により1988年に分離独立した。首都はモンス (Mons)。1991年のベルカ国土売却で領土を拡大するが、同年冬の「民族に基づく国境引き直し」により南部地域が分離独立しレクタとなった。ベルカ戦争では各地でベルカ軍に敗退するが、同じ旧構成国でも地下資源の存在が発覚したウスティオと異なり、ゲベート本土の本格侵攻は受けずに済んだ。


レクタ (Recta)

ベルカ公国の東に存在し、「民族に基づく国境引き直し」により1991年にゲベートから分離独立した国。首都はコール (Cor)。ベルカ連邦時代の1970年代より当地では連邦政府と民族解放戦線との衝突があり、「レクタ紛争」と呼ばれる戦争状態に発展した過去を持つ。


ラティオ (Ratio)

ウスティオの東に位置する国家。レシオとも。首都はセントラム (Centrum)。ベルカ連邦からウスティオが独立したのち、1991年の「民族に基づく国境引き直し」によってウスティオから東部領土を併合している。このことから、旧ベルカ連邦時代のウスティオ領東部にはラティオ系の民族が居住していたものと推察される。


ウィエルバキア (Wielvakia)

ゲベートやレクタの東、ラティオの北に位置する国家。


ノルトランド (Nordlands)

ファト、ウィエルバキアの東に位置し、オーシア大陸最東端に位置する国家。スプリング海を隔てた先にはユージア大陸のエルジアがある。G7(先進7ヶ国)の一員である。


Perbla (パーブラ?)

オーシアの南に位置する、Gatewood(ゲートウッド?)を首都とする国家。『5』のミッションブリーフィング画面において見切れる形でアルファベット表記が確認できるのみで、当該シーン以外には登場しない。


ベルーサ大陸

オーシア大陸の西に位置する大陸。


ユークトバニア

  • 国号:ユークトバニア連邦共和国 (Union of Yuktobanian Republics)
  • 首都:シーニグラード (Cinigrad)

オーシアと海を挟んだ形で向かい合う超大国。G7(先進7ヶ国)のメンバーであり、「ユーク (Yuke)」と省略されて呼ばれる事がある。長年に渡りオーシアと冷戦状態が続いていたが、ベルカ戦争を機にオーシアと融和を進め、遂に友好国と呼ばれるまでに関係が改善した。しかし2010年には突如としてオーシアに宣戦布告して環太平洋戦争が始まるが、戦後は元首ニカノール首相により関係は修復された。

『5』では敵対国家として登場する。モデル国家はロシア/ソ連


その他の国家

ベルーサ (Verusa)

ユークトバニアの南方に位置する国家。G7(先進7ヶ国)のメンバー。


カルガ共和国 (Kaluga)

少なくとも国土北部でユークトバニアと国境を接している国。1986年のチュメニ紛争にてユークトバニアと争った。


ヴァルカ王国 (Valka)

ベルーサ大陸のどこかにある王国。ユークトバニア人のドミニク・ズボフが同国空軍に傭兵として参加していた。


ソトア (Sotoa)

ベルーサ大陸のソトア亜大陸に位置する国。現時点では名前のみでの登場。


アネア大陸

ベルーサ大陸の北に位置する極北の大陸。


エメリア

  • 国号:エメリア共和国 (Republic of Emmeria)
  • 首都:グレースメリア (Gracemeria)

アネア大陸最大の国家。小惑星ユリシーズによる被害が少なく、被害と内戦から立ち直ろうとしていた隣国エストバキアと共に平和への道を歩み始めていたが、突如としてエストバキアが侵攻し、国土の大部分を占領されてしまう。

『6』において主人公たちの所属国家として登場する。モデル国家はイタリア


グレースメリア (Gracemeria)

エメリア首都。エストバキア国境に近い為、エメリア・エストバキア戦争時には開戦してすぐに占領された。湾の入り口には「王様橋」と呼ばれる長大な橋があり、またその先には古城が建っている。


エストバキア

  • 国号:エストバキア連邦 (Federal Republic of Estovakia)
  • 首都:不明

アネア大陸東部に位置し、エメリアの東に隣接する。小惑星ユリシーズによる甚大な被害を被り、その影響でほどなくして軍閥同士の内戦が勃発した。最終的に東部軍閥によって内戦は終結したものの、隣国エメリアに突如として侵攻を開始する。ベルカとは友好関係にあり、ベルカ戦争後にベルカからの亡命者を受け入れていたりしている。

『6』では敵対国家として登場する。モデル国家はルーマニアと見られる。


その他の国家

ノルデンナヴィク王国 (Kingdom of Nordennavic)

アネア大陸西部に位置する永世中立国。作中で語られる事はないが、その詳細な設定が公開されている。モデル国家はイギリス


アネア共和国 (Republic of Anea)

『5』時点の設定でアネア大陸に存在していた単一国家。首都はマンテ (Mante)。G7(先進7ヶ国)のメンバーである。ユークトバニアやエルジアとは親密な関係にある国家とされており、公式な軍事同盟こそ無いものの、この三国は武器の輸出入に関して相互援助条約を結んでいる。


『6』製作時にアネア大陸の国家設定が変更され、現行のエメリア・エストバキア・ノルデンナヴィク三国体制となった。ただし三国統一の構想は存在し、2004年頃にはアネア共和国発足に向けた「アネア共和国準備機構」が設立されている(エストバキア情勢悪化を受けて2008年に一時凍結。その後の進展は不明)。


南極大陸

南極に位置する大陸。舞台になったことはなく、国家の存在や地名なども不明。現実世界の南極大陸よりも大きく、ニュージーランドと瓜二つの島も確認できる。英語表記はAntarctiaで、現実の南極大陸 (Antarctica) とは表記が異なる。


用語

ユージア大陸北東部の都市ポートエドワーズに本社を置く多国籍企業。ほぼ全ての産業分野で成功を収め、司法・立法・政治・軍事・警察などあらゆる面で国家を上回る絶対的な権限と経済・資本規模を持つ。それを背景に2040年時点で統一国家「USEA」となったユージア大陸を牛耳っているが、近年新たに成長してきたニューコム社と深刻な対立を抱えている。

『3』にて登場するが、それ以前の時代を扱った『6』『7』などにおいても登場しており、既に2010年代から多国籍企業としての頭角を現していた事が分かる。

  • ニューコム(Neucom inc.)

