≪いつの時代もこういうパイロットがいる≫
≪そのすべてを墜としてきたのだ≫
日本語CV:菅生隆之
概要
ストーリー中で幾度となく立ちはだかる、老齢の敵エースパイロット。
本名はミハイ・ドゥミトル・マルガレータ・コルネリウ・レオポルド・ブランカ・カロル・イオン・イグナチウス・ラファエル・マリア・ニケタス・ア・シラージ。
エルジア空軍第68実験飛行隊『ソル』隊長として隊員たちを率いる。
TACネームはアルカンジュ(Archange)ではあるがソル隊の隊員たちからは『キング』、オーシア軍からは『ミスターX』と呼称され、現役時代には『天界の王』とも呼ばれていた。ソル隊を率い、黒灰色をベースに翼端がオレンジ色に塗装されたSu-30SMを駆る。
数多くの戦場で長きに渡り、敵勢力の実力あるパイロットを墜としてきた絶対的エース。28年ぶりの実戦においてもその腕前は全く衰えていないが、老齢の為シュローデルの開発した対Gスーツで現役時代のポテンシャルを発揮している面もある。
搭乗機はすべて複座機となっており、後席にはコプロと呼ばれる無人制御システムを搭載し、飛行データの収集と操縦支援を行っている。
イオネラ、アルマという二人の孫娘がいる。
かつて若き日の彼は小国シラージ王国の世継ぎであったが、当の故国シラージは革命により共和制になった直後にエルジアに併合され、当時王政であったエルジアからの王族としての扱いをも拒否し、以来エルジア空軍のパイロットとなった。
空中戦の最中に攻撃の手を緩めつつ相手を追跡するという行為を時折とるが、彼自身にとっては「敵を理解したい」という率直な願望であるが、敵パイロットには執拗に追いすがってくる捕食者を想起させる程の強い恐怖を感じさせるものでもあり、戦績とあわせて他国軍のパイロットの語り草にもなっている。
自由に空を飛ぶことをこよなく愛しているが、テストパイロットとして現役で飛び続ける機会を得ることと引き換えに自分の戦闘データが取得され、それを利用して生み出された無人機がエルジア軍に利用され、人間のパイロットの価値を奪いつつあることを苦々しく思っている。
関連タグ
ジュラーヴリク(ガーリー・エアフォース):同じくオレンジ色のフランカーを駆り、無人機と関連があるキャラクター。古参のチームリーダーである事、初登場時の空戦相手がMiG-29である事も共通。
この先、ネタバレ注意
劇中において
無人機の性能向上のための試験飛行を繰り返していたが、戦争が進むにつれて自身のデータの入った無人機が落とされるようになった事に興味を持ち、実戦へと復帰。
ミッション3では直接登場はしないが、アーセナルバードからの撤退戦の最中、ゴーレム2ことブラウニーと遭遇、彼女を追撃した末に撃墜し、戦死に追いやる。
ミッション7、インシー渓谷でトリガーの前にソル隊随伴機2機と共に姿を現す。
プガチョフ・コブラで背後を取ったスペア8ことチャンプに対し、その直後クルビットでの宙返りを行って撃墜、続けざまにスペア10を撃墜した。更には離脱を図っていたオーシア軍偵察隊の1機をも喰らい、ここで主人公であるトリガーとの初邂逅となる。
奇岩地帯を苦も無く飛び、雷雲の中にも突っ込んでいく彼の凄まじい操縦技量の一端を垣間見ることとなる。ダメージを与えて時間経過により撤退する。
ミッション15においては、ファーバンティにおけるエルジア軍との決戦にて計5機のソル隊を率いて現れる。ここでのミハイは戦域到達直後、低空からオーシア軍揚陸艦隊からの攻撃を避けつつKh-31対艦ミサイルを護衛の巡洋艦に撃ち込み、続く急上昇からの急降下攻撃で瞬く間に合計2隻の巡洋艦を撃沈してのけた。
かつての大陸戦争で同じ地を飛んだ黄色中隊が「エルジアの敗北を見届けに来たようだ」と評されたのに対し、この作戦のソル隊は戦局挽回の切り札としてエルジア軍が放った切り札であることがうかがえる。
インシー渓谷での遭遇戦と同様、ファーバンティ市街地水没地区の廃墟ビル群を低空で自在に飛び、オーシア軍のトリガーと並ぶトップエースであるオーシアの2つ頭のサイクロプス1・ワイズマンをも撃墜、死に至らしめる。その後はトリガーと接戦を繰り広げるも、オーシア・エルジア両軍の衛星破壊作戦により通信衛星網が破壊され、またエルジア軍本部がオーシア軍によって制圧されたことで撤退する。
