概要
フライトシューティングゲーム『エースコンバット6』に登場する架空の超兵器。
もともとはストーンヘンジ同様に小惑星ユリシーズの迎撃用に開発されたもの。当初ユリシーズの被害範囲はユージア大陸に集中するものと考えられていたが、実際には離散したユリシーズの破片の一部がアネア大陸に落着する可能性があることが判明。落着予想範囲がストーンヘンジの射程圏外であることから落着予想まであとわずか1年という段階で開発が始まった。
しかし本体となるレールガンの開発に難航したほか、砲身基部旋回機構などの技術的困難から間に合わず、砲身の一部を建造した段階で開発は放棄されていた。
このような兵器は戦後の軍事転用が危惧されており、世界的な開発差し止めの動きもあった。
その後、内戦中期に東部軍閥により開発は再開、完成したものの大量の電力を消費する事と放熱に問題を抱えており、エメリア・エストバキア戦争末期の最終手段として使用されるまでまで実際に使用されることは無かった。
機構
砲身の巨大化による照準の為の砲身旋回の問題は巨大な氷塊を基礎とし、HMD(Magneto-Hydro-Dynamics - 電磁誘導型磁気流体力学)推進により巨大な氷塊ごと旋回させることで解決。
「スタウロス(苦しみの杭)」と呼ばれる複数の巡航ミサイルを格納したミサイルコンテナ弾頭をレールガンにより投射する。
これは小惑星片迎撃を目的とした頃から変わっていない。
目標付近までは噴射炎も無く超音速巡航を行うため発見は困難となっている。
外部に12基の冷却装置、さらに砲身の真下にあるスタウロス装填用コンベアの奥に非常用冷却装置を搭載しており、これらが作動しない場合の非常用の冷却機構として砲身が上下に展開して内部が露出して放熱を行う機構も搭載されている。
エメリア側の兵の発言からボルツマン条約なる条約(ストーンヘンジ同様の長射程砲の制限、もしくは大量破壊兵器禁止条約や弾道ミサイル制限条約の類だろうか?)回避の構造となっているようだ。
活躍
エメリア軍の反攻作戦によりエストバキアが敗色濃厚となった際、東部軍閥出身のグスタフ・ドヴロニク上級大将の命により実戦投入。
エストバキアの占領下にあったエメリア共和国首都グレースメリアの奪還が行なわれた後、エストバキアによるグレースメリアへの無差別攻撃に使用される。
しかし発射された巡航ミサイルは警戒飛行中だった航空部隊および地上の防空部隊に迎撃され、致命的な損害を与えるには至らなかった。
この際の弾道によりエメリア軍はシャンデリアがソーン島付近に展開していると特定。排熱トラブルで停止中のシャンデリアへ向けて航空部隊を向かわせる。
その中で無差別攻撃に違和感を感じたエストバキアのヴィクトル・ヴォイチェク中佐からシャンデリアの構造上の弱点を含めたデータを入手。それにより冷却装置が弱点であると判断したエメリア軍は外部の冷却装置を破壊する。
エストバキア軍は非常用冷却装置を起動させるが、ガルーダ隊2番機マーカス・ランパート中尉の決死の偵察によって非常用冷却装置の位置の特定に成功。ガルーダ隊1番機のタリズマンが非常用冷却装置を破壊する。
エストバキア軍は最終手段として砲身を展開して排熱を試みるが、砲身に突入したタリズマンが内部のコアを破壊して脱出。夜明けとともにシャンデリアは崩壊した。
ドヴロニク上級大将もこの戦闘で戦死している。