近年の急成長によりゼネラルリソース社との対立が深刻化しつつある新興企業。ゼネラルリソース社と同じくポートエドワーズに本社を構える。ゼネラルリソース社の保守的な姿勢に不満を抱いた技術者が集団移籍した事で生まれた企業で、比較的先進的で自由な社風から多くの技術者を獲得する事に成功している。特にバイオ・ナノテク分野や優れた宇宙開発力に支えられた情報通信分野の技術力はゼネラルリソース社のそれを大きく上回っており、これらを独占的に利用する事で強大なゼネラルリソース社の資本力・影響力に対抗している。しかしながらニューコム社は先進・科学技術至上主義な一面があり、非人道的な実験や環境への無配慮などを非難される事もある。

旧ベルカ領であるノースオーシア州スーデントール市に本社を置く軍需企業。かつては南ベルカ国営兵器産業廠(South Belka Munitions Factory)というベルカ連邦の国営企業で、旧国営組織時代から極めて高い技術力を有している。ベルカ戦争後はオーシアの企業となり、オーシア軍向けに装備調達・兵器開発を行っていたが、その裏で灰色の男達の事実上の工作機関として暗躍し、ユークトバニアや灰色の男達に対して武器や技術供与を始めとする工作活動を担っていた。

環太平洋戦争後はこれらの事が露見して厳しい追及を受けたものの解体は免れ存続し、灯台戦争時にはオーシア・エルジア両軍に兵器納入や技術協力を行っている。しかし2020年には制裁の対象となり、スーデントールの本社とユージア大陸の現地法人「グランダーSS(Space&Security)」の閉鎖が決定された。

『5』にて登場し、以降のシリーズである『ZERO』『7』などにおいても登場している。

ISAFと省略されて呼称される。サンサルバシオンに侵攻したエルジアに対抗すべく結成された大陸規模の大規模な軍事同盟で、3つのを模したエンブレムをシンボルとしている。前身は大陸諸国間経済同盟(Continental Nations Economic Alliance)で、結成された当初は16ヶ国で構成されていたが、大陸戦争勃発に伴い、エルジアとサンサルバシオンを除くユージア大陸の全国家がこれに加盟・参戦した。2010年頃にオーシア主導のIUN国際停戦監視軍に役割を引き継ぎ、IUNに吸収併合される形で解散した。

『04』にて登場する。

  • ユージア同盟軍(Usean Allied Forces)

1990年代、超大国オーシアとユークトバニアに対抗する為にユージア大陸各国が結成した軍事同盟。しかしスプリング海条約を発端とする諸問題から発生したユージア大陸紛争を機に各国の足並みが乱れ、結果として瓦解する事となった。紛争終結後、ことの発端となったスプリング海条約自体は白紙撤回されたものの、その後の混乱と絶えない紛争から結果的に『7』ではオーシア軍を主力とするIUN国際停戦監視軍が駐留している。それを考えると、ある意味灯台戦争の遠因になったとも言えなくはない。

『3D』にて登場。『2』における統合軍に当たる。

  • ベルカ絶対防衛戦略空域「B7R」(Belkan Priority One Strategic Airspace "B7R")

ベルカ南東部のウスティオとの国境地帯に位置する隆起地形に囲まれた直径400kmほどの円形の砂漠地帯。膨大な地下資源が眠る地域であり、ベルカと周辺諸国はここを巡って幾度となく戦争が行われてきた。ベルカ戦争における激戦地の一つであり、地下資源が発する強力な磁場による通信障害が多発する為に戦闘行為のみならず万一の救助も非常に困難な事からパイロット達にとっては自らの技量を試される極限の戦場とされており、この空域での交戦規定は「生き残れ」とも言われていた。円形の地形である事、そして階級や所属に関係なく技量だけが絶対である事からパイロット達からは畏敬を込めて「円卓(The Round Table)」と呼ばれた。

磁気障害により救出も困難という事から、ベルカ戦争後も撃墜された機体やパイロットの遺体の多くが未回収となっている。

ベルカ戦争の戦後処理会議において戦勝国内で内部対立が起きた事に不満を抱いたベルカ、ウスティオ、オーシア、サピン、ユークトバニアなどによる将兵から構成された多国籍クーデター組織。

ゼロから世界を創り直すという目標を掲げて蜂起し、ベルカの戦略兵器V2を発射するなどして既存の世界体制を打破しようと試みたものの連合軍により阻止され、組織は解体された。

『ZERO』に登場。

  • ベルカ人(Belkans)

ベルカの国民。旧ベルカ連邦が領土を喪失し続けた結果発生したベルカ戦争において敗北し、国家が南北に分断され没落して以降は世界中に散り散りになり、その裏でその高い技術力を駆使した謀略を働いて数十年に渡って数多の戦争を引き起こしてきた。しかしその根底には旧ベルカ連邦が誇っていた大国としての栄光と名誉を取り戻す想いと、かつてベルカ戦争で祖国を侵略した旧連合国への復讐の想いがあった。

一方で幾度となく謀略で戦争を起こしてきた事から彼らに嫌悪感を抱く者も少なくなく、差別や迫害の対象となる事もある(灯台戦争末期には戦闘の混乱に乗じてエルジア軍によるベルカ系住民に対する虐殺が発生している)。

  • 灰色の男たち(Gray Men)

かつてのベルカ戦争における連合国に恨みを抱いた過激派のベルカ人から成るテロ組織。オーシア・ユークトバニア間の対立を内部工作によって煽り、環太平洋戦争の裏側で暗躍するという壮大な計画を企んでいたが、その目的は単純化すると旧連合国への復讐と南北ベルカの統一であった。しかしベルカ人以外にもこの思想に感化される者もいるらしく、『5』のとある人物のように灰色の男たちと内通する者もいる。また独自の機甲部隊や航空部隊を備えており、かなり大きな組織である事が窺える。

『5』に登場。

Project Acesが企画したゲーム『SECOND SEASON 01』(以下『SECOND』)ではオーシアで発生した連続多発テロ事件「4日間の戦慄」に関与したとされている(このテロ事件は作品紹介では「9年前に発生した」とされているものの詳細な年代は明記されていない為『SECOND』の設定年代は不明だが、灰色の男達が活動していた時期から計算すると2019年頃になると推測される。ただし『SECOND』も同じく没となった為、これがストレンジリアルの正史に含まれるかどうかは怪しい)。

ノースオーシア・グランダーI.G.社が進めている無人戦闘機計画により開発された戦闘用AIであり、ADF-01ADF-11Fなどの管制AIとして登場する。

『2』『3D』『7』にて登場する(ただし『2』の頃はまだAIとしての設定はなかった)。

  • コフィンシステム(COFFIN System)

『3』にて登場する航空機の戦闘システムで、名前は「神経接続軍用兵器操縦システム(Connection For Flight Interface System)」の略語である。パイロットは機体と神経を接続した状態で装甲で覆われ完全に外界から遮断されたコックピットに横たわる形で搭乗し、HMDや全周モニターから外部の全視野を得て機体を操縦する形となる。この特徴、そして戦場に赴く危険性から、コックピットまたは機体そのものを棺桶に例えて頭文字を取って「コフィン」と呼ばれるようになった。

