以下『エースコンバットZERO』終盤のネタバレ注意
本記事は加筆をお願いします。
破壊という名の新たな創造は 正道な力を以って我々が行使する
領土 人民 権力 今そのすべてを開放する『国境なき世界』 が創造する 新しき国家の姿だ
国籍や国家も意味を成さない その線引きは 今我々が消し去る
『国境なき世界』が新しい物語を書き連ねる
世界は変わる
概要
ベルカ戦争終結後の連合国各国間の外交におけるベルカ国内の権益争奪戦(アントン・カプチェンコ曰く「醜いパイの奪い合い」)に憤慨・失望したベルカ軍の上級将校らが結成したクーデター組織。
当初はベルカ国内の過激派たちが結成した残党勢力かと思われていたが、実際には連合国内にもシンパを抱える巨大な組織であった。
代表的な保有戦力はベルカ軍から接収した重巡航管制機『XB-0フレスベルク』、そして戦略核兵器『V2』である。
本拠地はベルカ領ムント渓谷に位置するアヴァロンダム。ここは実は弾道ミサイルの発射基地になっており、ここにV2を運び込み発射準備を進めていた。
その標的はオーシア大陸の主要都市、ならびに地下資源採掘施設。都市機能と市場経済を麻痺させることで既存の国家・国境といったシステムを破壊し、ゼロから社会を構築することを目的としていた。
主要な構成員
- アントン・カプチェンコ
元ベルカ公国空軍第18航空師団第5戦闘飛行隊『ゴルト隊』隊長。48歳。TACネームは『シャドウ』。技術者として活躍していたため「ドクター」という異名を持つ。
ベルカ戦争開戦に前後して消息不明になり、表向きには戦死扱いとなっていたが実は生きており、組織の創設メンバーになっていた。
ソルジャールートでは『エリアB7R』でゴルト隊を率いてガルム隊と交戦。隊員全員が戦死・行方不明となり、自身も戦死しB7Rの外れで遺体で発見される。
戦後に生き残った元部下によってホルツ公立墓地に埋葬されたが、その墓碑には組織の決起声明のような文章が刻まれていた。
ゴルト隊は隊員のほとんどが戦死・行方不明となっている(アサルトレコード上では連合軍に拘束された隊員が2名いる)ため、ソルジャールートでのドキュメンタリーのムービーはカプチェンコの墓碑の文章を紹介する形になっている。
- ジョシュア・ブリストー
元オーシア国防空軍第8航空団第32戦闘飛行隊『ウィザード隊』隊長。36歳。TACネームは『ルーカン』。
「青い魔術師」の異名を持つオーシア空軍のトップエースだったが、命令違反も多く問題児だった。
ラリー・フォルクとは互いを認め合うライバル関係で、ファーストネームで「ラリー」と呼んでいた。
ベルカ戦争中期ごろからすでに離反を画策していたようで、ラリーにも同調するよう促すような発言を繰り返していた。
記事冒頭の演説の張本人であり、事実上組織のトップであった様子。
ナイトルートでは『エリアB7R』でウィザード隊を率いてガルム隊と交戦、交戦しながら演説を披露する。
組織崩壊後も再興のために暗躍していたが、密告されて1999年に逮捕。ランドフォード・オーシア連邦刑務所に服役中に取材を受けている。
彼のほかにもウィザード隊の隊員の多くがその後オーシア大統領暗殺計画に関与したとして逮捕あるいは射殺されている。
- アンソニー・パーマー
元オーシア国防空軍第8航空団第32戦闘飛行隊『ソーサラー隊』隊長。32歳。TACネームは『ペディヴィア』。
ブリストーの右腕として活躍し、共に「国境無き世界」に参加する。
マーセナリールートでは『エリアB7R』でソーサラー隊を率いてガルム隊と交戦する。
ナイトルートではすでにブリストーがガルム隊と交戦して戦線離脱しているため、代わってアヴァロンダムでの決起演説を担当する。
1996年3月に南ベルカの山村で発見され、軍事裁判に出廷。オーシア中央情報局から監視を受けつつ、オーレッドの保険会社調査員として社会復帰している。
- アルベルト・ロペズ
元サピン王国空軍第9航空陸戦旅団第11戦闘飛行隊『エスパーダ隊』隊長。32歳。TACネームは『トレーロ』。
連合軍として共同戦線を展開していたジョシュア・ブリストーと意気投合し、終戦後の10月に組織の一員となる。
XB-0フレスベルグ護衛任務でガルム隊と交戦し消息不明となるが、後にパートナーであるマルセラ・バスケスによって死亡したことが証言される。
ルートごとに死因が異なっており、マーセナリールートではガルム隊に撃墜され戦死、ソルジャールートでは脱出には成功するが傷が深く死亡、ナイトルートでは生存するが、その後別の戦場で戦死したとなっている。
- マルセラ・バスケス
『エスパーダ隊』2番機パイロット。27歳。TACネームは『マカレナ』。
戦争で両親を失ったことから傭兵に志願し、その中でロペズと出会い恋仲になった。
ロペズと共にフレスベルク護衛任務に参加、彼の死を見届ける。
戦後は組織を脱退し、ロペズの遺影となった写真と思い出を胸に故郷グラン・ルギドに戻りフラメンコのダンサーとして活動している。
元ウスティオ共和国空軍第6航空師団第66戦闘飛行隊『ガルム隊』2番機。
『彼』の相棒であり、最後の敵となった男。
ベルカ戦争がベルカ本土侵攻に向かうにつれて、連合軍の非道な作戦や各国の貪欲な資源争いに嫌気を感じはじめ、以前よりブリストーに誘われていたこともあってベルカの核兵器起爆の混乱に乗じて離反、国境無き世界の一員となった。
組織ではクーデターのカギともなるADFX-02の操縦を任され、アヴァロンダムの戦いで自身の後任となっていたPJをあっけなく撃墜、サイファーと最後の戦いを繰り広げる。
激戦に敗れたベイルアウトした先は核の爆心地。そこで暮らしていた人々に助けられた。
それから10年後、ユージア大陸の小国デラルーシの国境沿いで「国境の意味を確かめる」として地上で義勇軍として戦う姿が映されている。取材を受けたのは2005年11月25日。大陸戦争終結から約2ヶ月後のことであった。
このほかにユークトバニアからも参加者がいることが明かされている。
経歴
1995年12月25日、『XB-0』を持ち出し、停戦条約が締結された当時ベルカ最南端の都市ルーメンを爆撃。同日14時35分、XB-0によってガルム隊が停留していたヴァレー空軍基地を爆撃した。
ヴァレー空軍基地の応急修理を終えてガルム隊が追撃に飛び立った後は、『エリアB7R』にエース部隊を展開させて足止めを図りつつ、アヴァロンダムからV2を発射しようとしていた。
しかしアヴァロンダムの施設はガルム隊と連合軍によって破壊され、かろうじて発射したV2もガルム隊の活躍によって空中で自爆。計画が瓦解したことにより組織も崩壊した。
余談
『エースコンバット7』のタブロイドは「くそみたいな戦争が終わらないのは国なんて物があるからだ」と主張して暴れ回ったことで政治犯として投獄された過去を持つ。彼自身は組織とは無関係と思われるが、両親がベルカ人だったことに加え、国境無き世界の思想を知ってか知らずか、同じような思想を持っていたことで危険人物とみなされ、投獄された可能性がある。