これ以降は『ACE COMBAT 7 SKIES UNKNOWN』のストーリーに関わる重要なネタバレを取り扱っており、到達前の閲覧は初見の楽しみを大きく削ぐ可能性があります。
出来れば到達前であればブラウザバックを推奨します。
オーシア・エルジア両軍の衛星破壊により、通信網が破壊された事で孤立したロングレンジ部隊の面々は、物資補給の為にシラージ自治州の古城・シラージ城へ攻め込む。応戦するソル隊の4名を退けた直後…
≪やはり外したか だがまぐれ当たりではつまらん≫
エルジアとベルカが共同開発した戦闘攻撃機・X-02S『ストライクワイバーン』を操って現れ、最終決戦へと移行する。
彼の駆るストライクワイバーンはSu-30SMと同じく、ミハイ仕様の黒灰色とオレンジの翼端カラーリング(ストライダー2、イェーガー曰く「地獄の炎の色」)で彩られている。特殊兵装には展開式大型電磁投射砲『アークライト』を装備しており、閃撃を喰らおうものならたったの一撃で機体ダメージが99%にまで追い込まれる。また長期戦になるほどレールガンの連射速度と狙撃精度も上がっていくため、短期決戦で十分なダメージを与えられなければ非常に危険。
無線の電力チャージ通知と彼の機体が発する電力チャージの閃光、レーダーに表示される赤い射線を見切り、何としてでも回避したい。ある程度ダメージを与えるとレールガンを投棄するが、それでもX-02本来の速力、機動性、ステルス性能に彼自身の技量が合わさる為苦戦は必至である。
当然機動も以前の乗機以上の鋭さを持っており人が乗る機体なのか疑うレベルの変態機動でこちらを振り回す。更には太陽を背にしてヘッドオンを仕掛け、こちらのミサイルの誘導を躱しつつカウンターを狙うなど場数を踏んだまさに古強者の技を見せる。
今回に限らず彼との戦い全般に言えるが、彼は上述の通り敵機の動きを確かめる癖があり、時に隙を晒すような機動を見せてこちらの出方を探ることがある。
凡百のパイロットであれば隙を見出すことすら困難だろうが、何度となく死線をくぐり抜けた三本線であれば柔らかな腹を無防備に見せた彼にきっと食らいつくことができるだろう。是非とも腕を磨き当該ステージの勲章条件「特殊兵装未使用、通常ミサイルと機銃のみで5分以内にミスターXを撃破」に挑んで欲しい。
彼を撃墜した時、最後の無線でトリガーへ最悪の無秩序を生み出してしまったことを告げ、無人機の生産を断つことを託す。
≪聞こえるかね 3本線のパイロット≫
≪あれは私のエゴだ≫
≪私は自分が飛び続ける道と引き換えに最悪の無秩序をこの世に放ってしまった≫
≪無人機の生産を断て≫
ミハイの忠告、そして多くの者の奮闘も虚しく、彼の戦闘データを蓄積した無人機は世に放たれてしまう。
しかし「天界の王」たる彼とて、トリガーが証明して見せたように最強ではない。
反則のような性能の最新鋭マシンでもなく、人間離れした機動を定義するコードでもなく、まさに上記した彼の癖にこそ、打ち破る突破口はあるだろう。
この先は『ACE COMBAT 7 SKIES UNKNOWN』のエンディングに関わる重要なネタバレを取り扱っています。
到達前の閲覧は初見の楽しみを大きく削ぐ可能性があります。
到達前であればブラウザバックを強く推奨します。
灯台戦争終結後、軌道エレベーターの付け根に出来た難民たちの町、そこに彼はいた。シラージ城上空で撃墜されたミハイは辛うじて生還するもベッドの上で療養生活を余儀なくされており、空を飛ぶ自由を失ったこと、彼のデータを基にした無人機の開発からも何も生み出せなかったことを嘆く様子が見られた。
生きて 生き続けて
孫の世代がこの先の未来を作り出してゆくところを
何も生み出せなかった自分が眺めてゆかなければならないのだとは
それが罰なのか
そんな試練に耐え 大空を飛ぶ自由を失い この身が老いて
朽ちゆくことと付き合わなくてはならないというのか