なおそれ以前の時代から存在するADF-01などにもこれと類似した機能のシステムが搭載されているが、こちらは密閉型全周モニター式コックピットで、コックピット内部のスクリーンに機体周囲の映像が映し出されるという『3』とは微妙に異なる形である。

通称「 小惑星ユリシーズ 」。1994年にシールズブリッジ大学により発見され、IAUにより地球に衝突する可能性がある事が発表された。ストーンヘンジなどで迎撃が試みられるもその全ては防ぎ切れず、結果として1999年にバラバラに分裂して地球に落下。特にユージア大陸とエストバアで甚大な被害を出し、ユージア大陸やアネア大陸で以後数十年間に渡って続く数多の紛争の原因にもなった。

復興後は破片の衝突でできたクレーターを利用する動きが見られ、実際に砂漠地帯にあるフェイスパーク地方ではタワー集光方式のプラントをクレーターに建造して太陽光発電の実験が行なわれている。

世界中に広く伝わっている童話姫君の青い鳩に登場する漆黒の悪魔。世界各地にその伝承が残っている。「歴史が大きく変わる時に北から現れ、大地に死を降り注いだ後に死ぬ。しばしの眠りの後、英雄として蘇る」という伝承で知られており、環太平洋戦争で暗躍する部隊名やアネア大陸北部の海域の由来ともなった。

現実世界では北欧神話に登場するヴァルキリーの一柱で、その名は「計画を壊す者」を意味する。

  • IUN国際停戦監視軍(International Union Peace Keeping Force)

ユリシーズ落下以前からユージア大陸に展開している国際組織、IUN(International United Nation)の隷下にある軍事組織。略称は「IUN-PKF」または「IUPN」。現実世界でいうところの国連軍、あるいはPKF(国際連合平和維持軍)に相当すると思われる。大陸戦争の停戦協定履行を監視するためにユージア大陸各地に展開しており、戦力はオーシア軍が大半を占めているが、本組織に吸収併合される形で解散したISAFの人員も一部在籍しているトリガーも最初はここに所属していた。エルジアには軌道エレベーター建造と相まって彼らの駐留が「オーシアによる支配」として見られている。

『7』にて登場。


歴史

各作品の舞台となるストレンジリアルの世界は基本的に同一の世界であり、各作品は設定・世界観を共有する形で繋がっている。

なお、ここでは現実世界を取り扱った『X2』『AH』『インフィニティ』、そして明確な繋がりが無い『1』は省略する(※)。

(※)『1』を1991年頃の出来事(もしくは『2』『3D』と同じ出来事)として正史に含めるという解釈がある。


年表

年代出来事作品名
1905年オーシア戦争
1995年ベルカ戦争ZERO
1997年ユージア大陸紛争(※2)『2』『3D
1999年小惑星ユリシーズ落下
2003年大陸戦争(第一次大陸戦争)04
2006年自由エルジア蜂起『5』(アーケードモード)
2007年エストバキア内戦
2010年環太平洋戦争(ベルカ事変)5
2014年自由エルジア再蜂起『7』(VRモード)
2015年エメリア・エストバキア戦争6
2019年灯台戦争(第二次大陸戦争)7
2020年オーレリア・レサス戦争(※2)X』『Xi』
2032年企業と国家の戦争(※2)『Advance』
2040年企業間戦争(※3)3

(※2)『2』『3D』『X』『Xi』『Advance』は明確な年代設定が無く、また他作品との繋がりも不明瞭な為エースコンバットにおける正史に組み込まれていない可能性がある事に注意。

(※3)シミュレーション上の出来事


通史











以下の記述は『7』までのストーリーに関わる重要なネタバレを含んでいます。閲覧の際はご注意ください。到達前であればブラウザバックを推奨します。











ベルカ戦争以前

ベルカ戦争以前の出来事は明確な言及が無い為にほとんどは不明である。

しかし6500万年前には巨大隕石の衝突で恐竜が絶滅したとの言及がある。14世紀頃にはベルカ公国南西部で古城が建造され、15世紀頃にはグレースメリアが繁栄していたとの言及がある。18世紀半ば頃にはオーシアのスタッフォード提督が第三艦隊を創設したとされており、また1905年にはオーシアとベルカとの間でオーシア戦争が勃発したとの記述がある。このオーシア戦争は1910年まで続き、航空攻撃による効果が実証されたと言われている。

それから時が流れ、再びベルカ戦争以前の出来事が言及されるのは1953年のユージア大陸における国営電信電話会社ITTCの設立とエルジアの領土拡張政策によるシラージやボスルージの消滅、そして超巨大国家オーシアとユークトバニアの冷戦からとなる。

1980年代に入るとオーシアとユークトバニアは互いに戦略兵器の開発に着手する。オーシアは衛星軌道上で周回し敵国のミサイル攻撃を感知・移動・攻撃する「大気機動宇宙機」構想を打ち出してアークバードSOLGの建造を始め、対するユークトバニアは1991年にUCAVなどを搭載した「新時代の戦艦」であるアーセナルシップ構想に基づく300mを超える巨大潜水艦の実証建造を成功させている。

両国の溝は深まる一方であった。


ベルカ戦争(『ZERO』)

  • 期間:1995年3月25日 ~ 1995年6月20日
  • 場所:オーシア大陸北東部
  • 交戦勢力
    • 連合国(オーシア連邦、ウスティオ共和国、サピン王国、ユークトバニア連邦共和国)、ゲベート共和国、ファト連邦
    • ベルカ連邦
  • 結果:連合国の勝利、ベルカ連邦の解体

オーシア・ユークトバニア間で睨み合いが続く一方で、ベルカは1973年に軍事的圧力により東方諸国を併合しようとし、国境付近で民族紛争(レクタ紛争)が勃発している。また1981年にはベルカ国内のBMD構想から本土防衛化学レーザー兵器エクスキャリバーの建造が始まった。1994年にはほぼ完成する事となる。

しかしながら膨大な軍事費は財政を圧迫する事となり、ベルカ政府は連邦法を改正して東部諸国を独立させる事で財政難の解決を図った。1988年にはウスティオとゲベートが独立し、1991年にはファトへ北部領土を売却した。

しかし経済危機が収まる事はなく、ベルカは当時対立していたオーシアとの協調路線に移る事で経済の立て直しを図り、両国の間に位置する五大湖周辺を共同で開発する目的で共同出資会社として五大湖資源開発公社が設立された。同社の調査で膨大な量の資源が埋蔵されていると報告され、当時拡張主義を採っていたオーシアはこれに乗じて資源の配当量をベルカ優位にする事を条件に五大湖周辺を含む西部領土を割譲させた。しかし報告された資源埋蔵量は大幅に水増しされた物で、同社がこれを隠蔽していた事が発覚した。ベルカ世論はこれをオーシアの意図的な改竄と捉え、対オーシア感情は急激に悪化し、また領土を手放すベルカ政府への抗議運動も全国的に広まる事となった。

そして1992年には極右政党であるベルカ民主自由党が政権を獲得。1995年3月25日にはウスティオで莫大な量の天然資源が発見され、これを理由にベルカ連邦最高裁判所は連邦法改正は外国の干渉により違憲であり、東部諸国の独立は無効であるとする判決を下した。これを大義名分としてウスティオを含む周辺諸国へ宣戦布告し、電撃的に侵攻を開始した。ここにベルカ戦争が幕を開ける。

宣戦布告を受けた各国は応戦するも、高い技術力や練度に支えられた精強なベルカ軍の前に後退を余儀なくされ、特にウスティオは開戦から一週間も経たずして国土の95%を占領された。しかしウスティオ軍は外国人傭兵部隊を編成する事で戦力を補填し、国土東端のヴァレー空軍基地を拠点として抵抗を続けた。

ベルカ軍は同基地に爆撃機隊を向かわせるが、サイファー及び片羽の妖精から成るガルム隊により爆撃機隊は壊滅し、ベルカ軍の作戦は失敗する事となった。

そして4月1日、オーシア軍を中心とする連合軍による反攻作戦が開始される。ウスティオはガルム隊の活躍もあって首都ディレクタスを解放し、他連合国も徐々に失地を奪回、戦線は開戦前のベルカ国境まで達した。

そして連合軍はベルカが核兵器や大量報復兵器「V2」を保有しているとして、核監察を名目にベルカ領内への侵攻を決定。同時にベルカ側も対抗してBMD兵器エクスキャリバーを稼働するも戦況は覆る事なく破壊され、その間にもベルカ南部では厭戦気分が蔓延した事により各都市が非武装宣言をして無血開城されていく事となる。5月28日にはB7R―――通称「 円卓 」の制空権奪取を目的として大規模な制空戦が展開された。投入戦力の約40%を失うという壊滅的状況に立たされた連合軍の中で目覚ましい戦果を挙げたサイファーは「 円卓の鬼神 」と呼ばれ恐れられるようになる。

そして6月6日には追い詰められたベルカ軍が自国領内のバルトライヒ山脈で7発の核兵器を起爆させるという暴挙に出る。これを受けて連合軍はこれ以上の侵攻を断念したものの、付近の町が蒸発し、1万人を超す犠牲者を出した為にベルカ政府は国民の支持を失い、6月20日にはベルカ暫定政府が降伏文書に調印し、ベルカ戦争は終結した。

戦後連邦は解体され、ベルカは国土のおよそ3分の2をオーシアに割譲する事となり、軍事大国から転落して小国となった。


しかし終戦後は戦勝国内でベルカ国境の策定やベルカ領内の天然資源分配を巡って対立が起こり、これに不満を抱いたベルカ、オーシア、サピンなどの軍人で構成された多国籍クーデター組織「国境無き世界」が既存の世界体制を打破し、国家や国境、国籍、人民、領土といった概念を破壊する事を目的として蜂起。しかしXB-0などを鹵獲してヴァレー空軍基地を襲撃するもサイファーにより撃墜、アヴァロンダムでV2を発射しようとするも連合軍により阻止され、国境無き世界は解体された。

尤も彼らが目指した「世界」は皮肉にもおよそ50年先の未来で実現してしまう事になるが…


ユージア大陸紛争(『2』『3D』)

  • 期間:1997年3月20日 ~ 1997年9月18日
  • 場所:ユージア大陸全域
  • 交戦勢力
    • ユージア同盟軍
    • クーデター軍
  • 結果:ユージア同盟軍の勝利、クーデター鎮圧、スプリング海条約の白紙撤回とユージア同盟軍の瓦解

ベルカ戦争の惨劇の後、オーシアとユークトバニアは戦争での疲弊から互いに融和路線へと歩み出した。しかし融和政策の裏で両国は互いにユージア大陸へ着実に勢力を伸ばしつつあり、この二つの超大国間で揺れていたユージア大陸各国は両国に対抗する為に統一国家建設の構想を掲げ、その第一歩としてユージア同盟軍を結成して関係を強めていった。しかし豊富な天然資源を有する大陸南部の諸国はこれを無視し、独断でオーシアとスプリング海条約を締結しようとする。このスプリング海条約はオーシアに資源採掘権の譲渡とオーシア軍駐留を認める物だったが、資源に乏しく、供給源を南部諸国に依存している北部・西部の軍事国家がこれに反発した。それにもかかわらず不平等とも言える条約の締結は強行され、そして来る条約調印式当日、採掘権消失やオーシア軍駐留を危惧した軍部強硬派が同盟軍から離反し、条約締結を何としてでも阻止すべく大規模軍事クーデターを実行した。ここにユージア大陸紛争が勃発し、大陸全域で激しい戦闘状態へ突入する。

ユージア同盟軍は早期の終結を試みるも、次々と勢力拡大を続けるクーデター軍の前に各地で後退を余儀なくされ、敗北は時間の問題だと考えられていた。

これに対し同盟軍本部は対抗策として戦士の名誉作戦を発動して志願兵を募り、不死鳥を象ったエンブレムのスカーフェイス隊所属のフェニックスがクーデター鎮圧に動き出す。

スカーフェイス隊の活躍により同盟軍は徐々に戦況を巻き返していった。4月7日にアンカーヘッドを解放し、7月18日にシールズブリッジ峡谷でクーデター軍の原子力潜水艦を撃沈。そして9月7日には遂にクーデター軍暫定首都セントアークを陥落させる。一方総司令部を失ったクーデター軍残党は潜水艦によるSLBMを用いてセントアーク市街地を攻撃した(スカーフェイス隊により未然に阻止)。続いて極北の軍事国家ノースポイントに建設された要塞イントレランスを占拠・再稼働し、ユークトバニアへ向けてICBMを発射しようとする。他国を巻き込んで戦争に発展させる事で大陸内紛争から逃れようとしたこのクーデター軍残党の企みはスカーフェイス隊を始めとする同盟軍により阻止され、クーデターは鎮圧された。


クーデター鎮圧後、スプリング海条約は白紙撤回された。しかし軍備を消耗した各国が揃って軍拡の道を歩み出した事により各国の連携が乱れ、ユージア同盟軍は瓦解した。この軍拡競争はやがて激化し、後に武装平和と呼ばれるエルジアと東部諸国の軍事的緊張を作り出した。そしてこの対立が後の大陸戦争の火種ともなった。


小惑星ユリシーズの厄災

  • 期間:1999年7月8日 ~
  • 場所:ユージア大陸全域、アネア大陸東部
  • 結果:ユリシーズの落着、エストバキア内戦勃発

1994年10月にシールズブリッジ大学が小惑星ユリシーズを観測し、12月には国際天文学連合(IAU)が数年以内に地球に接近し、最悪の場合衝突する可能性があると発表した。またコモナ大学はユージア東部時間1999年7月3日午後3時30分にロシュ限界を突破してバラバラになり地球に落下、特にユージア大陸を中心に降り注ぎ、その破壊規模は核爆弾200万個分相当の物で「核の冬」が来るという予想結果となった。

これを受けて隕石迎撃手段としてストーンヘンジがFCU主導で大陸中央部の砂漠地帯にある中立国サンサルバシオンに建設された。なお別の迎撃手段としてレーザーユニット搭載の人工衛星も開発されたが、ユージア大陸紛争においてクーデター軍が軍事転用を図った為に打ち上げ直前で破壊された。

1998年には軌道予測が修正されてユリシーズはアネア大陸にも降り注ぐ事も明らかとなった。衝突まで残り僅か1年で独自に対策を取らなければなくなったアネア大陸諸国は突然の報に衝撃を受け、エメリアは全国各地に避難シェルターを建設、エストバキアは隕石迎撃用レールガンシャンデリアを建設する事で対処しようとした。しかしシャンデリアは技術的困難や軍事転用を恐れたエメリアを中心とする周辺諸国からの非難が相次ぎ計画は頓挫する事となった。迎撃に参加できなかった他の諸国もこのエメリアの方針に倣い、避難シェルターを建設する事で対処した。

そして1999年7月8日、ユリシーズはロシュ限界を突破して1000を超える核と塵に分裂した。ストーンヘンジによる迎撃が行われたもののその全ては防ぎきれず、隕石は地表へ落下し、これによりユージア大陸では2週間で50万人を超える死者が出た。特にエルジアは大きな被害を被り、首都ファーバンティにも隕石が落下。衝突の際に起きた地殻変動で海岸線が後退し、市街地の一部が海に沈むなど甚大な被害を受けた。またストーンヘンジ自身も8基ある砲の内1基が隕石の直撃を受けて故障して機能停止となった。

ユリシーズはアネア大陸東部のエストバキアにまで降り注ぎ、これによりエストバアは被害の影響から軍閥同士の内戦に突入した。一方で隣国エメリアでの被害は軽微であり、首都グレースメリア市民の中にはユリシーズの破片による流星群を世紀の天体ショーとして見る者もいたという。

一方、ユージア大陸やエストバキアを除いた各国での被害は軽微であった。


ユリシーズによる難民はユージア大陸全土で数百万人に上った。当初、難民の受け入れ先として期待されていたのはエルジアであった。しかしエルジア政府は既に20万人を受け入れており、これ以上の難民受け入れはできないと発表。事実上の受け入れ拒否であった。これは大陸各国が難民を押し付けた結果である物だったが、各国はエルジアを非難。一方でエルジア国内の世論もまた、難民を押し付ける各国に対する不満が蔓延していた。エルジア政府は押し寄せる難民に他国へ移動し、また各国にも難民を受け入れるよう求めたものの、これにまともに応じる国は少なかった。


大陸戦争(第一次大陸戦争)(『04』)

  • 期間:2003年夏頃 ~ 2005年9月19日
  • 場所:ユージア大陸全域
  • 交戦勢力
    • ISAF、サンサルバシオン
    • エルジア共和国
  • 結果:ISAFの勝利

2003年夏、エルジアはこの難民問題を解決しようと遂に強硬手段へ出た。ストーンヘンジが建設されていたサンサルバシオンへ電撃的に侵攻し、3日間の地上戦の末同国を制圧。ストーンヘンジはエルジア軍に接収された。

このエルジアの軍事行動を大陸各国は非難し、これに対抗すべくISAF(独立国家連合軍)が結成された。ISAFの構成国は最初は16ヶ国だったが、最終的にエルジアとサンサルバシオンを除くユージア大陸内の全国家が参戦してエルジアとの全面戦争に臨んだ。ここに大陸戦争が幕を開ける。

しかしエルジア軍はストーンヘンジを長射程の対空砲として運用し、この圧倒的な制圧力により制空権を奪われたISAFは次々と敗走を重ねる事となった。一時ISAF空軍は特に優秀なパイロットを選抜したF-15EF-15Cそれぞれ12機と空中管制機から成る部隊を編制してストーンヘンジ破壊作戦を決行するも黄色中隊の迎撃により全滅し、作戦は失敗に終わった。

ISAFは組織的抵抗もままならずに潰走し続け、遂に大陸東海岸へと追い詰められた。そしてISAF司令部は大陸放棄を決定し、ストーンヘンジの射程外であり、かつISAF加盟国の中で唯一独立を保った北東の島国ノースポイントへと撤退した。ノースポイントへと撤退したISAFは空軍を再編成するもののそれは生き残ったパイロットを人数分けしたに過ぎず、実質寄せ集めという有様であり、ノースポイント陥落は時間の問題だと考えられていた。

そしてエルジア軍はトドメとして爆撃機隊をノースポイントへと送り込むが、ISAFの迎撃によりこの作戦は失敗した。これ以降ISAFは反攻へ転じる事となった。

爆撃機隊によるノースポイント空爆が失敗した為、エルジア軍は直接上陸によるノースポイント占領を図って無敵艦隊と呼ばれるエイギル艦隊をコンベース港に集結させていた。しかしISAFはラフシーズ作戦を展開して同港を奇襲し、エイギル艦隊を壊滅させた。なおこの時エイギル艦隊旗艦である戦艦タナガーの艦長を務めていたとある人物は的確な退艦指示により多くの将兵を救った事により「コンベースの英雄」と称された。

エイギル艦隊が壊滅した事を受けて、エルジア軍はノースポイントへの攻撃を無期限延期する事を決定。事実上の作戦失敗であった。ノースポイントへの脅威が去った後、ISAFは2005年1月24日にバンカーショット作戦により遂に反攻作戦を開始した。そして本戦争で伝説的なエースパイロットであるメビウス1の活躍によりISAFは徐々に戦況を覆していった。また脅威であったストーンヘンジを故障した1基を除いて全て撃破し、黄色中隊と対等に渡り合ったメビウス1は「 死神 」またはそのエンブレムから「 リボン付き 」と呼ばれ恐れられた。ストーンヘンジが破壊された事で戦況は逆転し、大陸を取り戻したISAFはエルジア領内へと進撃して9月19日には遂に首都ファーバンティを陥落させる。首都を占領され、またメビウス1により黄色中隊も壊滅した事を受けて同日エルジア政府は降伏を受諾し、およそ2年半に渡る大陸戦争はこれにて終結した。

終結後、降伏を拒否したエルジア軍若手将校の一部が開発中ながら攻撃力を備えていたトゥインクル諸島にあるメガリスを占拠した。メガリスは軌道上にあるユリシーズの破片を目標へ向けて落着させるロケットを発射する巨大な施設で、エルジア軍残党はこれを利用してISAFに「報復」を企てていた。しかしそれはかつて己の故郷をも傷付けたユリシーズの厄災をユージア大陸に再びもたらすという暴挙でもあった。

ISAFはこれを阻止すべく大陸戦争で伝説的な活躍を見せたメビウス1を中心に部隊を再編制、メビウス中隊としてジャッジメントデイ作戦を展開する。エルジア軍残党は黄色中隊の塗装を施した航空部隊などで抵抗するもメビウス中隊の圧倒的な強さの前に壊滅した。ISAFはメガリスを制圧し、大陸戦争、そしてユリシーズの厄災に終止符を打った。


戦争終結後も依然として降伏を受け入れられない旧エルジア軍残党が抵抗を続け、ISAFと衝突を繰り返していた。やがて2006年には旧エルジア空軍将校を中心とする自由エルジアが蜂起した。これに対処すべくISAFはメビウス1を招集してカティーナ作戦を発動し、これを鎮圧した。

2014年には自由エルジアは再び蜂起し、大陸各地で活動を再開する。ISAFはその頃には解散しており、後を継いだIUN国際停戦監視軍が掃討に当たる事となる。IUN国際停戦監視軍はメビウス1、そしてオメガ11を再び招集した。なお、この結果は作中では描かれていない為不明である。


環太平洋戦争(ベルカ事変)(『5』)

  • 期間:2010年9月27日 ~ 2010年12月30日
  • 場所:オーシア西海岸・北東部、ユークトバニア東部、ラーズグリーズ海峡
  • 交戦勢力
    • オーシア連邦
    • ユークトバニア連邦共和国
    • 灰色の男達
  • 結果:オーシア・ユークトバニア間で停戦合意、灰色の男達の壊滅、事実上オーシアの勝利

先のベルカ戦争で国力を消耗し、また凄惨な状況に直面したオーシアとユークトバニアはこの戦争の反省、そしてユリシーズ落着後の復興に専念する為に互いに融和路線へと歩み出した。その結果友好国と呼ばれるまでに両国の関係は劇的に改善し、一時オーシア・ユークトバニアが競って開発していた戦略兵器についても、アークバードは戦略レーザーユニットを取り外して代わりに軌道上に残るユリシーズの残骸を除去できる程度の出力のレーザーユニットに取り替えるなどして平和利用されるようになり、SOLGの建造も放棄された。

しかしユークトバニアは2010年9月頃からオーシア領空を侵犯をするようになり、27日には突如として宣戦布告を行った。ここに環太平洋戦争が開戦し、オーシア・ユークトバニア両国は全面戦争へと突入する。

宣戦布告と同時にユークトバニア軍はオーシアの軍港セントヒューレットを奇襲するが、オーシア軍はウォードッグ隊の活躍によりこれを撃退する。同日夕方には今度はウォードッグ隊の本拠地であるサンド島基地が空襲されるも、迎撃により再び撃退した。

そしてユークトバニア軍が放棄されていた筈の潜水空母シンファクシを実戦投入した事を受け、オーシア軍はそれまで平和利用されていたアークバードに戦略レーザーユニットを再び装備して兵器転用する事を直ちに決定。二国間の平和は完全に崩壊した。ユークトバニア軍はサンド島上陸作戦を展開するもウォードッグ隊により阻止され、またアークバードのレーザー攻撃によりシンファクシも喪失した。

ユークトバニア軍による緒戦の猛攻撃を押しのけたオーシア軍は11月1日には反攻作戦としてユークトバニア本土侵攻作戦を開始する。激戦の末南部海岸の確保に成功し、以後オーシア軍はユークトバニア首都シーニグラードを目指して進撃を始める事となる。11月14日に潜水空母リムファクシの位置を特定したオーシア軍はウォードッグ隊を向かわせ、アネア大陸北部のラーズグリーズ海峡で行われた激戦の末リムファクシを撃沈したウォードッグ隊は「 ラーズグリーズの悪魔 」と呼ばれ恐れられるようになる。

しかしユークトバニアの要塞クルイークを制圧し、シーニグラードへの橋頭堡確保に大きく貢献したウォードッグ隊はオーシア軍によりスパイ容疑をかけられ、練習機での逃亡を図るも撃墜されてメンバーは全員死亡したと記録される。同時にシーニグラード目前の所で戦線が膠着し始め、戦争はやがて泥沼化する。

ウォードッグ隊は奇跡的に空母ケストレルに救助され、そしてこの戦争の裏でかつてのベルカ戦争における連合国に復讐を企み、戦争の拡大と長期化を望んでいた灰色の男達と呼ばれるベルカ人のテロ組織が戦争を起こすよう工作して二国間の対立を煽っていた事実が発覚し、以降ウォードッグ隊は彼らの野望を阻止すべくラーズグリーズ隊へと名を変えて再び飛び立つ事となる。同隊は灰色の男達により幽閉されていたオーシア大統領ハーリングを救出する事に成功し、また同組織に乗っ取られ、ユークトバニアを核攻撃しようとしたアークバードも撃墜、同じく幽閉されていたユークトバニア首相ニカノールも救助され、彼らはやがて戦争の裏側に隠された真実へと近づいていく事となる。ラーズグリーズ隊は灰色の男達により「 ラーズグリーズの悪魔の亡霊 」、味方からは「 ラーズグリーズの英雄 」と呼ばれるようになる。

そしてハーリンングとニカノールによるテレビ演説が行われ、両国に戦う理由がない事、この戦争を仕組んだ者がいる事を訴えて戦争の終結を宣言する。この演説に呼応したオーシア・ユークトバニア両軍の兵士達がラーズグリーズ隊の支援を行うべく、共に旧ベルカ領であったノースオーシア州スーデントール市に位置し、陰で灰色の男達を支援していたノースオーシア・グランダーI.G.社施設を強襲する。多大な犠牲を強いられながらも施設の制圧に成功するが、灰色の男達により極秘に建造が再開されていた攻撃衛星SOLGが軌道を外れオーシア首都オーレッドに落下攻撃を仕掛けている事が確認される。ラーズグリーズ隊はSOLGを直接攻撃により破壊する事に成功し、これにて環太平洋戦争は終結した。


終戦後、オーシア・ユークトバニア両国はハーリンングやニカノールの努力によって以前のような友好国へと関係を修復する事に成功している。

またハーリング大統領は2020年にこの環太平洋戦争に関する機密文書を公開すると発表した。この詳細は『7』の公式サイトにて公開されている。


エメリア・エストバキア戦争(E・E戦争)(『6』)

  • 期間:2015年8月30日 ~ 2016年5月下旬
  • 場所:エメリア全土
  • 交戦勢力
    • エメリア共和国
    • エストバキア連邦
  • 結果:エメリア・エストバキア間で停戦合意、事実上エメリアの勝利

小惑星ユリシーズの破片はアネア大陸東部のエストバキアにも降り注いだ。これにより経済基盤が破壊し尽くされたエストバキア国内では経済恐慌が発生し、また官僚や政治家が次々と国外へ亡命して行った為に政府の影響力が低下し、エストバキアは政府に代わって六つの軍閥によって分割統治される事となった。ユリシーズ落着直後から周辺諸国からの復興支援が行われていたものの軍閥間の抗争や略奪により阻まれ、復興支援は一時凍結された。やがてその内の一つであるリエース派統一戦線(LUF)が旧首都を制圧して「正統な政府」として台頭するようになると復興支援も再開された。しかしLUFはエメリアからの復興支援物資を他の軍閥の弾圧に利用し、特にLUFへの支配に反対していた都市グレジーナにおいてはLUFによる弾圧で20万人が死亡するという大惨事を引き起こした。これを火種として各軍閥が一斉に蜂起し、2007年に全国規模での内戦に突入(エストバキア内戦)。以後2013年に東部軍閥により国土が再統一されるまで続く事となる。

内戦終結後は東部軍閥が政権を獲得し、「将軍達」と呼ばれる軍政政権が発足した。その後は隣国エメリアと共に復興への道を歩み出したかのように見えたが、エストバキア政府は「エメリアの無計画な援助」が内戦勃発の一因であるとしてエメリアを非難した。

そして2015年にはエストバキアは困窮した経済を立て直す為に隣国エメリアへ電撃的に侵攻し、エメリア・エストバキア戦争が勃発した。アイガイオンを旗艦とする空中艦隊の絶大な制圧力によりエストバキア軍は破竹の勢いで勢力を広げ、一方のエメリア軍は開戦早々に首都グレースメリアを占領されて敗走を重ねていく事になり、大陸西端のケセド島にまで撤退を強いられる。しかし撤退した主力軍に合流できずに大陸に取り残された部隊もおり、大陸各地では残存部隊が絶望的な抗戦を続けていた。またエメリア国民の中にも反エストバキア感情が生まれ、占領地では民間人によるパルチザンも組織されてエストバキアに抵抗した。

そしてエストバキア軍は遂にケセド島に上陸しエメリア軍は敗北寸前となったが、エメリア軍基地へ空爆に向かったエストバキア軍の爆撃機隊が撃墜されたのを機にエメリア軍は反攻作戦を展開。タリズマン及びシャムロックによるガルーダ隊を始めとするエメリア軍の活躍により空中艦隊を壊滅させ、徐々に戦況を巻き返していった。ガルーダ隊はエストバキア軍でも危険視され、同隊抹殺の為の特殊作戦まで実行されたものの失敗し、逆に返り討ちに遭う結果となった。

その後もエメリア軍は快進撃を続け、2016年3月31日には遂に首都グレースメリアを解放し、本戦争最大の目的を達成した。

しかし降伏を良しとしないエストバキア軍の一部将校は建設が放棄されていたシャンデリアの稼働に何とかこぎ着け、グレースメリアを砲撃するがガルーダ隊を始めとしたエメリア空軍により阻止・破壊された。

エストバキア国内では「将軍達」に不満を持つ者達によるクーデターが発生して政権が倒れた為継戦困難な状況に陥り、エメリア・エストバキア両軍の大規模な戦闘は終結した。5月下旬には停戦条約が結ばれ、エメリア・エストバキア戦争は終結した。


なおアネア大陸北西に位置する永世中立国ノルデンナヴィクはエメリア・エストバキア戦争においても中立を堅持した。またノルデンナヴィクは自国の中立性を維持する為、過去の大陸戦争や環太平洋戦争、エメリア・エストバキア戦争、そしてユリシーズの厄災の裏側で暗躍しており、それに携わったグレンデル隊の活躍が『NORTHERN WINGS』にて語られている。


灯台戦争(第二次大陸戦争)(『7』)

  • 期間:2019年5月15日 ~ 2019年11月1日
  • 場所:ユージア大陸全域
  • 交戦勢力
    • オーシア連邦、ユージア大陸諸国
    • エルジア王国
  • 結果:オーシア・エルジア間で停戦合意、事実上オーシアの勝利

ユリシーズ、そして大陸戦争による被害を受けたユージア大陸は復興への道を歩み始めていた。オーシアはその一環として電波塔としての役割も兼ねた国際軌道エレベーターを建設する事でエネルギー問題の解決を図った。しかしエルジアは同時にユージア大陸に派遣軍を駐留させるオーシアに反発し、開発利権独占及びユージア大陸への過干渉を理由にオーシアとオーシア軍駐留を認めているユージア大陸各国に宣戦布告した。ここに灯台戦争が勃発する。

エルジアは開戦と同時に軌道エレベーター周辺を占拠して軌道エレベーター防衛用巨大無人機アーセナルバードも奪取、迅速な展開により瞬く間にユージア大陸全土を再び手中に収める。エルジア軍は無人機の精密攻撃を用いた「クリーンな戦争」を展開。対するオーシア軍は民間地への誤爆を繰り返しており、そんなオーシアをエルジア王女コゼットが非難した事で国際世論までもエルジアへと傾いていき、さらに優秀なエルジア軍ハッカーによって偵察監視衛星を含む、オーシアの軍事衛星を掌握。それに高性能な無人機とレーダー施設を組み合わせた警戒監視網を構築し、オーシア軍は追い詰められつつあった。

そんな中、IUN国際停戦監視軍に参加していたパイロットのトリガーはハーリング元オーシア大統領を誤射により殺害した疑いがかけられ、オーシア軍内部で犯罪を犯した軍人が収監されている、基地とは名ばかりの実質監獄であるオーシア空軍第444航空基地航空隊―――通称「懲罰部隊」へと左遷されてしまう。

しかし懲罰部隊で幾多の戦果を挙げ、エルジア空軍トップエースのミハイと対等に渡り合ったトリガーはその尾翼のペイントから敵からは「 三本線 」と呼ばれ恐れられるようになる。そしてトリガーはオーシア空軍長距離戦略打撃群カウントと共に恩赦という形で抜擢され、スナイダートップの洋上プラットフォームとそこに集結していた空母ニョルズを中心とするエルジア海軍主力機動艦隊(通称ニヨルド艦隊)の壊滅、他の味方部隊の活躍やストーンヘンジの残った1基の砲により2機あるアーセナルバードの内1機が撃墜された事もあって徐々に戦況を巻き返していった。

エルジア軍は戦線を維持と壊滅したニヨルド艦隊の穴埋めの為、二線級化した艦艇や灯台戦争での戦闘教義に適合しにくい艦艇、モスボール保管されていた艦艇までをも掻き集め「エルジア海軍即応予備艦隊(通称ラーン艦隊)」をアンカーヘッド港にて編成。同時に就役を見送っていた潜水艦アリコーンも就役させた。しかしアリコーンは艦長の独断行動によってエルジア軍から離反し、ラーン艦隊もトリガー達の攻撃で多くの有力指揮官と共に壊滅した。

その後オーシア軍は戦争に決着を付けるべく、エルジアの首都ファーバンティに侵攻。エルジア軍に利用されていた衛星の破壊作戦も同時並行して行われ、いよいよ戦争は終盤に向かっていく。しかしファーバンディ占領直後、衛星破壊によって生じたケスラーシンドロームによって無関係の衛星まで巻き込んでしまった結果、軌道上の衛星の大半が使用不能になってしまい衛星情報通信網が崩壊。またエルジア軍内部でも無人機運用に懐疑的で開戦に反対していた保守派と戦争継続を主張した急進派に分裂して内戦が勃発。以後大陸各戦線ではエルジア・オーシア両軍共に極度の混乱に陥り、特に南西の最激戦地タイラー島は島の基地を死守するエルジア軍急進派・島を制圧する為に無差別爆撃作戦を展開するエルジア軍保守派・衛星通信システムを利用した敵味方識別情報の機能不全により孤立潰走するオーシア軍が入り混じる三つ巴の戦いとなり、同士討ちの多発や民間人の虐殺が繰り広げられ、更にはエルジア王女コゼットを乗せた飛行機までもが巻き込まれ撃墜されるというこの世の地獄と化した。エルジア本国内においてもシラージやボスルージなどといった自治州でも独立運動が発生し、群雄割拠状態となったエルジアにはもはや継戦能力は残されていなかった。

やがてエルジア軍急進派は軌道エレベーターを巡る戦いでオーシア軍・エルジア軍保守派などから成る有志連合と交戦するも敗北し、残ったアーセナルバードも撃墜された。しかし突如現れた新型無人機は「自身が戦いで得た戦闘データを大陸中の無人機生産工場へ送信できる軌道エレベーターを確保」すべく軌道エレベーター周辺にいた有志連合と交戦し、大打撃を与える。これは自身の改良と工場での増殖を無限に行い、人類から地球規模で空を奪ってしまうという最悪の無秩序にも繋がっており、『軌道エレベーターを巡るオーシアとエルジアの戦争』は、いつの間にか『空を懸けた人類とAIの戦争』に変貌していた。この最悪の無秩序を阻止すべく有志連合は共に新型無人機と交戦・撃墜し、未然に防ぐ事に成功した。

2019年11月1日にはオーシアとエルジアとの間で停戦条約が結ばれ、灯台戦争は終結した。

同日、小惑星破砕任務についていた宇宙船ピルグリム1号が地球へと帰還する。

その後一部の避難民は灯台の下に集まって難民キャンプを構築、ユークトバニアの空輸作戦によって支援物資が現地に届けられいる。


オーレリア・レサス戦争(『X』『Xi』)

  • 期間:2020年10月 ~ 2020年12月
  • 場所:オーレリア全土
  • 交戦勢力
    • オーレリア連邦共和国
    • レサス共和国
  • 結果:オーレリア・レサス間で停戦合意、事実上オーレリアの勝利

長年に渡る内戦が終結したレサスは復興への道を歩み始めた。隣国オーレリアはレサスに対して食料購入資金の援助を行っていたにもかかわらず、2020年にレサスは突如としてオーレリアへ宣戦布告し、オーレリア・レサス戦争が勃発した。

長年友好国を装い搾取を続けてきたオーレリアへの報復」を大義名分として始まったこの戦争では空中要塞グレイプニルの圧倒的な制圧力もあってレサスが優勢であり、対するオーレリアは瞬く間に国土のほとんど全てを占領され、またグレイプニルの攻撃により残った軍も壊滅するなど、最早風前の灯火であった。

しかしグリフィス1を隊長とするグリフィス隊を中心として反攻作戦が開始され、レサス軍はグレイプニルを失った事もあって徐々に追い詰められていく事となる。

一方、先の環太平洋戦争の裏の真実を見届けた記者アルベール・ジュネットは国土が疲弊しているにもかかわらずその国情に不釣り合いなほどの強力な軍事力を有するレサスに疑問を抱き調査を始める。そして彼がレサス軍総司令官ナバロがオーレリアからの経済援助を全て軍事力増強に利用していた事、またこの戦争の目的はレサス兵器のデモンストレーションであった事などの不正を暴いた事によりナバロは失脚、オーレリア軍の奮戦もあってオーレリア・レサス戦争は二ヶ月で終結した。










企業と国家の戦争(『Advance』)

2030年代では国家を超えた規模を持つ超国家企業が急速に成長しており、国家という枠組みが脅かされていた。その中でも規模の大きい企業であるゼネラルリソース社の私兵組織ASFが他の敵対勢力への武力活動を始めた為、複数の国家がUAFと呼ばれる連合軍を結成して対処する事となる。


企業間戦争(『3』)

超巨大多国籍企業ゼネラルリソース社を筆頭とする独自の軍事力を持つ多国籍企業の急速な台頭により、2040年の世界では国家という存在が消滅しつつあった。

ゼネラルリソース社は日用品から軍事に至るまであらゆる産業分野で成功を収め、ユージア大陸を丸ごと自社の委託統治領としている。しかし近年新たに成長してきた新興企業ニューコム社と深刻な対立を抱えており、自社の保有する私設軍事組織同士の軍事衝突の緊張が高まっていた。

そんな両社の調停を担う立場にある新国際連合共同体(NUN)の治安維持対策機構「UPEO」が有する特別航空隊SARFに所属するnemoは仲間のレナ達と共にゼネラルリソース社とニューコム社の対立、そして人類の電脳化を巡る戦いに身を投じる事となる。











UGSFの世界へ

UGSF(銀河連邦宇宙軍)とはバンダイナムコエンターテインメントの一部作品群が一つの世界観の元に体系化された物。『スターブレード』『バーニングフォース』『NEW SPACE ORDER』などの作品がこのUGSF世界観に含まれる。

漏れなく『3』もこの世界観に包括されており、時系列的には『3』の時代を起点として以後数千年に渡って宇宙でエイリアンなどとの戦争が繰り広げられる事となる。

つまり『3』の企業間戦争やこれまでのエースコンバットシリーズはUGSFの前日譚に過ぎないという事となり、『ZERO』で描かれたベルカ戦争はUGSF時系列的に最古の出来事となる。

ストレンジリアル、そしてエースコンバットの未来は一体どうなっていくのだろうか…


UGSF公式サイト

UGSF年表


なお、このサイトによると開発陣は「UGSFにおける『3』はエースコンバットの『3』とはまた別の話」としている。

もしかしたら、UGSFは別の世界線という可能性があるのかもしれない。



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